にゃお10さん
こんばんは。
私もにゃお10さんと同じで、馴染んでからコンサートに行くことが多いですよ。だから、馴染んでいない曲だとうとうとなんてこともなきにしもあらずです。昔、高校生の頃に連れて行ってもらったコンサートでやっちゃいました。今なら信じられないことですが、曲はauではなく「英雄」でした。くだらないことはともかくとして、チャイ5は名曲だと私は思っています。

コメントありがとうございます。薄いなどとおっしゃらずにどんどんツッコミを入れてやってください。お待ちしておりますよ。
(Feb 12, 2006 12:45:42 AM)

よんきゅ部屋

よんきゅ部屋

Feb 10, 2006
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この曲は冬がとてもよく似合うように思う。曲に関しては第4番や「悲愴」に比べると今ひとつだという意見も聞いたりするが、私にとっては大好きな、思い出深い曲だ。高校生でヴァイオリンを初めてから1年、オーケストラの楽しさを初めてしっかりと実感した曲であり、大学ではプロの指揮者を招いた初めての演奏会でコンサートマスターを務めた曲でもある。プロの曲に対する思い入れ、勉強量のすごさを思い知ると共に、オーケストラでの弾き方のノウハウを本当の意味で初めて学んだ曲だ。

第1楽章は、やはり冬の雰囲気。冒頭のクラリネットの旋律は「運命の動機」と呼ばれたりして、すべての楽章で顔を出す。調性はホ短調、これを冒頭のようにゆっくり演奏すると寒いあるいは寂しい感じにピッタリとくる(よく似た例として、シベリウスの交響曲第1番、ラフマニノフの交響曲第2番のそれぞれ冒頭部分などがある)。寒い森の情景を移しているかのようだ。

アレグロになりテンポアップするが、足取りは決して軽やかなものではない。特に最初は雪の中を重い足取りで歩くようだ。しかし、前はきっちり向いて歩いている感じがする。これもホ短調が似合う(例えば、ブラームス交響曲第4番第4楽章)。途中の第2主題は夢を見るような雰囲気である(1回目は二長調で落ち着いた感じ、2回目はホ長調で何かを求めているような感じが強い)。展開部ではいろいろな調に転調するが、そこがまた面白い。最後は静かに終わる。

第2楽章は、基本的に平和な音楽であると感じる。これも夢の中の情景のように思える。冒頭はロ短調っぽい感じからスタート、しばらくしてようやくニ長調の主題がはっきりと出てくる。冒頭は単純なリズムで構成されているのにそれを感じない。さすがはチャイコフスキーと思う。ホルンで最初に出てくる第1主題はとても長いフレーズ、ゆっくりとした流れが心地よい。ヴァイオリンで最初に登場する第2主題はレの音が出てくる最初の瞬間がゾクッとする。そこから何かを求めていくような上行音型があってそれが解放される瞬間がまた素晴らしい。途中は短調で展開され、激しさを増したところで「運命の動機」、そして全休止の後の弦楽器のピチカートが面白い(全休止の場所では会場の音響が悪くてほとんど響きが残らなかったのが大学の時の苦い思い出)。さらに盛り上がった後、3連符の上行音型と2連符の下行音型が重なり合った後で第2主題が出てくる瞬間はすごいものがある(ダイナミクスの指示はffff!)。最後は静かに主題を回想しながら終わっていくが、このあたりの和音の移り変わりも大好き。

第3楽章は、交響曲では珍しいワルツ。イ長調で華やかでさわやかなな感じ(例えば、モーツァルトの交響曲第29番冒頭、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」など)。途中は2拍子の音楽。速さと音程の難しさはアマチュアのヴァイオリンとしてはつらいところだ)。最後の部分で穏やかに「運命の動機」が再び登場し、静まりきったところで突然派手に終わる。

第4楽章は、とにかく重量級の音楽。冒頭はホ長調で、いきなり「運命の動機」が登場。それから曲はホ短調へ。ティンパニ・ソロのクレッシェンドを合図にこの部分の主題が登場。弦楽器の重弦(一度にたくさんの弦で和音を弾く)でダウンボーの指定、ここからして激しい。急速なリズムの刻みをいろいろな楽器が担当するが、これがあることによって、森の間を重量級の蒸気機関車が猛スピードで駆け抜けていくような雰囲気を感じる。このリズムをトランペットやホルンにやらせているところが、チャイコフスキーの恐ろしさ。かなりの時間を経て、曲はゆっくりとなり、不規則な拍子をオケが打って和音を延ばすと全休止。ここで勘違いをして拍手する人がいたりすることが多いので、指揮者としては響かせたい反面、拍手しないですむ長さにしたいというジレンマがあるそうだ。その後、ホ長調で「運命の動機」が高らかに歌われ、さらにどんどん曲はスピードを増していく。このあたりの弦楽器は「弾けねぇ~」といつも悲鳴。最後に第1楽章の主題が顔を出し、ダダダダン!という運命のリズムで終わる。チャイコフスキーは「運命」の動機がやっぱり好きなのだろうか。





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Last updated  Feb 10, 2006 12:44:05 AM
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Re:第24回 チャイコフスキー/交響曲第5番(02/10)  
にゃお10  さん
ご無沙汰してます。

この曲は、昨年のコンサートで初めて聴きました。
私は、知らない曲はあらかじめ、十分に聴き込んで馴染んでから、
演奏会に出かけるのですが、
この曲は、予備知識も何もないまま、当日を迎えてしまいました。
気をつけていたのは、演奏終了後拍手のタイミングです。
この曲、一般の人にあまり知られていないせいか、
案の定、勘違いしたお客さんの何人かが曲の途中で拍手を入れてしまいました。
幸い演奏は止まってしまうことなく、無事終了したのですが、
曲の内容よりも、そのことが印象に残ってしまい、
また疲れていたことや、
やはり初めて聴く曲ということで、途中うとうととなってしまいました。
残念なことをしたと反省しています。
けれど、私の弟はよく知っている曲で、間違いなくいい曲だと言っていたので、
次回聴く機会があれば、しっかりした意識を持って臨みたいと思います。

たいへん中身の薄いコメントで、すみません。 (Feb 11, 2006 10:00:14 PM)

Re[1]:第24回 チャイコフスキー/交響曲第5番(02/10)  
よんきゅ  さん

Re:第24回 チャイコフスキー/交響曲第5番(02/10)  
魔神8888  さん
チャイ5はいい曲ですよね。
以前までは、チャイコフスキー自体を毛嫌いしてるくらいでしたが、何回も学生オケで聞いてから少しずつ好きになり今では、好きにありました。
今年はうちの大学でやるようで、驚異的な演奏を聴いてから好きになったこともあります。ストコフスキーの4楽章の大幅カットやシルヴェストリ、ムラヴィンスキーの爆走、バティスのラテン系演奏、フィナーレの終わりの音の多さなど、目が覚めるようなものです。やっぱり曲でも幾通りもありますね~、まだまだ探しつづけますけど。 (Feb 15, 2006 05:01:44 PM)

Re[1]:第24回 チャイコフスキー/交響曲第5番(02/10)  
よんきゅ  さん
魔神8888さん
私もそう思います。大学時代の演奏は最後、まさに大暴走!「悲愴」の第3楽章の終わりのような終わり方でした。練習で得た経験をすべてはき出しているかのような感覚を今でも思い出します。指揮者によって、そしてプレーヤーの気持ちによってそこまで変わるものなのだなと実感しました。私もまだまだいろいろ探し続けてみたいですね。 (Feb 15, 2006 09:45:34 PM)

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