詩集の中の栞のように~裏ブログ~

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2009/10/27
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カテゴリ: 教務(全般)

学習面において、塾と学校の最大の違いを1つあげると、それは「定着の作業」があるかないかであろう。

学校では、1クラス40名の生徒たちの宿題を管理するのは大変難しい。そこで、定期試験ごとにワークを提出させたり、定期試験によって定着度を図ったりすることで成績を付けている。

実際に話を聞いてみても、普段はほとんど宿題が出ていないようだ。春先の段階では宿題を出していた学校の先生も、おそらく管理ができなくなった(面倒になった)のだろう、2学期からはほとんど宿題を出していない模様。

一方、塾は定着のための時間が何よりも大切。

その結果、各塾で工夫をこらしながら定着作業を行っている。

解説する内容を絞りに絞って授業を演習中心にしている塾もあれば、宿題を大量に出して自宅での定着作業を課す塾もある。また、毎回授業ごとに確認テストを行い、前回内容の定着を確認する塾もあれば、その日の授業後にその日やった内容を復習させてから帰宅させる塾もある。

定着のための形態は、塾により様々である。

うちの塾は、宿題と確認テストの2本柱である。授業内でも出来る限り「演習タイム」を設けているが、次の授業までに忘れないよう宿題と確認テストは、毎回出すように心がけている。

その確認テストであるが、なるべくB5一枚程度にまとめることが大切である。

ビジネス書を読んでいても、「上司への報告はA4一枚にまとめるべき」という言葉を見かけるが、塾の確認テストもB5一枚にまとめるのが私の好みである。

まず、前回の授業内容のエッセンスを一枚にまとめることが出来れば、その1枚が解ければ、生徒たちは前回内容の要点をしっかりマスターしていることになる。

また、授業をする講師側も、その一枚のテストを出来るようにすることが本日の授業の目標になるので、無駄のない重要ポイントに絞った解説が可能になる。

さらに、前回内容の重要ポイントを1枚にまとめておけば、欠席者への補習も行いやすい。今回のようにインフルエンザが流行している時期は、多いときは半分以上の生徒が欠席する。その全ての生徒に、今日の授業でやったことと同内容の「欠席補習」「欠席者補講」を丸々行うことは物理的に不可能である。(個人塾では)

だが、前回の授業内容を1枚にまとめておけば、要はその一枚を出来るようにさせてあげれば、前回分の欠席補習が終了することになる。もちろん、出席していた子よりも問題演習量は減るが、それは自宅学習として課題を出せば解決する。

このように、確認テストをB5一枚にまとめておくことは、欠席者の補習という側面からも非常に有効である。

もう1つ付け加えれば、そうした確認テストを1年分一気に解く機会を3月などに設ければ、1年分の総復習が可能になる。

以上のような観点から、私は確認テストはなるべくB5一枚にまとめるように努力している。

逆に、授業内容がB5一枚に収まりきらないようであれば、それはその日の授業内容が「欲張りすぎている」ことの目安にもなる。

プロ講師がB5一枚にまとめられないことを、生徒たちが1回の授業で消化することは大変難しい。しかも、1日に2教科も3教科もやっている塾ならなおさらである。(学力の高い子を除く)

生徒たちが消化不良を起こしている単元を振り返ってみると、意外と講師側が授業内容を欲張りすぎていたことが原因になっている場合が多い。

つまり、確認テストをB5一枚にまとめるということは、授業の到達目標・獲得目標を定めていることにほかならない。

ちなみに、B5一枚と言っても、フォントを超小さくして、ぎっしり詰め込むわけではありません(笑)






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Last updated  2009/10/27 06:04:59 AM
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