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September 1, 2006
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カテゴリ: 読書
文春文庫版 『ドランのキャデラック』 は、スティーヴン・キングの第三短編集 ”Nightmares & Dreamscapes(1993年)” を文庫化するにあたって4分冊したうちの第1巻です。

ドランのキャデラック
ドランのキャデラック

実は、キングの第四短編集 『第四解剖室』・『幸運の25セント硬貨』 が、すでに新潮文庫から出ているので、これでやっと全部の文庫版短編集が出揃うことになります。

第四解剖室 幸運の25セント硬貨

本書には、 「ドランのキャデラック」・「争いが終わるとき」・「幼子よ、われに来たれ」・「ナイト・フライヤー」・「ポプシー」・「丘の上の屋敷」・「チャタリー・ティース」 の7つの短編が収録されていますが、冒頭には恒例のキングによる 「序」 が載っています。いつも通りに、何故この短編集を出すに至ったかなどを12ページにわたって、例の調子で長々と書いています。今回は、 「想像力から発信されたこと全てを信じる行為」 についての考察が、読みどころでしょうか。キング・ファンにとっては、この 「キング節」 を読むのも短編集の楽しみですね。


では、そのうちの何篇かを簡単にご紹介します。

タイトルにもなっている 「ドランのキャデラック」 。これは、妻を殺された男が犯罪組織の大物ドランに復讐を誓う物語です。完全防護のキャデラックに乗っているドランに対して、ある方法で復讐を遂げようとするのですが、その実行過程をキングならではの <しつこい描写> で延々と綴っていきます。そう、読む方がしんどくなるくらいに 「これでもか~っ と、16ページにわたって続くんですよ。正に、キングの真骨頂といったところでしょうか。う~ん、でも、これが面白いんですよねぇ~。さて、その奇想天外な復讐方法とは


最初にも書きましたが、かなり前に書かれた第三短編集なので、すでに他のアンソロジーに収録されている作品も入っています。それが、 「ナイト・フライヤー」 「ポプシー」


「ナイト・フライヤー」 は、映像化されているのでそちらを見た事がある方もいるのでは?これは、キングお得意の吸血鬼ストーリーなんだけど、発想が新しい。何しろ、自家用飛行機に乗って飛び回る吸血鬼のお話なのだからね。で、ここに出てくるタブロイド新聞の記者が、 『デッド・ゾーン』 でチョイ役で出てきた <インサイド・ビュー> のリチャード・ディーズ。こういう、ちょっとした仕掛けがキング・ファンにはうれしいところ。最後の鏡を使ったトイレのシーンは、秀逸


「ポプシー」 は、ショッピングモールで男の子を誘拐したばっかりに、悲劇に見舞われる男の話。 <ポプシー> とはぐれてしまった、無邪気な坊やがかわいいんだなぁ~。ラストシーンでの <ポプシー> と坊やの情景は、かなり恐ろしいのだけれど、なんともほのぼのと感じられるのは何故でしょう


「丘の上の屋敷」 は、あの呪われた町 <キャッスル・ロック> が舞台となっています。ストーリー的には、まあ、普通なんですが、キングの解説によると 「ここに出てくる老人たちが『ニードフル・シングス』で描かれた大災厄の生き残り」 の人たちなんだそうです。そう聞くと、ちょっと興味がわいてきますよね。


そして、ラストを飾る 「チャタリー・ティース」 。これは、ぜんまい仕掛けでカタカタと動く歯のおもちゃのことなんですが、動くおもちゃのホラーといえば、 『神々のワード・プロセッサ』 に収録されていた 「猿とシンバル」 。これは、逃れられない恐怖がテーマだったけれど、 「チャタリー・ティース」 の方は、ちょっと一ひねりした結末になっています。


さて、いかがでしょうか?キング中毒症のあなたはもちろん、そうでない人にも、オススメの一冊です。7つの悪夢があなたを待っていますよ

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Last updated  September 6, 2006 12:55:54 PM
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