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The Koln Concert / Keith Jarrett

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テーマ：好きなアーティストは誰？？(2274)

カテゴリ：音楽

■彼のその日の体調や、ピアノの調律具合、観客の反応、会場の雰囲気、重なった全ての偶然がこのメロディを創り上げたのだとしたら、私たちはこの日のケルンという土地に大いなる感謝の念を送り続けなければならない。

■キース・ジャレットに神様が降りてきて、彼の中にひそんでいたあれやこれやの感情をこんな風に淀みない旋律にしてくれたのだとしたら、私たちが感謝しなければならないのは彼の方になのか、神の方になのか、どっちなんだろう。

■一滴の水がポタンと垂れてきたようなイントロからそれが川となり、大河となり、海に流れていくような１曲目の物語のような展開に、はたしてこれが即興音楽のなせる業なのかと唖然とする思いだ。

■ジャズ喫茶で初めてリクエストしたのもこのアルバム、その後、何回針を落としたか数えた事はないが、おそらく自分の持っている全てのレコードの中で最もターンテーブルに乗せた回数が多いのはこのアルバムだと思う。

■もしも、もしもですよ、まだこのアルバムを聴いた事がない人がいたら、どんなに忙しくても２６分だけ時間をつくって、１曲目に針を落としてみてください。できればひとりで、できれば夜に。お酒の飲めない人はコーヒーでも淹れて、コーヒーが苦手な人はお茶でも用意して。え、ジャズが苦手？そんな先入観は全く必要ありません。ひょっとしたら音楽が嫌いな人でさえ、このピアノには聞き入ってしまうかもしれません。みんなが神を信じるかどうかは別としてもね。

ＰＳ

■長い間、これが最高のソロピアノだと思っている。しかし、最近同じキース・ジャレットの「Melody at Night, With You」の静溢なスタンダードにもずいぶんと心惹かれるのだ。それは年のせいなのかもしれないし、そうではないのかもしれない。ユニクロが出したこのECMシリーズのキース・ジャレットＴシャツ、つい３枚ゲットしてしまった。着ないで部屋に飾っておこう。

■タイトルの The Koln Concert 、本当はOの上に小さな点が２つ入ります。あしからず。

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