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サルコジとは誰か?
私
:この本は 図書館に予約していた14冊
のうちの1冊だ。
他に予約がなく、早く借りられた。
フランス大統領
サルコジ
についての内容だと思ったら、違っていたね。
著者は、日本では、あまり知られていないようだが、フランスでは有名な哲学者とのことで、しかも、 政治的には 共産主義者
だね。
だから、 サルコジ大統領
はクソミソだね。
A氏
: サルコジ
は 2005年の大暴動の頃の内務大臣
で、 郊外の移民の若者
たちを「 社会のくず
」と呼んだので有名になったね。
その移民に対する強硬な姿勢が逆に、支援を得たのか大統領になるね。
フランスは、いろいろな人種が移民している 「 移民大国
」だが、大きな悩みになっているね。
私
:著者はこの 選挙結果に落胆
しているね。
これについては、著者は フランス人には2つの恐怖
があるからだという。
1つは
、 支配階級の権力が永久でないことの恐怖。
もう1つは
、それから派生する 外国人に対する恐怖
だという。
この本では次のように書いている。
「 フランス人はアフリカ人より優れている
」
「 フランスはフランス人の国である。
フランス語を解さず、フランスを愛さない者はフランスを去るべきである
」
しかし、「 われわれは、街路を清掃する単純労働者は求めている
」
これが、まさに 経済格差と人種主義が結合
した、 現在のフランスの移民政策の論理
だという。
ヨーロッパ、特にフランスで広まるこの 移民排斥
を、 ヨーロッパにおける「アパルトヘイト」
という人もいるが、著者は、「 戦争状態
」と捉える。
それは、アメリカの ブッシュ政権
やイギリスの ブレア政権
が、 国外での戦争
、 国内での貧富の格差への容認という政策
へと傾いていったのと同様に、著者は サルコジ政権はまさに「 戦争状態
」に陥っている
という。
A氏 :グローバル経済による貧富の格差を肯定しているわけだね。
私
:東西ドイツを西側、東側に隔てていた ベルリンの壁は崩壊
したが、 経済のグローバリゼーション
によって、今度は、 富 める者と貧しき者との間を隔てる 経済格差という新しい壁
が建設
されたと著者は言う。
そして、この壁を前提とした 労働の強制
がある。
それに、結びつく徳目は、 家族と祖国
である。
A氏
:そのサルコジに対して、著者はどのような改革を提言しているのかね。
私
:著者は、 経済格差という新しい壁
によって世界は、分断されている。
富の多い少ないが、人々の心の中に 壁
を作る。
さらに、荒れ狂う資本主義が、人々を「 文明側
」と 「テロリズム側
」へと分断する。
資本家・労働者、富める者・貧者、文明・テロ、優生人種・劣性人種、自国民・外国人、男・女、などと 人間を疎外・分断させる「壁」
を崩壊して「 世界を一つ
」にしなければならないという。
それには、荒れ狂う資本主義を倒すためには、 共産主義が必要
だと著者は主張する。
A氏 :それはソ連で失敗したのではないの?
私
:氏はソ崩壊で共産主義は崩壊したのではない。
理念としての共産主義
は常に新たな解放という「 未来の地平
」を築くものであるとしている。
哲学者の本なので抽象的な説明が多く、訳も直訳調で読みにくかった。
「 失見当識
」という言葉がやたらに出てくる。
君は分かるかい?
A氏:?
私:「 見当識
」を失うことらしい。
「 見当識
」は広辞苑で心理学用語らしく、「 時間や場所など今自分がおかれている現実をきちんと把握すること。見当感。指南力
。」とある。
しかし、フランスの有名な哲学者が考えていることを大体、知ることができたね。
フランスではベストセラー
になったというが、日本ではあまり読まれていないようだね。
日本共産党
はこの考えをどう思っているのかね。