トカトントン 2.1

トカトントン 2.1

2007/06/07
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カテゴリ: 音楽
romantique
02. ディケイド・ナイト
03. 雨の夜明け
04. 若き日の望楼
05. BOHEMIAN
06. 果てなき旅情
07. ふたり
08. 軽蔑
09. 新しいシャツ
10. 蜃気楼の街

■NHKの「SONGS」、今回のゲストは大貫妙子。伝説のシュガーベイブからキャリアをスタートしたこの女性シンガーほど、このタイトルの番組に相応しい人はいない。

■バックは最近行われたばかりの Boucles d'oreilles Tour 2007 と同じメンバーによるもの。弦楽器を中心にあくまで柔らかく、彼女の歌がより美しく聞こえてくるために集められた演奏者たち。

■大貫妙子の歌は余韻の歌でもある。独特の大貫唱法とでも呼んでみたくなる音節主義のスタイルで、言葉の届き方が普通の歌手のそれとは一線を画す。番組内で聞かれた彼女自身の語り(ナレーション)の早口さに比べ、聞き手の耳に直接的に伝わってくる情報量がその語数に反比例して歌声によるところの方が大きい。

■久しぶりに見た大貫さんは多少ふっくらした印象。エレベーターが開いて、そこに彼女と矢野顕子さんが乗っていたとしたら、きっとわたしは何分待つことになっても次の便を待つことにすると思う。ともあれ、「突然の贈り物」「メトロポリタンミュージアム」などの名曲はもちろんだが、「彼の彼女のソネット」の素晴らしさを堪能。良い番組だった。

■数ある彼女の傑作アルバムの中でわたしの一枚は80年発表の4枚目のソロアルバム「Romantique」。”ロマンティック”と読むことなかれ。この場合”ロマンティーク”が正しい。そこに滲むのは英米ではなく伊仏な感じ。カルナバルしかり、ボヘミアンしかり。欧州か!

■YMO熱が直撃していた頃のアルバムでもある。M1の教授のシンセに胸躍り、ユキヒロ氏の神経質なドラムにあわせてリズムをとって、彼女の声にやられた日々。あの頃中毒のようにこの曲をリピートしていた。まだI-PODなんか影も形もなかった時代だ。

■「若き日の望楼」が良い。パンとワイン、貧しい絵描き、祝い酒を囲む・・・。それまでこんな語彙が日本のシンガーソングライターの作品から聞こえてきたことなんかなかった。情景しか見えない。それも映画で見て知っているだけの世界の。

■「新しいシャツ」も良い。新しいシャツに袖を通す時、いつも思い出すのはこの曲だが、最後に新しいシャツを買ったのはもうずいぶんと前のことのように思える。ということはしばらくこの曲も頭の中で鳴っていないということか。だめだな、今度の日曜日はシャツだな。

■プロデューサーに坂本龍一と加藤和彦。発売当初はA面を擦り切れるほど聴いた。そのうち段々とB面の渋さがクセになった。結局今では全曲通して聞くことになった。バックにはYMOはもちろん、ライダーズのメンバーも。このアルバムから始まるヨーロッパ路線で個人的にはずせないのは「カイエ」。そのアルバムについてはまたいずれ機会があったら、とりあげてみたい。





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Last updated  2007/06/07 09:54:14 PM
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Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…
Mr.Zoku@ Re:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) 今年出た[Deluxe Edition]は聴かれました…

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