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May 20, 2006
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カテゴリ: 読書
ダ・ヴィンチ・コード(上) ダ・ヴィンチ・コード(中) ダ・ヴィンチ・コード(下)



「ルーヴル美術館館長ジャック・ソニエールが、館内のグランド・ギャラリーで異様な死体で発見されたのは深夜のことだった。ダ・ヴィンチの<ウィトルウィウス的人体図>を模した形で横たわっていたのである。その夜、館長と会う約束をしていたハーヴァード大学の宗教象徴学教授ロバート・ラングドンは、フランス警察の要請で現場に同行する。一方、現場に駆けつけた、館長の孫娘で暗号解読官のソフィーは、祖父が自分に暗号で何かを伝えようとしたことを見抜くのだった。警察から容疑者にされたラングドンは、ソフィーの協力で捜査の手をかいくぐり、館長の残した暗号の解読に取り掛かる。ソニエール館長が属していた秘密結社シオン修道会が守ってきた聖杯にまつわる秘密。それを狙って、「導師」と呼ばれる謎の人物が放った暗殺者は、宗教団体オプス・デイの修道僧シラスであった。彼は、ラングドンとソフィーが館長からメッセージを託されたのを察知し、追跡を開始する。そして、警察に追われる二人が助けを求めたのは、宗教史学者のテービングであった。テービングと共に暗号を解読していく彼らの前に、シラスが現れた。警察と暗殺者に追われるラングドンたちが、解読した驚くべき謎とキリストの真実とは?!」



今、話題の 「ダ・ヴィンチ・コード」 が文庫になったので、買ってみた。まず思ったのは、 「よく出来たストーリーだな」 ってこと。で、 「普通に面白かった」 。う~ん、なんとも気の抜けた感想になってしまったのだが、なぜそうなったのかというのは、追い追い書いていきます。


さて、本書は上・中・下巻合わせて840ページ以上もある、かなりの長編なのだが、そのストーリーのほとんどが館長殺害後から約12時間以内に起きた出来事で構成されている。ラングドンとソフィーが追っ手から逃れつつ、ソニエール館長が残したさまざまな暗号を解き終わるのがわずか12時間で、それに800ページ近くも費やしているのだ。もちろん、ルーヴルから脱出するところなどの逃亡劇は、ハラハラドキドキの連続なんだけれど、ページをめくる手が止まってしまうのだ。聖杯伝説を追うといえば、映画 「インディージョーンズ」 が思い出されるが、こっちのストーリーは、いまひとつ乗り切れない。


それは、解説の多さ。冒頭で、 「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」 と書いてあるのだけれど、謎を解くには、そういった知識の他にも宗教象徴学の知識が必要なので、その歴史や背景を読者に説明しなくてはならないからだ。本書では、そういった知識のないソフィーにラングドンが薀蓄を語っていくことで解決しているのだけれど、そのために読んでいる方はテンポが悪くなってしまうのだ。読者が自力で館長の残した暗号を解読するのは、知識がないからまず無理ってところも、面白みにかける原因だと思う。そう、全体的にミステリーよりも 「学術書のやさしい解説本」 を読んでいるって感じが否めないのだ。


で、ここで扱われている 「ダヴィンチの絵に隠された謎」 だとか、 「聖杯伝説」 のことだとか、 「キリストにまつわる話」 だとかは、ここ15年くらいに盛んに論議されていることなので、決して目新しい話ではない。なので、こういったことをどこかで読んだことがある者にとって、 「ダ・ヴィンチ・コード」 は、これらの新説・異説をうまくミックスして、ミステリー風の味付けをしたストーリーだな、と思うわけ。 「ダン・ブラウン君、とっても上手にまとめましたね♪」 って感じかな。


まあ、謎の 「導師」 が意外な人物だったので、そこは 「おぉ~!」 って驚くのだけれど、ミステリーのようでミステリーでないから、 「普通に面白い」 っていう感想になってしまうのよ。ストーリー展開の荒さに加えて、ラストの処理もいまひとつだったし。そう、ラストがねぇ~。ちょっと、拍子抜けかな?


ところで、映画の話になるけれど、 「見る前に読むか、見てから読むか」 ってことになると、これは難しいなぁ~。本書に書かれている薀蓄を事前に読んで <予習> しないと、映画のストーリーについていけないだろうし、かといって、本を読んでからだと、 「導師」 の意外な正体に驚くことがなくなってしまうし。まあ、聖書や秘密結社などの知識がある人なら、読んでいなくても楽しめるのかもしれないけれどね。あっ、原作で出てきた数々の名画や建築物を実際に映像で見て楽しむ、っていう手もあるか。


そもそも、これだけの話を2時間半の映画にまとめるのは無理があると思う。どうしたって、さまざまなシーンをカットしたり、書き換えたりしなくてはおさまらないし。それに、原作でのソフィーの年齢は32歳。いかにもやり手の暗号捜査官らしく描かれているのだけれど、映画で演じているのはオドレイ・トトゥ。ちょっと若すぎないかい?(実際の演技を見ていないので、なんとも言えませんが......)


と、いろいろ書いてみましたが、 <読み物> としては面白いと思うので、お暇な方は図書館で借りてみてはいかがでしょうか?もちろん、買っても良いとは思いますけど。








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