これからは、ほんとにまったりしたことを書こう、
猫の写真も全員撮って紹介しよう
そう思った矢先に、ピキャが突然逝ってしまいました。
9 月3日(水)の一時過ぎでした。
呼び鈴が鳴り、「お宅の猫ちゃんをはねてしまったかもしれない」と。
すぐに、その方の車で動物病院にいってもらうことになりました
道すがら、様子をお話していただくと、
ピキャが突然草むらから飛び出したそうです。反対側の道路に居た猫に向かって。
よけ切れたと思ったのですが、ピキャが倒れているのが見え、すぐに知らせにきてくれたことがわかりました。
もう意識がないのがわかりました。息も心臓も止まっていました。必死で心臓のあたりをマッサージし続けましたが、涙がとまりませんでした。
・・・・病院で、首の骨を折って、ほぼ即死だったと分かりました。長い時間苦しまなかったことが、せめてもの救いでした。
そういうことが分かったのは、轢いた方が、すぐ知らせに来てくださったからだと思います。
「たかが猫」と思わず、教えに来てくださったことに感謝しました。でも、嗚咽がとまらず、うまく伝わったかどうか分かりません。
夕方ピキャを庭に埋葬していた時、花束を持ってきてくださいました。
☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
ピキャはたしか2008年頃我が家の庭にやってきました。
ごはんをねだりに来た頃は、あまりに小さくて子猫かと思ったのですが、お腹がパンパンにはっていて、すでにお母さんになっていることが分かりました。
しばらくして現れた時は、自分より大きいような子猫を1匹連れてきました。
ピキャは、「ピキャァ、ピキャァ!」とよく鳴きました。小さいお顔を、顔中口にしてピキャピキャ鳴くので、名前も「ピキャ」です。
シッポは母子ともに短尾で、いつもピコピコ動かしながら一緒に歩いているさまは、本当に愛らしかった。
二匹合わせて「ちびにゃんず」と呼んでいました。
子供の方は、お母さんべったりで、かなり人間を警戒しましたが、ピキャは人懐こくて、いつもご飯やふれあいを求めていました。
この性格と愛らしさなら、きっと里親さんが探せる、と思ったのですが・・・・
ピキャは猫エイズの検査で陰性になってしまいました。
娘のパタ(余り鳴かずにいつもパタパタしていたので)は健康ですが、母娘のきづながあまりに強く、互いが見えないと鳴き騒ぐので、様子を見ることにしたのですが・・・・とうとう最期まで親離れ子離れができなかったようです。
さて、ピキャは、そんなにちっちゃくて可愛らしいのに、けんかっぱやい野郎でした。
たとえば、小雪が窓辺で外を眺めていると、突如窓の斜め下から「キシャァァァァ!!」といいながら飛び掛るし(戸を閉めていたから被害なし)、
自分より大きい猫でも、奇襲攻撃で 追い掛け回すし、
小雪は「なによ、このチビ!」という感じで脅し返していましたが、
もう一匹の家猫・母鳴(もな。長ちゃんミジョちゃんの母)は、身体が一番大きいのに、気持ちはナノレベルの小ささなので、 かなり割をくったほうです。
おかげで、ピキャを家の中にいれることはできませんでした。
しかし、家の中で暮らす小雪と母鳴が、よほどうらやましかったらしく、ピキャはよくリビングとの境の窓に張り付いて、「ピキャァ」と顔中口にして鳴いたものです。
そんな時には、小雪と母鳴が寝室で昼寝をしている時間に、リビングに入れてやりました。ゴロゴロいいながら入ってきて、小雪たちの残りのご飯を平らげ、アスレチックをよじ登ったり、ねこのおもちゃで遊んだり、目を細めて、幸せそうでした。 おねだりがあると、いすに座っているわたしの足にスリスリするわ、指をなめるわ指をかじるわ、笑ったり痛かったり、たいへんでした。
ピキャもパタも、サンルームで長く暮らしていたのですが、今年の初夏あたりからです。サンルームのガラス戸を開けて脱走するようになったのは。
そういう不思議な知恵を発揮するのはパタのほうで、観察してみたところ、直角に触れ合っている窓の片方に背を押し付け、横になって、両足で反対側のガラス戸をけりけりし、すこしずつ開けていくのです。
そのころは、まだ庭の木に登ったり、木陰で涼んだり、と、我が家の庭が活動範囲だったので、割とすぐにサンルームにいれてやることができました。
これは、今となっては推測なのですが、そうこうしているうちに、活動範囲が広がるにつれ、 お庭猫との縄張り争いが勃発してしまったのでしょう。お庭には、ヤマネコくん・おちびちゃん・ミクロ という3匹の猫が居ます。私は見たことがないのですが、夫の話では、庭でピキャがおちびちゃんに襲い掛かったそうです。
サンルームに戻しても、どうしてもパタが開けて出てしまいます。私が出入りする時は、つっかい棒をたててみたりしたのですが・・・・・
おそらくあの日、ピキャは、草むらごしに、道路の反対側のおちびちゃんを見つけたのでしょう。
いつものように、奇襲をかけるつもりだったにちがいありません。
車が近づいていることにも気づかずに。
そろそろ、またリビングに入れてあげようと思っていた私の気持ちもしらないまま。
ピキャは庭に眠っています。
一番すきだったキャットフードをお供えしてあります。
それを食べていたのは、なんとパタでした。
ピキャ、笑ってるかな?それとも「わたちのご飯!」って顔中口にして鳴いてるかな・・・・