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A氏
:俺がいた会社の 下請けの中小企業の会社の社長
にこないだあったんだが、その会社は ISO9001
と ISO14001
の両方をとっていたんだが、 ISO14001だけ撤退
したと言うよ。
私 :何故だね。
A氏
:社長が言うには、業務上、 廃棄物の量や電力消費量
も少ないので、これについて PDCAサイクル
を回すのは余り意味が無いということだったね。
特に 維持審査費用
を節約するのが目的ではなかったね。
私 : 環境目標 で 紙、ゴミ、電気の節減 が中心で、その量が少ない会社は、確かに意味が無いことが多いね。
A氏 :ところが、撤退で 審査員 といろいろもめたらしい。
私 :別にもめることもないはずだがね。
A氏
:いや、単純な撤退なら簡単だったのだろうが、そのとき、 審査員が交替
したんだね。
最初の審査員 N氏
から、 S審査員
に交替した.
N審査員
は、この会社が ISO9001
と ISO14001
を一緒にとったときの審査員で、とったときから 3年間
、この審査員一人で 維持審査
をしていたんだね。
だから、 ISO14001撤退
の話は以前から N審査員
には話していたんだね。
私
:審査員交替は、おそらく N審査員
は ISO9001
と ISO14001
の両方の 主任審査員
の 資格
があったんで、一人で両方やっていたんだね。
それが今度は ISO9001
だけになったんで、 審査機関
は ISO9001だけの主任審査員
が派遣されたんだね。
ISO9001とISO14001
の両方の 主任審査員資格
をもっている人は審査機関でも他に派遣しやすいからね。
A氏 :ところが、この 審査員交替 でこの会社は「 審査員の違い 」を知ることになったんだね。
私: I SO9001 は前の N審査員 が OK にしているから、 不適合 はないだろう?
A氏 :明確な不適合はなかったらしいんだが、 細かい文書上 のことであれこれ 修正 したほうがいいということで指摘があったというんだね。
私 :例えば、どんな指摘?
A氏
: ISO14001
撤退前の マニュアル
は「 品質・環境マニュアル
」となっているのが、今度、I SO14001
は撤退したので「 品質マニュアル
」だね。
この会社の 規定
では、 廃止文書
には「 無効
」印を押すことになっているが、押してないという指摘だね。
社長は、審査の結果、 審査員間の矛盾が解決 して移行審査が問題なく完了するまで、ISO9001を含んでいる「 品質・環境マニュアル 」は 廃止文書 ではないので「 無効 」印を押すことはできないと反論してこの指摘は取り消しとなったという。
私
:なかなかしっかりした 社長
だね。
審査員に卑屈になっていないね。
A氏 :それから「 特殊工程 」を除外しているが、その 除外の正当性の記述 がないという指摘もあったという。
私
:それは前任者の N審査員
が 記述内容を OK
にしているのだから、完全に審査員の間の食い違いだね。
S審査員
その指摘をすれば、 N審査員の批判
となることを知っているのかね。
これは典型的な文字遊びの「 テニオハ審査員
」だね。
A氏 :だから、社長は 審査員でこんなに差がある のか驚いたそうだね。
私
: S審査員
みたいな審査員のほうが多いみたいだね。
その社長は「 知的体力
」があったから、 その差
を理解でき、 対応
できたんだね。