Tapestry

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MYSTIC RIVER

「ミスティック・リバー(MYSTIC RIVER)」 2005-06-26


税込【新品】ミスティック・リバー 特別版(DVD)

★★★☆☆


観終わった後、「はぁ~~~」とため息が出る。
後味が悪い映画だとは聞いていたけど、後味悪い割には、心に響く物がない。
ショーン・ペンの演技は、確かに良かったけれど、
私的には「I am Sam」や「21グラム」の方がずっとずっといいと感じた。
だってねぇ、彼がこういう悪役(しかもガラの悪い)と言うのは、
演技以前にピッタリし過ぎると思うんだよね。
地のイメージに近いと言うか。顔つき、元々ガラ悪そうだもんね。
だからこそ、心が綺麗な人を演じるのが彼の醍醐味なんだよ。
ティム・ロビンスやケビン・ベーコンも良かったけど、それでも映画全体として、どうだろう?

一番怖かったのは、子供時代にデイブ(ティム・ロビンス)が連れ去られるシーン。
10歳ちょっとぐらいの少年なんて、生意気だけれどまだまだ純粋で、
人を疑う事に慣れていない。警察だ、と言われたら、それだけでビビッてしまうのもよく解る。
素直さ故に一番に車に乗り込み、連れ去られて生涯癒える事のない傷を負ってしまうデイブ。
彼の人生、不幸すぎる。トラウマを抱えつつも家庭を築き、
いい父親として精いっぱい生きているのに、周りの人間が彼を怖がり、
信じてあげる事もできないなんて。あの、奥さんのセレステもひどすぎる。
ああいう形で夫を裏切る前に出来る事はたくさんあるだろう?と突っ込みたくなった。

最愛だった元妻を亡くし、さらに娘まで殺されてしまうジミー(ショーン・ペン)の辛さもよく解ったが、
結局はただのアホでやくざな男だったのか・・・と幻滅させられたし。
結末があれでは、同情の仕様もないではないか。

結局、登場人物みんなに感情移入出来なかったのは、みんな中途半端に頭が悪くて、
何より自己中だったからだろう。観ていてイライラさせられるキャラが多すぎ。
そういう人間がはびこるのが現実なのかもしれないけど、映画でまで嫌な人間を観たくないわ。
いくら俳優たちの演技が良くても、キャラとしての魅力がなければ、2度と観る気もしないよなぁ。


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