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私 : スズキ とマツダ、ヤマハ発動機の3社 は 9日 、 出荷前の自動車や二輪車の排ガスや燃費を測定する検査 で、 検査条件を逸脱した無効な測定を有効なものとして処理する不正が見つかったと発表。
スバルと日産自動車で排ガス・燃費の測定データ改ざんが発覚したことを受け、国土交通省 から指示された社内調査で判明 したもの。
新車の出荷前に排ガスや燃費性能を100台に1台の割合で調べる「抜き取り検査」という工程で、データを測定するために車を走らせる速度が国のルールから外れていたもの。
スズキ によると、 主力の軽アルトなど30車種(旧モデルを含む)で不正があり、検査に関与した検査員19人は、不正にあたると認識していなかった という。
また、 検査条件を確認するのに必要な機器の性能が不十分で、検査員の判定ミスを招いた と説明。
マツダ では 自動車10車種の72台で不正 が発覚し、 検査員が排ガスデータの数値だけに気をとられ、検査条件が有効かどうかの確認を怠るミスが原因 という。
ヤマ発 でも 二輪車7台 で見つかったが、 検査の際にバイクを走らせる速度について、検査が無効となる条件を経営陣も現場も認識していなかった という。
A 氏 : 3社とも測定データの改ざんはない としていて、 リコール(回収・無償修理)の予定もないとしている。
検査データの改ざんが明るみに出たスバルや日産自動車に比べ 、 「書き換えや改ざんはなかった」 として、 悪質な不正ではない とのことだが、 今回のスズキの不正は、改ざんをするかしないか以前の問題をはらんでいる。
すなわち、 検査に詳しい管理職を配置していなかった▽検査員の速度基準の認識が不十分だった▽基準を逸脱した時の再試験などのルールがない▽1台ずつの検査時にモニターに表示される基準逸脱を示す数値が、検査の終了後にすぐ別の画面に切り替わってしまうなど、明らかにしたのは、こんなずさんな検査実態 だった。
私 :このような 「ものづくり」に関する検査の不正という報道 では、 いつも担当する記者の「ものづくり」の基礎知識が不十分 なのを感ずるね。
そして 、日本車の品質にかかわる不正は一段と拡大する様相となったと大げさな結論にまとめていて、 事態の突っ込みが浅い報道ばかり だね。
例えば、「 検査に関与した検査員19人は、不正にあたると認識していなかった」 という問題は 「検査員の訓練システム」はどうなっていたのか、 取材し報ずるべきだ。
「 検査条件を確認するのに必要な機器の性能が不十分で、検査員の判定ミスを招いた」
というが、必要な機器の性能の管理は誰がどうやっているのか、 取材し報ずるべきだ。
「検査員が排ガスデータの数値だけに気をとられ、検査条件が有効かどうかの確認を怠るミスが不正の原因」というが、そのようなミスを予測し、検査の手順の中にポカヨケはなかったのか、 取材し報ずるべきだ。
「検査に詳しい管理職を配置していなかった」というが、検査員グループに班長、係長などはいないという組織だったのか、 取材し報ずるべきだ。
「基準を逸脱した時の再試験などのルールがない」というが、日本の「ものづくり」現場では現場の作業ルールを定めた標準書があるのが一般的だが、なぜ、基準を逸脱した時の再試験のルールを誰が標準書に書いてなかったのか、 取材し報ずるべきだ。
「1台ずつの検査時にモニターに表示される基準逸脱を示す数値が、検査の終了後にすぐ別の画面に切り替わってしまう」というが、そのモニターを誰がテストして、検査現場に提供したのか、 取材し報ずるべきだ。
全部、「ナゼ」の追求が甘いが、すべてマネジメントの問題
でどうも記者は マネジメントの基礎知識
に乏しい
だから、この問題は 「
日本車の品質にかかわる不正」でなく、「日本車メーカーのマネジメントにかかわる弱点」だね。
品質は関係ないね。