三文小説

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着信音付 キーホルダ



カミさんは、非のうちどころのない人(ということにして)。だが、一つ困るのは「超忘れんぼう」なことだ。

車を運転して来て、ドアのカギを開けて入り、出てゆく時には、もう;

『あっ、カギがない!』
「車、運転してきて、ドアも開けたんだろう」
『でも、無くなっちゃった!』
「そのバッグから出てるのは?」
『ああ、これこれ、なぜ早く教えてくれないの!』

しょっちゅう、この調子だ。心配なのは、たぶん<忘れたことすら忘れている>ので、自覚のない忘れ物は、どれほどあるのか見当もつかないことだ。
そのくせ、つまらないことはよく憶えていて;

『アンタだって、前に5千円、落としたことがあるわよ!』
(もう3年も前のことだ、それに<落とす>と<忘れモノ>は違うぞ!)
『あ、ところで、ケータイがないわ』
「チョッと待って、今、鳴らしてやるから」
・・・・着信音が、バッグの中でなっている。

(+_+)!! そうだ!

「<ポケベル型のキーホルダ->を作ろう。これを大事なもの付けておく、探す時にはベルを鳴らす。どうだ大発明だろう! どこかで売っていないのかな?」

売っていたら、教えてください。 売っていなければ、創っちゃいましょう、ドコモさん。1台はウチで買いますよ。


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