朝日新聞「患者を生きる」の記事を引用し、私の意見・感想・気づきなどを述べさせていただいています。
≪2016年4月8日の記事≫
今回は「働く」編へのお便りと、働き盛りでがんになった読者の声を紹介します。
●前向きな考えに励まされた
私は、10代の頃から複数の精神疾患があり、胃や腎臓などの病気もあります。体調や気分に波がある中、アルバイトや派遣社員として働いてきました。就職のために資格も取得しました。現在は体調が悪化し、障害者年金と生活保護を受けて暮らしています。
がんの治療中に解雇されたという記事(「働く」前編)では、闘病中は精神的にも肉体的にもつらいのに、さらに仕事まで失ってどれほど苦しんだかと思うと心が痛みました。
でも、(記事の男性は)「現状を変えていこう」と前向きに考え、資格を取り、再就職を果たしました。こういう状況でもがんばれることに励まされました。
病気であることへの社会の偏見を感じることもあります。障害者や生活保護受給者への理解や支援が進むことを願っています。
(埼玉県 女性 37歳)
●職場で経験伝えたい
2011年、37歳の時にたまたま受けた胸部CT検査がきっかけで肺腺がんが見つかりました。転移もわかり、手術後に抗がん剤治療を受けました。
半年間の休職後、営業職から内勤に異動。営業職から離れたくない思いはありましたが、病気と闘うことに集中しました。13年には脳への転移が見つかり、休職を繰り返しながら3回の放射線治療装置「ガンマナイフ」による治療と1回の手術を受けました。現在もステロイド剤を内服中で、残る脳腫瘍(しゅよう)を経過観察しています。
確定診断の時は動揺し、悔し涙も流しました。その後は、「やるしかない」という強い気持ちとともに、適度な鈍感力が大切だと感じています。「5年生存」「息子の結婚式に出る」など短中長期の目標を立て、自分でコントロールできないことには逆らわず、状況に応じて調整していきたいと思います。
「がん」という言葉に触れる機会はあっても、多くの人にとっては「対岸の火事」。職場でも自分の経験を話し、早期発見への啓発にも役立てられればと考えています。
(東京都 男性 42歳)
>営業職から離れたくない思いはありましたが、・・・・
私の場合は、発病時59歳ということもあったでしょうが、どうしても元の仕事に戻りたいという気持ちは湧きませんでした。退職後やりたかった全く別の仕事を早くやってみたいという気持ちが強くなりました。そのことが闘病するうえでプラスに作用したと思います。「がん」になったことはショックでしたし、収入も減りましたが、早く人生の方向を変えることができたのは「がん」のおかげです。
>「5年生存」「息子の結婚式に出る」など短中長期の目標を立て・・・・
これは大切ですね。私の場合は、次女の結婚を待ってもらうようかたちになっていましたので、次女の結婚が一つのモチベーションになりました。「京都検定1級合格」、「東京オリンピックを見たい」というのも気持ちを前向きにさせてくれた要素です。京都検定1級合格は未だに実現していませんが。次女はもうじき入籍、多分1年以内に結婚式です。
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