Tapestry

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Godfather



今まで長~い事、ずっと観たいと思いながら観れなかったこの超大作、
やっと三作まとめて観終わったところ。
すごく長かったけど見応えもあって面白かった。
最初の作品が1974年だから、もう30年以上も前になるんだな~。
しかし、名作と言うのは、いつになっても色褪せないものだ、と改めて実感。
もしも、今よりずっと若いときに観ていたら、こういう感慨はなく、
ただのギャング映画、とみなしていたかもしれない。
見所もたくさんあるし、テーマもとてつもなく奥が深いので、
言葉にするのは難しいと思うが、感じた事を、なんとか簡単にまとめてみたい。

あらすじは言うまでもないが、イタリアのシシリーからニューヨークに渡った、
ヴィトー・コルレオーネ、彼が築いたコルレオーネファミリーの物語。
1ではドンと呼ばれるヴィトー(マーロン・ブランド)を中心に
父親を敬愛するそれぞれの息子たちファミリーの様子が描かれている。

2ではヴィトー亡き後、跡を継いでドンになった息子マイケル(アル・パチーノ)が、
時代の移り変わりに苦悩しながら、ファミリー・ビジネスを
大きく繁栄させている時代と同時に、
父親ヴィトーの子供時代と、組織を築くまでの話が交錯して描かれる。

そして3では、2から更に10年以上経ち、
歳も取って引退を決意するマイケルとそのファミリーに、嫌でも関わってくる闘争劇だ。

この映画は、マフィアの闘争が軸にはなっているものの、
製作者側が一番伝えたかったのは「家族愛」であろう。
殺しも復讐も、すべては家族のためなのだ。
家族愛がもっとも強かったのがヴィトーと跡継ぎのマイケルで、
だからこそ、3では自分の犯してきた罪の数々を後悔する、
マイケルの気持ちがよく表れていた。
あれこれ書くのも野暮ったいので止めておくが、
ラストのオペラハウス前で起こった復習劇の結末は、
彼の哀しい人生がもっとも象徴的に表れていた気がする。
因果応報なのか。
もうひとつ象徴的に感じたのは、ファミリーの中でも、
ドンとして生涯を過ごし、もっとも危険な立場であったヴィトーとマイケルだけが、
結局殺される事も無く歳を取っていった事。
これはある意味、ものすごい悲劇なのかもしれない・・・、そんな事を考えた。

マイケルを演じていたアル・パチーノ、1では若くて可愛らしい雰囲気さえあって、
マフィアのドンには見えない風貌であったが、
2、3と歳と経験を重ねていくに連れ、容貌が豹変していくのが興味深かった。
これはマイケルだけに言える事ではなく、もっともそれが顕著に表れていたのが
妹のコニーを演じていたタリア・シャイアだろう。

個人的な好みで言うと、一番カッコ良かったのは
ヴィトーの青年時代を演じていたロバート・デ・ニーロだ。惚れたよ。(^^)
デ・ニーロ自身の何ともいえない雰囲気、カリスマ性、内に秘めた強さみたいなモノが、
あの役にぴったりだった。

そしてマーロン・ブランド。
このキャスティングの渋さ、これだけでも賞賛に値する、と感じた。
あとはシシリーの美しさ。いつか訪れてみたいと思わせる美しさだ。

今更だけど、これだけの何年経っても色褪せない大作を作り出した
コッポラ監督はじめ、製作者全員に拍手を贈りたい。
かなりの情熱がなければ、こういう作品を作る事は出来ないだろう。


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