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December 7, 2005

「ブラックウォーター湾の殺人」 by ポーラ・ゴズリング（秋津知子訳）

カテゴリ：読書

図書館でポーラ･ゴズリングのミステリーを何冊か借りてきた。しばらくは、彼女の長編ミステリーを読むことにする。

ブラックウォーター湾の殺人

＜ あらすじ ＞

「ここは五大湖地方の避暑地、ブラックウォーター湾にあるパラダイス島。ジャック・ストライカー警部補は、恋人ケイトの別荘で休暇を共に楽しんでいた。ちょうどその頃、ケイトの友人で画家のダリアが、夫マイケルからの暴力から逃れるために、島の伯母の家に身を寄せていた。だが、マイケルは彼女の後を追ってきたらしい。脅迫におびえるダリアだが、誰もマイケルの姿を見たものはおらず、彼女の狂言とみなされてしまう。しかし、ある激しい嵐が吹き荒れた翌朝に、マイケルは無残な死体となって発見されたのである。休暇中のストライカーは、地元の保安官マット・ゲイブリエルの依頼を受け、この殺人事件の解明に立ち上がることとなった。果たして、犯人は第一容疑者のダリアなのか？！」

これは、ストライカー警部補シリーズの第3弾。風光明媚なリゾート地で、優雅な休暇を楽しむはずが、ケイトの友人ダリアが容疑者にされてしまい、否応無く事件に巻き込まれてしまうのだ。

さて、パラダイス島には家が10件建っていて、新しい1件の家を除いては昔からの顔なじみ。その名の通り平和でのどかな島だったのだが、どうやら邪悪の影が忍び寄ってきているらしい。というのも、卑劣な中傷の手紙が何通も住民達に届けられていることがわかってくるのだ。平和な村に悪意の手紙とくると、クリスティのミス･マープル「動く指」を思い出すが、こちらの手紙も相当ひどい内容である。また、脅迫めいた電話もかかってきているらしい。

一方で、＜ボブキャット投資＞という開発会社が、ブラックウォーター湾の奥にある「泥沼」の開発に名乗りを上げるのだが、こちらも正体不明の怪しい会社で、オーナーが誰かもわからない。「泥沼」が開発されると、島の住民たちの穏やかな生活が破壊されてしまう可能性が大。一致団結して、この開発を阻止しようとしている最中に、マイケルの死体が島内で発見されてしまい、そこからは、テンポよく物語は進んでいく。

実は、殺人事件とは別の事件が裏で動いていることが、後半になって判明してくるのだが、ちょっと、はらはらドキドキの展開もあるので、乞うご期待！かなりページ数の多い話だが、飽きさせずに読ませるストーリー展開は、さすがゴズリングである。もちろん、犯人は意外な人物ですよ！！