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個別指導部の国語の授業は非常に難しい。
私は国語が専門であるが、個別指導、それも1対2以上で国語の読解問題を指導するとなると、相当の予習と準備が必要である。
基本的には集団指導の場合と解答へのアプローチ法は変わりないが、
個別指導の場合、解説の短さが1つの肝である。
うちの場合、1対2の個別指導なので、隣にもう一方の生徒もいる。
だから、 できる限り解説は細切れにしたい。
そこで、 1つ1つ「生徒が答えられるような細かい質問」を繰り返しながら(積み重ねながら)、
その先生の質問に答えていくうちに 「いつの間にか解答が出ていた」
というような授業を行うようにしている。
しかし、大学生の講師や他の専任講師にこれと同じことをさせるのは無理がある。
どうにか個別指導用のマニュアル(テキストの指導書=先生側が質問する項目を集めたもの)を用意したいのであるが、時間の関係上なかなか進まないでいる。
しかも、その指導書を作成したとして、著作権の問題で翌年からは文章が差し替えられている可能性も大だ。
ん~悩ましい・・・
個別指導で国語の指導をする場合に気をつけていることは他にもある。
当たり前のことであるが、 必ず本文への書き込み
をさせている。
重要な箇所や解答の根拠になった部分へは線を引かせ、接続語には□や○や△などの記号を付けさせている。
一般に国語のできる生徒ほど文章は「あらゆる記号」で汚れている。
文章への書き込み、線を引く行為は、 数学に喩えれば「途中式」
である。
「文章への書き込み(「国語の途中式」)」はその子の国語力を表している場合もある。
だから、必ず文章へ書き込みさせることを徹底させている。
それにたとえ正解していても、たまたまという場合もある。根拠が正しくないのだ。
生徒はいい加減に選択肢を選んでいることが多いので、必ず根拠を探させて、その上で書き込みを行っている。
他の先生方の国語の授業を聞いていると
1演習
2丸付け
3簡単な解説(=一方的な解説)
4次のページへ進む
という流れで進んでいる場合が多いようだ。
問題は3の部分だ。
この解説の部分が、多くの場合聞き流されてしまっている。メモもとらせてない。
さらに問題なのは、 せっかく先生が行った解説が次に問題を解く際に活かされていない。
これでは授業(業を授ける)の意味がない。
もっと言ってしまえば、「解いて丸つけ」だけであれば塾に来ないでもできる。
せっかく塾に来ているのであるから、もっと役に立つ技術を教えてほしい。
ところで、先日の授業で「解答の根拠になった部分に定規で線を引いてみて」と小学生6年生に指示を出した。
すると今まで集中してなかった子が急に文章に集中し、線を引き出し始めた。
つぎに接続詞を赤で囲ませた。
さらに指示語は青で囲ませ、指している内容を青マーカーで塗らせてみた。
この、「定規で線を引く」「マーカーで色分けする」「四角で囲む」という作業が、その小学生にとって「ツボ」だったようだ。
ものすごい集中力で取り組んでくれた。
しかも、翌週の「連絡ノート」でお母様から「国語が楽しかったようです」というコメントも返ってきた。
すべてはちょっとした工夫なのだろう。
こどもたちが集中できる仕掛け、役に立つ方法を指導するのも
われわれに課せられた大切な課題なのかもしれない。
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