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September 25, 2006
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カテゴリ: 読書
文春文庫版 『いかしたバンドのいる街で』 は、スティーヴン・キングの第三短編集 ”Nightmares & Dreamscapes(1993年)” を文庫化するにあたって4分冊したうちの第2巻です。

いかしたバンドのいる街で
いかしたバンドのいる街で


本書には、 「献辞」・「動く指」・「スニーカー」・「いかしたバンドのいる街で」・「自宅出産」・「雨期きたる」 の6つの短編が収められています。かなり前に書かれた第三短編集なので、すでに他のアンソロジーに収録されている作品も入っていますが、簡単に紹介していきますね。


「献辞」
ホテルで清掃主任をやっているマーサの息子が作家となり、本を出版した。息子を作家にするべく、マーサが行ったある方法とは......。

キングの短編には、いくつかのパターンがあるんだけれど、これは、気持ち悪い系のストーリー。何しろその方法が、なんともおぞましいというか、かなり気持ち悪いので、ちょっと覚悟が必要かも。まあ、輪廻転生をこういう風に料理する発想はすごいとは思うのだけどね。キングによれば、この作品は 「その後に書いた『ドロレス・クレイボーン』という長編のための試作品のように思える。」 とのこと。


「動く指」
公認会計士ハワードのバスルームから、何かが引っかくような音が。それは、洗面台の排水孔から突き出た一本の指だった。恐怖に駆られたハワードと指の死闘が始まった......。

もちろん、お約束通り、なぜ指が現れたかの説明は一切なし。 『ゴーサムカフェで昼食を』 でも、そうなんだけれど、こういう 「人間が狂気に陥っていく 」ストーリーを書かせたら、キングの右に出る人はいないのではないだろうか?


「スニーカー」
音楽プロデューサーのポール・ジャニングズと一緒に働くテルは、3階の男子トイレの個室にスニーカーが見えるのに気付いた。日ごとに増えていく、足元の蝿の死骸。なぜ、テルにだけ見えるのか.....。

幽霊屋敷ならぬ幽霊便所のお話。 「死者の告発」 がテーマの幽霊ものなんだけど、あんまり怖く無いストーリー。まあ、 「幽霊便所の怪」 って感じでしょうか。


「いかしたバンドのいる街で」
自動車旅行中、小さな美しい街「ロックンロール・ヘヴン」に迷い込んだクラークとメアリー。街の住人は、なぜかどこかで見たことのあるような人たちばかりなのだった......。

本文に 「この街は『トワイライト・ゾーン』の無数のエピソードで、人々がしじゅう迷い込む"奇妙な小さい街"にそっくりだ」 ってあるように、「トワイライト・ゾーン」の1エピソードといってもいいくらい。そして、 「太平洋岸北西部で、いっちゃんノっている街!」 っていう、街の看板に偽りはなしの内容です。で、Queenファンの私としては、 「ロンドンから先ほど到着したフレディ・マーキュリー」 がツボかなぁ~。 「おぉ~、フレディーさん、こちらに行かれたんですね!!」 って感じで。といっても、自分がこの街で暮らしたいかって言うのは、別ですけどね。


「自宅出産」
小さな島で暮らすマディー・ペイスは、一人では何も決められないおとなしい女性。そんな、彼女は自宅で出産を迎えようとしていた。夫に先立たれて、頼れるのは自分ひとり。同じ頃、世界では理解を絶する悪夢が始まっていた。果たして、彼女はうまく対処できるのだろうか.......。

最初は静かに物語が始まるのですが、突如、ゾンビが現れる。この唐突さが、いかにもキングらしい。そう、これは一種のゾンビものですね。地球を征服しつつあるