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私 :このコラムのタイトルの 「見る 聞く 言う」 は、 インドのモディ首相が安倍首相に贈った白い大理石製の「『 見る 聞く 言う』の 三猿」 を指す。
しかし、 コラムの中身はインドから始まる国際情勢。
「成功するには日本をしゃべらせ、インドを黙らせる」という国際会議にまつわる伝説 があり、 日本でも雄弁な政治家や官僚は増えた と聞くが、 かつては主張の弱さ で知られた。
逆に、 問われなくても激しく意見を述べ、まとまりかけた議論を揺さぶるのがインド 。
誇張が混じるとはいえ、インドは自分は他者とは異なる前提で独立した意見を述べあう社会 で、 十数億人がひしめくなか、その多様性がインドという国家をつくっている と、 吉岡 氏はいう。
A 氏 :しかし、 18日のブログ 「インドの教科書、消された偉人 モディ政権、強まる排外意識」 でふれたように歴史を書き換えまでして、 ヒンズー教独裁国家に進んでいるのは多様性国家が変質しつつある ようだね。
私 : 台頭する中国 と向き合うため、 日本にとってインドの重要性が高まっていて、米国とともに「自由で開かれたインド太平洋戦略」を掲げ、関係を強化 している。
インド も 国境紛争を抱えるうえ、スリランカ、モルディブ、パキスタンと周囲の港の整備を続ける中国を警戒 する。
習近平政権の対外戦略「一帯一路」にも冷たく 、 中国政府の情報収集の拠点とみて、中国が世界に展開する中国語などの教育機関「孔子学院」の設置にも消極的 。
中国が主導して設立したアジアインフラ投資銀行(AIIB)は来週、3回目の年次総会をインドの商都ムンバイで開く が、 中国研究で知られるネール大学のコンダパリ教授は「中国に地域をハイジャックされないために加盟したのだ」 という。
自らもメンバーの組織がかかわれば、情報も得られるし、誘導もできる。
日米は入らなかったが、インドの出資比率は中国につぐ2番目で、副総裁のイスにも座る。
中国がAIIBを国際機関として育てるなら地域の大国インド抜きはありえない。
米国との摩擦が強まるなか、インドとの関係は重みを増し、その足元を見ながら、カネを出すなら口も出すで、審査中も含めると全45件のうち、12件がインドでの事業。
A 氏 : 歴史的な南北首脳会談が開かれた4月27日の約1カ月後 、 インドのモディ 氏は シンガポール で開かれた国際会議の演説 で、 「インドと中国の協力がアジアや世界のより良い将来につながる」 と 中国を刺激しない言葉を選んだ。
対中牽制を期待していた日本政府の関係者は拍子抜けした ようだったが、 地域の重心がインド洋へ移ることを心配する東南アジアの国々への配慮 でもあり、 中国とXXのどっちをとるかという踏み絵を嫌う彼らとうまく付き合うため。
私 :ところで、 トランプ米大統領の「暴言」に揺さぶられた6月上旬のG7 。
タイの英字紙ネーションの風刺漫画 では、 メルケル独首相が「トランプ」赤ちゃんを必死にあやすが、おしっこをひっかけられていて、開催国カナダ、英仏の首脳が見守るが、なんと、イタリア と日本の首相の姿がない。
吉岡 氏は、 「正しい描写かどうかは別にして、今の日本のアジアにおけるイメージの一面だ。誰かの『腹話術』に聞こえたら、耳をそばだてるべきは後ろにいる人の言葉だ。インドほどでなくとも、身も心もどこかの国と、誰かと、一心同体はありえない。かの人の『暴言』の連投は、自らの言葉を取り戻す好機なのかもしれない」 という。
かの人の「暴言」の連投とは、トランプ大統領のこと。
トランプ米政権は19日、国連人権理事会からの脱退を表明 したね。
これも「暴言」の一つか、日本はどう対応するのか。