こころのしずく

< 新しい記事

新着記事一覧(全2991件)

過去の記事 >

March 26, 2006

NARUTO短期連載小説第２４話「決着！！！」

(4)

テーマ：お気に入りの漫画は？？(2233)

カテゴリ：企画

『キメラの勾玉』NARUTO-ナルト短期連載小説
※サスケ奪回任務後。

予告編はこちらから
初めから読みたい方はこちらから
※通常更新履歴は日記にて記載しているのですが、連載中はFreepage List（フリーページ）「更新履歴（仮）」に記載します。

第２４話「決着！！！」

「……サスケェ」
　ナルトはサスケをギンと睨み付けた。
「みんなお前が大事なんだぞ！　みんな連れ戻したいって、そう思って戦って、傷ついて……なのになんでお前はそんな平気な顔でいられるんだよぉ！」
　ナルトは悲痛な声で叫んだ。
「……本当に相変わらず甘いな、ナルト。この里にいたら、オレもダメになってしまうところだった。強くなるために、オレは邪魔なものを捨てた。それだけだ……」
「……」
　ナルトはしばらくサスケを見据えていたが、やがて言った。
「サスケ。少しでいい。シノと話をさせてくれ」
「いいだろう。だが作戦会議をしたところで、お前たちに勝ち目はないがな」
　サスケは、ナルトに襲いかかろうとしたザキラに退けと低く制した。
　ナルトは、シノのそばへ近づいた。
「シノ。シカマルが最後に言ったこと、詳しく教えてくれってばよ」
「オレは二度同じ説明をするのが嫌いだ。一度しか言わないからよく聞け」
　ナルトは、真剣にうなずいた。
「ザキラを倒すこと。サスケを連れ戻すこと。お前にはどちらか一方しか出来ない。何故なら、ザキラに螺旋丸を放てばザキラは倒せるが、アイツの体から漏れる毒でお前は動けなくなる。ネジとリーにかなりの攻撃を食らった今のサスケに最大限のチャクラを使い螺旋丸を食らわせれば、サスケを連れ戻すことが出来る。だが凶暴なザキラは里を襲い、それを阻止することはチャクラを使い果たしたお前には出来ないだろう」
「……そーか」
　ナルトは静かにサスケに近づいた。
「サスケ。言い忘れたことが……あるってばよ」
「何だ……」
「お前を連れ戻すこと……それを一番望んでいるのは、オレだってばよ！！！」
　チャクラを爆発させるように、ナルトは腹の底から怒鳴った。
「ナルト……。里を守りたい気持ちはお前にも十分にあったはずだ。それでもお前はやはり、迷いなくサスケを選んだか……」
　シノの声は地鳴りによってかき消された。ナルトの体に赤いチャクラがおびる。九尾のチャクラが漏れだしたのだ。
「……千鳥！！」
　サスケも千鳥の攻撃態勢に入った。腕にチチチ……とチャクラをまとわす。具現化したチャクラはサスケの腕にまとわりまぶしい光を放つ。ナルトも負けじと片手で螺旋丸を練り上げる。
「サスケェ！！！」
「ナルトォ！！！」
　二人は全身のチャクラを放出し、勢いのままに相手の名を叫んだ。二人は互いに突っ込んでいく。
「千鳥！！！」
「螺旋丸！！！」
　激突した二人から強烈な光が放たれる。千鳥は、ナルトの肩に突き刺さった。
「……何っ！？」
　サスケは手応えの異様さに気付く。気付いたときには、ナルトは丸太と化していた。
「変わり身の……術……」
　サスケは呆然とつぶやき、ナルトを探した。本体のナルトは、ザキラに向かって跳んでいた。
　ナルトの小さな体はザキラに真っ直ぐ突撃し、螺旋丸は敵の胸を貫いた。圧縮されたまばゆい強大なチャクラは――ザキラの心臓の位置に埋め込まれた黒い勾玉を破壊した。
　ザキラは、泥のようにボロボロと崩れ去った。

☆次回予告☆
ナルトとサスケ。二人の真の思い……。そして……。

ナルト『サスケ……。オレは……』
人気blogランキング

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう