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2024.03.20
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カテゴリ: 安楽伝 全39話


安乐传 The Legend Of Anle
第16話

任安楽(レンアンルー)に意地でも宴の招待状を渡さない皇太子・韓燁(ハンイェ)。
安楽はならば江南(コウナン)で酔った皇太子の醜態を晒すと脅し、わざと韓燁に抱きついてからかった。
さすがに韓燁も動揺して安楽を突き放したが、戦友相手に卑怯な手を使うなと咎められてしまう。
。゚(∩ω∩`)゚。<うわ~ん!
安楽はついに泣き落としにかかった。
そこへ侍従の吉利(キツリ)が現れ、皇帝から勅書が届いたと報告する。
「任大人(ダーレン)を太子妃選びに招くようにと勅命です」
すると安楽は勅書を手に入れ、芝居を切り上げ帰って行った。

↓(  ̄꒳ ̄)これがあるからいいもん


一方、洛銘西(ルォミンシー)は負傷した琳琅(リンロウ)の療養中にも千月閣に皇宮の記録を調べさせていた。
すると安寧(アンニン)公主は嘉昌(カショウ)6年12月、皇太后の寝殿のそばで池に落ち、昏睡に陥っていたことが分かる。
その時、激怒した皇太后が太監・良喜(リョウキ)に死を賜っていた。
安寧は皇太后の元で療養後、回復すると西北へ出征、その後、10年間も戻らなかったという。
「その頃、北秦(ホクシン)との内通を疑われた帝(ディ)家が一族皆殺しになったのですね
 太后は良喜に死を賜った…安寧公主は帝承恩(ディチォンエン)のため静心(セイシン)堂で暴れて…
 はっ!大人?!」
琳琅は洛銘西の読み通り安寧が鍵を握っていると気づいた。

帝承恩は皇帝が任安楽を皇太子妃選びに呼んだと聞いて困惑した。
味方になってくれるはずの安寧にも冷たくされ、もはや自分を生かすも殺すも皇太后しだいだと恐ろしくなる。
「宮中ではいつ殺されてもおかしくない…今すぐ引き返せば無事でいられるかしら?
 太后は見逃してくれる?!」
喜んだ慕青(ムーチン)は引き返すなら自分の命を捧げると告白したが、帝承恩に本意は伝わらなかった。
「いらない…2人で幸せに生きたい、気高く生きるの」
帝承恩はそのために何としてでも皇太子の心を得ると奮起した。

( ̄▽ ̄;)むーちん…

洛銘西のもとに慕青から伝書鳩が飛んできた。
何でも帝承恩が宴で皇太子の気を引くため、冷水を浴びて病を装うことにしたという。
洛銘西は早速、安楽に報告し、帝承恩の下策を利用しない手はないと言った。
「帝姓の太子妃がいれば名誉回復に役立つ
 おのずと帝家の過去に関心が集まり民の声を利用できるわ
 太子妃には皇家も簡単に手を出せないし、私は身を潜めやすくなる…
 安心して、堂に入った演技を見せるから、明日の夜は恋敵をいたぶってあげる、ふふ」
一方、冷北(ランベイ)は密かに四方館に滞在する妹に接触、明日の宴には派手な装いで出掛けるよう勧めた。
「北秦の公主は靖(セイ)の太子妃にはなれぬ…遊びではないのだぞ?宴では気をつけろ」
莫霜(モーシュァン)は大人しくうなづいたが、結局、華美な装いを好まない皇太子に合わせることにした。

12月25日、皇太子妃選びの宴当日。
韓燁は相変わらず質素な装いで皇祖母と父皇への挨拶を済ませた。
すると皇太后・孫瑜君(ソンユクン)は亡き皇后の形見である鳳凰のかんざしを託し、気に入った娘の髪に挿すよう告げる。
「聞き分けの良い太子なら正しい選択をしてくれると信じているわ」
やがて日も暮れる頃、韓燁はかんざしを手に宴席へ向かうことにした。
その時、ちょうど参内した安楽が現れる。
安楽は普段とは異なって優雅に振る舞い、質素ながら美しい装いは幼い頃の梓元(ヅユアン)を思い出させた。
「殿下にご挨拶を…どうしたの?ぼんやりして?」
「ある人を思い出して…今日の君を意外に思った」




皇太子の好みを知ってか、令嬢たちは誰もが華美な服装を避けた。
しかし帝承恩は開宴の刻限に遅れた上、赤い衣に金の装飾品をつけ、誰よりも目を引いている。
すると出迎えた皇太子の前でいきなり立ちくらみを起こし、驚いた韓燁が咄嗟に手を貸した。
「身体が弱いせいで風邪を引いてしまって…でも殿下とお会いできる機会を逃せません」
「よく来たな」
帝承恩のあからさまな手口が令嬢たちの反感を買う中、誰よりも怒っていたのは安寧だった。
「どうして着飾れるの?今日が何の日か忘れてしまったみたい…」



