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Ryu-chan6708

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2017.08.13
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本書 明治維新の前 に「 社会と思想の構造変化」の前史 があったので、そのため、 文明開化がさしたる抵抗もなく受容された という。

徳川時代の後期 には、 経済が発展し、学問や文化も洗練 され、その裾野を広げていった。

そうした動きは当時も世が「開(あ)ける」という言葉で表現された という。

A 江戸時代は停滞する閉じた社会という通念とは異なった わけだ。

当時の思想の中心は儒学 だから、 本書 はとくに、 儒学の反商業主義 に抗して、 自由な商業活動が容認ないし肯定されていくライン に光を当てる。

その思想家 儒学の山片蟠桃と海保青陵 、そして、 国学の本居宣長 も登場する。


自身が商人(番頭)でもあった山片蟠桃 商業活動を規制するのは良策ではない とした。

海保青陵 は、 武士も一面では「商賈(しょうこ)」(商売人)であることに変わりなく、自由な売買こそが豊かな社会をもたらす と論じた。

伊勢松阪の商家の出であった本居宣長 商業を卑しめ、その縮小を求めるような態度はとらなかった。

A 海保青陵 については、 このブログの 「日本政治思想史・ [ 十七~十九世紀 ] 」渡部浩著・東京大学出版会10年2月刊・3の3 に詳しいね。

廃藩置県 を敢行した政治革命 は、 このように長く続く「社会的革命」の過程によって支えられていた。

商業の自由を擁護 し、 市場の自律を容認する ことは、 青陵に見られるように、平等主義的な含意をもつ。

市場 は、 自由な経済活動を促すだけではなく、固定したヒエラルキー(階層秩序)を掘り崩していくからである

自由な経済活動の擁護は、同時により平等な関係への志向 をともなっていた。

A 明治維新の「四民平等」思想への展開 だね。

維新革命による身分制の解体が受け入れられた背景 に何があったのかを理解するうえで、 本書が与える示唆は新鮮であると評者は指摘 する。

もともと、 反商業主義の儒学 が、 日本では商業主義に変質すろ過程 はこのブログの 「日本政治思想史・ [ 十七~十九世紀 ] 」渡部浩著・東京大学出版会10年2月刊・3の2 に詳しい。






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Last updated  2017.08.13 12:28:13
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