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看護師の妹からは、更に「腹6分にして甘いもの食べないように」と伝令がありました。癌細胞は炭水化物や糖質を好むのだそうです。なるべく野菜を中心にとのアドバイス。おやつも控える!ムラキテルミさんのHPからは、人参りんごジュースがよさそうとわかり、さっそくスロージューサーを買ってきて、毎朝ジュースを作り、飲み始めました。腹6分って、今まで満腹生活を送っていた身には堪えるのです。わずかな量をよく噛んで、噛んで、噛みしめて食べるようになりました。メニューを見ては、これは食べないわ、と失礼することも。手術までの辛抱・・・永久に続くわけじゃないからと思いながらも、食べるものが制限される生活はだんだんストレスを生んできます。少食になることには慣れて大丈夫でしたが、糖質オフというのは結構大変。お腹すいたとカフェに入っても、何を食べたらいいか・・・メニューを見ては、これはダメ、こっちもダメと、食べていいものが見つからなくなりました。美味しそうで食べたいのに、食べられない。お腹がすいて力がわいてこない上に、好きなものを自由に食べられないことにだんだん悲しくなり、気力が萎えていきました。そんな中でも時々、走っていました。ある日のランニングで、Facebookに投稿した日記です。最近、糖質制限、腹6分、間食ゼロで生きてるからか、走り始めのしんどいこと。どこまで走れるかな、とスローペースだったけど、一周できてうれしい。走ってるうち、力が抜けていったのか、走り始めより楽になってった。ふとこれからは枯山水のように走ろうと思った、いや、枯山水はおかしい。枯れ木のように、いやいや枯れ木じゃ折れてしまう。柳のようにしなやかに、そう、これ柳のようにしなやかに走ろうHappy Running~ 食べてないから走ってても力が出ないんですね。でも力が抜けると、それなりに楽になった気がして、仙人気分。「柳のようにしなやかに」は、我ながらいいこと考えたと、辛かった中にも一人漫才に笑みがこぼれるのでした。この2週間後に走ったときには、更に空腹感から辛さが増し、5キロは走れませんでした。その日のつぶやきあー、しんどい気持ちは軽快なんだけど…ペースは更にゆっくりになりました。美味しいもの食べたい~ たくさん食べたい~切ない願いの手術10日前でした。
2018.07.12
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昨年の乳癌日記は、一番辛かった告知から2週間余りがもうすぐ経過するところです。落ち込んだ気分の話が続くので、書いていてもユーウツになりなかなか進みません。もうちょっとで夜明け?気分は一新するんですが・・・ さて、今日はちょっと違うお話です。昨日、夜活@富山で、「人工乳頭(エピテーゼ)って聞いたことありますか?」というお話を伺ってきました。その告知案内を見てびっくり。6月に乳房の再建手術を受けたとき、お医者様から乳頭乳輪なら、こういう付け外しタイプのものもありますよ、と見せていただいたのが、上の写真のようなものだったのです。そういう人工物があるのはその時初めて知ったのですが、プレートにいくつもいろんな乳頭乳輪がならんでいるのを見たら、思わず可笑しくって、笑ってしまいました。そこまでして付けなくてもいいです、と言ってそれきりだったのですが、まさかここでそのお話が聞けるとは!その作り物の人工物が、「人工乳頭(エピテーゼ)」という名前がついていることも初めて知りました。1年間エキスパンダーを挿入して、乳頭乳輪のない状態が続いたら、もうあっても無くてもどっちでもいい気がしていました。最初は乳頭乳輪も再建するつもりでいましたが、今回乳房の再建を受けたら、移植したお腹の脂肪の移植後状態を確認するための「窓」が設けられて、下図の「目」のような部分がそれですが、その窓部分が乳房の他の部分より少し凹んで段差があるのです。 点線は去年の手術跡です。そうしたら、なんだか見た目が・・・ 変!お医者様は、半年過ぎたら部分麻酔で窓をふさいで切開の跡を1本につなぐことできますよ、と言ってくださり、それは願ったり!ぜひ受けようと思っています。それが3回目の手術になります。これに加えて乳頭乳輪の再建手術が更にその数か月後に、というと、4回目もう、面倒くさい~~~~~乳頭乳輪、もうなくてもいい!いらない!と思っていた矢先の昨日の人工乳頭(エピペーゼ)のお話でした。昨夜の夜活の様子です。(主催者永吉さんのFBより転載させていただきました)エピペーゼというのは、けがや病気で体の欠損した部分を補う人工補綴物のことを言い、乳輪乳頭に限らず、指や耳や鼻のようなものもあり、医療用シリコンで作られるそうです。ハリウッドでの特殊メイクのように本物そっくりに見せる加工技術ですね。エピペーゼは、体を傷つけずに再建する方法として、負担が少ない利点があるのだそうです。進行役の伊藤尚美さんは、2010年にブレストケア・アーティスト資格を取得され、7年間女性クリニックの乳腺外科内でオーダーメイド人工乳頭を製作されていました。しかし、一般にはまだまだ馴染みはなく、「人工乳頭」という言葉さえも検索ワードにすら上がらない状況に、少しでも必要としている人にこの情報を届けたいと熱い思いを話してくださいました。詳しくお知りになりたい方は、伊藤さんの人工乳頭オーダー工房Brelabをご覧ください。→こちら昨夜参加された方で、もうすでに人工乳頭を使用していらっしゃる若い方が、これを付けることで本当に気持ちが救われたと話されていたのが印象的でした。「たかが乳頭、されど乳頭」失くしたと思ったものがもう一度手に入る喜びは、感謝そのもののように感じました。昨日のお話で、私も落ち着いたらこの方法で再建しようかな、と気持ちが傾いてきています。伊藤さん、ありがとうございました。
2018.08.07
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