安楽は皇太子が女子を気遣う様子を初めて見たとからかった。
しかし韓燁は重臣である安楽とは気遣いより、互いに支え合っていきたいという。
すると帝承恩が口を挟んだ。
「任大人は陛下の寵臣、今宵の宴でご一緒できて承恩は幸せ者です」
控えていた苑書(エンショ)はどういう意味かと首を傾げた。
苑琴(エンキン)は顔をしかめ、あれは安楽への皮肉だと教える。
「小姐に釘を刺したのよ、太子殿下にとって小姐はただの臣下だと…」
そこで韓燁は帝承恩を諭した。
「任安楽は生死を共にした戦友だ、ただの臣下ではない、知己だ」
「3万の水軍を嫁荷に求婚したのに知己?江南で酔っ払った時…」
その時、帝承恩が安楽の話を遮った。
「殿下はお酒が苦手でした」
「…覚えていてくれたか?」
「殿下と一緒に過ごした日々を承恩、忘れるはずありません」
「私もだ、私は苦手だったが、梓元は酒が好きだったな?」
「殿下、私は承恩です」

一方、洛銘西は翎湘楼(レイショウロウ)で安楽を心配していた。
安楽が韓燁に惹かれているのは明らか、それでも皇太子妃選びの宴で自ら帝承恩に譲らなくてはならない。
「安楽は己の心を殺せるだろうか?」
すると琳琅は皇太子府へ出かけてはどうかと勧めた。

莫霜は帝承恩が皇太子の想い人・帝梓元と同一人物だと知った。
そこで噂に聞いた帝家の秘伝の絶技を見たいという。
焦った帝承恩は見せるほどのものではないと口ごもったが、その時、韓燁が助け船を出した。
「人前で披露するには及ばぬ」
実は噂が一人歩きして帝盛天(テイセイテン)が編み出した武技だと思われていたが、実際は帝盛天が碁の腕前を隠すための言い訳だったという。
「碁は好きだが上達できず、そこで″待った″という秘技を考えついたのだ」

一方、孫瑜君は帝承恩が病を理由に遅れて来たと聞いた。
「なんてこざかしい真似を…」
帝承恩は皇太子からの愛を頼りに皇太子妃の座を手に入れようと考えたのだろう。
そこで孫瑜君は帝承恩が他に何を企んでいるのか見物に出かけることにした。

安寧は琴棋書画に精通する帝承恩の箏が聞きたいと頼んだ。
梓元が苦手だと知っている韓燁は具合の悪い帝承恩には無理だと止めたが、帝承恩は堂々と受けて立つ。
すると帝承恩は見事な演奏を披露した。
温朔(ウェンショウ)は帝承恩が実は箏の名手だと知り驚いたが、これも瑇(タイ)山で暇を潰すためだったと同情する。
韓燁は月日の残酷さを嘆き、苦労を経て今の″帝承恩″になったと感慨深かった。
その時、突然、安寧が席を立ち、いきなり帝承恩の箏を止めてしまう。
「帝梓元?!なぜこんな曲を弾けるの?!」
「安寧、私は承恩よ、間違えないで…この曲の何が悪いの?」
「何が悪いですって?!そんな卑屈な姿は見たくない!」
安寧は帝承恩がわざと明るい曲を弾いていると思うと居たたまれなかった。
驚いた韓燁は慌てて安寧をなだめに向かったが、令嬢たちは今日が靖安(セイアン)侯の命日だと思い出してしまう。
父親の命日に着飾って箏をかき鳴らすとはね>(*´・ω・)(・ω・`*)<ネー

帝承恩は自分の失態に気づき、咄嗟に取り繕った。
実はこの日に着飾って陽気な曲を弾くのは亡き父を安心させるためだという。
「韓家に厚遇されていると知らせたいの」
しかし安寧は昔の面影をすっかり失った帝承恩の姿に耐えられなかった。
「承恩、私を旧友だと思うのなら太子妃の座を諦めて…」
「殿下のそばにいたい、それだけが私の生きる望みなの」
「私の考えは変わらないわ、太子妃に相応しいのは任安楽よ」

皇帝は宴の様子を遠目から見ていた。
「気性が荒く手に負えなかった帝家の娘がすっかり変わった
 ″承恩″か、良い名を授けたと言うべきだな」
帝承恩の皇家に対する服従心はどうやら本物、皇帝はならば皇太子の願いを聞き届けようと決めた。
「太子妃に封じても悪くない」

宴は騒然となった。
そこで莫霜は話題を変えようと剣舞を披露したいと申し出る。
しかし兄から目配せされ、咄嗟に足がつったと嘘をついてごまかした。
「では莫霜公主の代わりに私が舞うわ」
すると安楽は帝承恩に伴奏を頼んだ。

つづく



( ๑≧ꇴ≦)面白くなってきた





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最終更新日  2024.03.20 16:46:41
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