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新年度の授業が始まり、2週間が経った。
既に生徒から 「わからなーい」
のクレームが出ているクラスがある。
経営的な話をさせてもらえば、塾としてこの時期に「わからない」というような声が聞かれるようだと、正直 「お・わ・り」 である。
すぐに講師研修と生徒へのフォローをしなければならない。
ちなみに、今日入ったクレーム。
A中の中3女子6人(クラスは真ん中あたりのクラス)から頂いたクレーム。
「 英語の授業が難しくてわからない 」とのこと。
テキストは 『新中問(標準編)』
。単元は 「第8章の受動態」
から入っている。
受動態から入った理由は、うちの地域の英語教科書が、中3は受動態から始まっているためである。
『新中問』はメジャーなテキストで、どこの塾にでも置いてあると思われるので、今回は具体的に書いてみる。
生徒たちが分からないと言っていたのは 、『新中問(中3の標準編)』のP74の9番
である。
「SVOO」と「SVOC」の受動態 だ。
ちなみに、生徒の力は中~下くらい。学校でも 中間層から下位に位置する子
たちである。
話を聞いてみると、「先生が『目的語』とか『補語』とか言ってるんだけど訳が分からない。第4文型なんて言葉聞いたことない。」とのこと。
生徒たちのテキストを見ると、見事に全て×になっている。
赤で正答が書き込まれているが、なぜそうなるのか全く理由が分かっていないようだ。
まず、問題点は 「文型」の指導を受けていないこと
であろう。
新中問では、「受動態」の前に「文型」という単元が出てくる。しかし、その単元が丸々飛ばされているために生徒は文型の知識がないまま、今日の授業を受けていたことになる。
次に問題なのは、担当講師が、大学受験生に指導するような方法でSVOCの指導をしていたことである。
生徒の話によれば、「直接目的語を主語にした場合と間接目的語を主語にした場合で、2通りの受動態ができる」という説明を受けたようだ。
なるほど。教え方も難しかったであろうが、 使っている言葉も難しかったようだ。
私も予備校時代に5文型ガチガチの先生に習っており、今でもレベルの高い大学受験生にはそのような指導法を取る場合もあるが、相手が中学生、それも中間層から下位層の子に
対しては、SVOCの判別自体行わない。
私なら、この問題はひとまずカットしたであろう。
しかし、授業で扱ったのなら仕方ない。一応その場で説明を行った。
まず、
give 人 物
buy 人 物
cook 人 物
ask 人 物
teach 人 物
send 人 物
tell 人 物
show 人 物
lend 人 物
☆make 人 物
と例示。
これらを 「じんぶつ動詞」 などとその場で「適当に」名付けた。(あくまでも「第4文型」というものを知らない子たちへの 「一時的な方便」 として)
そして、これらの「じんぶつ」動詞は、
「V 人 物」という順番で 「人に物を与える」という意味 だよ。
と指導した。
もちろん、今回の本題から逸れるので、ここでは「授与動詞」「直接目的語」という言葉や「第3文型への書き換え」などには一切触れてはいけない。話がややこしくなる。
次に、
「問題をやっているときに、これらの 『じんぶつ動詞』が出てきたら、『受動態は2つ作れるんだ!!』 と、すぐ頭に思い浮かぶようにしよう!!」
と伝えた。
そして、あとは 1つ1つ自作の例文を出して 、「じんぶつ動詞」の 受動態の作り方を丁寧に説明 した。
2題ほど私が実践し、残りの問題は全て生徒たちにやらせてみた。
板書は丁寧に3色で、詳しいやり方も矢印などで書く。
その結果、どうにか6人ともできるようになった。
新中問のP74の9番も、再度解き直しをさせたら全員できるようになっていた。
それが終わってから、
call A B
name A B
☆make A B
などの「第5文型動詞の受動態の作り方」を指導。これは 「AB動詞」 などと勝手に命名した。
そして、最後に
「でね。実はね。☆マークを付けた『make』って動詞あるでしょ。
これ、『じんぶつ動詞』の場合と『AB動詞』の場合、両方の可能性が考えられるのね。
・・・」
と、makeの注意事項を挙げて終了。
一応、満足して帰宅させることができた。
ただ、問題は質問に来なかった他の生徒たちだ。
う~ん・・・対策を考えねば。
その後、他の生徒から数学の質問も受けており、今日はまだまだ仕事が片づかない状態。
できれば3時までには会社を出たいが、果たして・・・
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