2024年5月3日(金祝) 13時開演(12時半開場)
東京都台東区生涯学習センターミレニアムホール
指揮:高野秀峰
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、フルート、ピアノ
ルクレツィア・ボルジア・・・大音絵莉 ソプラノ
アルフォンソ・デステ・・・・大石洋史 バリトン
マッフィオ・オルシーニ・・・・齋実希子 アルト
ルスティゲッロ・・・・・・・及川尚志 テノール
リヴェロット・・・・・・・・荒木俊雅 テノール
ガゼッラ・・・・・・・・・・神田宇士 バリトン
ペトルッチ・・・・・・・・・・四方裕平
ヴィテッロッツォ・・・・・・・坪内清 テノール
グベッタ/アストルフォ・・・・・中原和人 バリトン
日本ではほぼ上演されるのが稀なドニゼッティの「ルクレツィア・ボルジア」かっぱ橋歌劇団がすばらしいキャストで演奏会形式で上演。
13時からのマチネ、大音組鑑賞。
とんでもなく難度の高い主役二人の歌唱がものすごかった!
紛れもなく日本のテノールの中で今年最高のパフォーマンスの中井さんのジェンナーロ
瞠目だった
BやHigh C 出しまくり。
パワフルで会場を震撼させた!Amazing
幻のアリア?も歌っちゃったかも?
まさに彼の歌唱は芸術家の至芸と呼ぶにふさわしいパフォーマンス
ルクレツィアボルジアの大音さんも最高でした。
絶世の美女で毒を盛る女だったアンチヒロインを快演
High Dも出し
長音や
HighCのロングトーン
いゃ〜至芸の数々、堪能しました。
ルクレツィアの夫 フェラーラ公デステ役は本来バスの役ですが、バリトンの大石さんが演じました。彼も素晴らしかったです。
復讐の喜びを歌う名アリアが最高でした。
このオペラはとにかく男声歌手だらけでしかもテノール比率高く、脇まで最高でした!
企画してくださった主宰の齋さん、ありがとうございます。彼女はマッフィオ・オルシーニというメゾの重要な役も演じました。
詳細続く。
余談ですが現在PCを修理に出しており、スマホだけでがんばります
FACH
アルフォンソ: リリック・バス/ヘヴィーバス
ルクレツィア・ボルジア:ドラマチック・コロラトゥーラ/ドラマチック・ソプラノ
マッフィオ・オルシーニ:リリック・メゾ/コントラルト
ジェンナーロ:リリック・テノール
リベロット: リリック・テノール
ガゼッラ:バス
アスカーニオ・ペトルッチ:バス
ヴィテッロッツオ:テノール
ルスティゲッロ:テノール
グベッタ:バス
アストルフォ:テノール
***
昨日幻のアリアと書きましたが、本当にそうだったようです!テノール中井亮一様のブログに詳しく書いてあるのでご参照ください。このアリアは邦人において初演にあたるのではないかとのこと。すごいですね。
このアリアについて中井亮一様ご本人からコメントをいただきましたのでご許可を得まして掲載させていただきます。
「作品、役柄共に初役です(かっぱ橋歌劇団公演に出演の時は毎回初役ですね)、演奏会形式ということで楽譜を見ながらではありましたが、貴重な上演機会に参加させて頂いたことを幸せに思います。
アリアは今回の出演受諾にあたって私からリクエストした経緯もありますが、ネット情報の限りではコンサートも含め日本人歌手の上演記録が無いようですので(楽譜が数年前に出版されたばかり)、もしかしたら幸運にも邦人初演となったかもしれません。ほんの少し、誇りに思うと同時に、出演が叶った巡り合わせとアリアを含む上演に快諾して頂いた主催者に心から感謝しています。」
中井様、いつもありがとうございます。
***
プロローグ
15世紀 ヴェネツィア共和国の傭兵隊長ジェンナーロ 彼には出生の秘密があった。
仲間はボルジア家の恐ろしさを言い立てている。
ジェンナーロの無二の親友、マッフィオ・オルシーニは、ボルジアに関わるなというある老人のお告げを聞いた。
仲間と群れながら一人眠り込んでいるジェンナーロ
そんなジェンナーロを熱く見つめる高貴な身分の女性が現れる。彼女はルクレツィア・ボルジア。法皇アレクサンデル6世の実の娘(妾腹)で武将チェーザレ・ボルジアの妹。ボルジア家の政略結婚でフェッラーラ公デステに嫁いでいる。
ジェンナーロは実はルクレツィアが産み落とした隠し子。
そうとも知らず美しい若者への愛情を歌うルクレツィア
ロマンス
装飾音 アジリタ満載
目を覚ましたジェンナーロは彼を見ていた美しい女性に愛情を抱く。
自分の生い立ちを語る。
ジェンナーロのアリア
No.2 Duetto
Di pescatore ignobile
漁師の息子として育つがある日高貴な身分の母からの極秘の手紙を受け取る。
その手紙を見て涙するルクレツィア。彼が自分の生き別れた息子と知る。
二重唱
しかしそこに仲間らが来てその女性の正体を暴く。
呪わしき悪徳にまみれたボルジア家のルクレツィアだと。
