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November 14, 2005
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カテゴリ: 読書
これは、ジョン・タナー・シリーズの12作目。装幀は勝呂忠。

過去の傷口



「私立探偵ジョン・タナーが受けた電話の内容は、衝撃的だった。友人でサンフランシスコ市警の警部補チャーリー・スリートが、法廷で被告を射殺したというのだ。タナーは、すぐさま友人たちと連絡を取り、チャーリーを助けるために方策を練る。弁護は、一流の弁護士ジェイク・ハッティが引き受けてくれた。殺されたのは、児童期性的虐待の被疑者レナード・ウィンツ。しかし、チャーリーは黙秘を続け、被害者との接点は皆目わからない。捜査を続けるタナーに飛び込んできた知らせは、チャーリーの脱獄だった。何故、チャーリーは殺人を犯さなければならなかったのか。そして、何をしようとしているのか。あせるタナーが最後に見たものは?!」


.....私の知り合いの中で、いちばん殺人と無縁に思えるのがチャーリー・スリートだった。......ふつうの人間なら恐怖や怒りに駆られるであろう場面でも、彼は銃をホルスターにおさめたまま職務を遂行する。知恵の度胸で法を執行する警官なのだ。...... 」と描写されるくらいの人物なのだ。

殺害されたレナードは、いわゆる「記憶の再生」裁判の被疑者。児童期性的虐待の犠牲者が、成人になってしばらくしてから加害者(この場合は父親)を告訴するというもの。これは、ふとしたきっかけで抑圧されていた記憶が回復され、家族の一員から受けた性的・心理的虐待について語りだす、ということなんだそうだ。これに対しては、セラピストが「偽の記憶」を引き出す、つまり、暗示によって架空の記憶を植えつけているのだという意見もあり、賛否両論の議論が過熱しているようである。

物語は、チャーリーとレナードの接点を探るタナーの苦悩、あせりを中心に描かれていく。そして、今までのタナー・シリーズで顔を出していた、タナーの友人たち、というか、チャーリーの友人たちが一同にそろって、この問題の真相解明に協力する。このやり取りがなんともいい感じなのがうれしい。

タナーの懸命の調査によって、タナーも知らなかった、そして知りたくなかった、チャーリーの過去がだんだん明らかになってくる。彼が殺人という手段を取らざるを得なかった事情に、読者もタナーとやりきれない思いを共有するだろう。そして、最後の場面に衝撃の結末が待っているのだ。これ以上書くと、ネタバレになってしまうので書けないのだけれど、この話を読んだら絶対に次の作品も読まなくては!という気になること請け合いの作品です。

これも秋の夜長におススメの一冊です!
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Last updated  November 18, 2005 11:15:24 AM
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