ウソの世界の極楽鳥

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2013.08.20
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カテゴリ: 映画
私が子供の頃は、映画がまだきちんとした娯楽でした。
娯楽と言うか祭り的なものだったかもしれません。


小学生、中学生の時に社会科の時間か何かで市内の映画館に行って
映画鑑賞をすることがありました。
覚えているのは「天平の甍」と「ラ・ブーム」です。

まぁ「天平の甍」は遣唐使のお話ですから、小学生の歴史の
授業に関係あるので納得できるのですけれども、中学生の時に観た
「ラ・ブーム」は一体どうなんでしょう?


images (2).jpg

13歳のソフィー・マルソーが主演のこの映画、日本でも大ヒット
したのですが、かなり明け透けに恋愛に関する少女の主張や行動が
描かれており、観に行った同年代の私達には結構刺激的な
映画だったと思います。今観ればそんな事は無いのでしょうが。

田舎の純朴なアホ少年であった私は、ソフィーのあまりの
可愛らしさに、思わず映画雑誌が発行していた安い写真集
まで買ってしまったですよ。

今とは違い、映画の情報は雑誌やTV等でしか入手できず、
「ラ・ブーム2」が公開されたぐらいの事は知っていましたが、
ソフィーがその後どんな映画に出たのか私は知りませんでした。


数年してレンタルビデオ屋でソフィーの名を見つけたのは
「狂気の愛」という作品でした。

姉と二人で観て頭を抱えました・・解らん・・・・。映画を観て
「理解出来ない」という状況に陥ったのは、後にも先にもこの
一本だけです。


しかし、この作品でアンジェイ・ズラウスキーという監督と出会い、
彼の他の作品を観て、アンジェイ・ズラウスキー監督と
ソフィー・マルソーという女優が再び手を取った作品、
「私の夜はあなたの昼より美しい」を観ました。実に醜悪で
素晴らしく美しい映画です。


images.jpg

ストーリーは有って無い様な物で、脳の病気を発症した数学者の
中年男性と、肉感的な美貌を誇る超能力者(ソフィー)の
破滅へと向かう愛のお話です。

画面にはとにかく洪水のように言葉が並べ立てられ、不可解な
人間関係が描き続けられる。ソフィーは脱ぎっぱなしの
セックスしっぱなしで、ハッピーエンドなどあるわけがない事を
全ての情報が視聴者に向けられている。全ての者にどうしようも
ない終わりが来ると。


images (1).jpg

そんな映画です。そんなどうしようもなく美しい映画です。


最近タイトルを検索して気付いたのですが同名の漫画が
発表されているようです。編集が付けたのか作者がつけたのかは
判りませんが、今の時代、ググル先生に聞けば大抵の事は判るのに、
あえてこのタイトルをつけたのでしょう。まぁ呆れる。





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Last updated  2013.09.25 12:24:00
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