ルクレツィアは恥をかかされる。
第1幕 第1場
フェッラーラの広場
フェッラーラ公アルフォンソとルスティゲッロ
アルフォンソは何故か宮殿の近くに住むジェンナーロを奥方の愛人ではないかと疑っている。
夜っぴて騒ぐジェンナーロたち
ここでアルフォンソの名アリア
Vieni! La mia vendetta カバティーナ
すばらしい
ジェンナーロたちはボルジアの家名のBを切り取りOrgiaと変えてしまう。
第2場
元首宮殿内の部屋
アルフォンソとルスティゲッロ
アルフォンソは「ボルジアの毒」で暗殺するよう示唆する
ルクレツィアが現れ自分を侮辱した輩を殺して欲しいと嘆願する
アルフォンソは誓う
しかしそこに連行されて来たのはジェンナーロだった。
ルクレツィアはジェンナーロを下がらせ、一転、あの若者を殺さないように嘆願する
アルフォンソは聞き入れず、刺殺か毒殺かをルクレツィアに選ばせる
連れて来られたジェンナーロを許すと公は言い、酒を酌み交わす。
アルフォンソは立ち去る。
ルクレツィアはアルフォンソがいないのを確認してジェンナーロに毒消しを与える
二重唱最後に二人ともHigh Cです!すごい😍
ルクレツィアはジェンナーロを逃がす。
やんやの大喝采
第2幕 第1場
ここで「幻のアリア」 T'amo Qual Dama un Angelo
ジェンナーロがルクレツィアへの思いを歌う。
HighCあり。
男声合唱がジェンナーロ暗殺の機会を伺っている。
殺される危険性を感じ、ヴェネツィアに発とうとするジェンナーロをマッフィオ・オルシーニが夜会に誘う。
二重唱
静かにしてくれ!
考えすぎだぞ、女の深情けで毒を盛るフリをしただけさ。ネグローニなら大丈夫だ。
嫌な予感がするんだ。
行きたきゃ行けよ。
しかし親友の懇願に負け、ジェンナーロはとどまることにする。
二人は運命を共にしようと歌う。
監視していた暗殺団は殺す手間が省けたと歌い去る。
第2場
ネグローニ邸
ネグローニ公女を讃える人々。
女声合唱も登場。
ジェンナーロの仲間たちは酔っ払っている。
それぞれ各地のワインを讃える。
喧嘩を起こして女性たちを去らせる。
ルクレツィアの召使グベッタがシラクサのワインを彼らに薦める。
しかしこれは毒入りの酒だった。
グベッタが飲まないのを怪しむジェンナーロ
マッフィオは意に介さない
Il segreto per esser felici
幸せになる秘密を教えよう
不気味な声が響く。
いつのまにか彼らは閉じ込められ、毒が回って苦しみ始める。
再度マッフィオが人生を楽しもう、明日の心配をするなと歌う。仲間も唱和するが。
逃げよう!
閉じ込められた!
そこにルクレツィアが現れ
ヴェネツィアでの侮辱の恨みをはらす、
死体袋を5つ用意してあると言い放つ
いや6つだ。
ジェンナーロ!
ルクレツィアはヴェネツィアに発ったはずのジェンナーロがいるのに驚く。
ジェンナーロは自ら毒入りの酒を飲む
オレも死ぬ。
ルクレツィアは人ばらいをする
どうして逃げなかったの?
まだ解毒剤を持ってる
全員分ないならオレは死ぬ
全員分はないわ。
お前を殺す。
私を殺すの?
待って。
あなたにもボルジアの血が流れてるのよ。
とんでもない罪を犯してはいけないわ。
ルクレツィアのアリア
M'odi, ah m'odi
よく聞いて。
私はあなたの無事だけを祈って生きて来たの。早く解毒剤を飲んで。もう時間がないわ。
お前が母を苦しめたんだろ?
いいえ生きてるわ。あなたの目の前で!
ジェンナーロはついにルクレツィアが実の母と知る
しかしもう毒は回っていた
誰か!助けて!神様
不幸にも僕は今まで母さんと一緒に過ごせなかった。だから神様、どうか最後はお母さんの胸で死なせてください。お母さん、死に…
こときれるジェンナーロ
死んでしまった!
人々が入ってくる
アルフォンソ:どこにいるんだ
ここよ、見るがいいわ
冷たい目を向ける夫や人々にルクレツィアは告げる。
ルクレツィアのアリア
Era desso il figlio mio
彼は私の息子でした!
私の心は彼と一緒に死んだわ
私には天罰が下るわ。
High Cまで上がるすごいアジリタ
超低音も出てくる。最後もHighCにあげたでしょうか?
→こちらアリアのラストは
大音様のご教示によりHigh Es であることが確認
できました。グルべローバ様 及びデヴィーア様の
歌唱を確認したところやはり最後High Esでした。
大変失礼いたしました。
大音様ご教示誠に感謝です。
「アリアのラストはルクレツィアのこの上ない悲しみ
を表現したいという思いから、hi Esに致しました。」
とのことでした。
ルクレツィアの絶唱で全幕了
大喝采!
お疲れ様でした。すばらしい公演をありがとうございます!
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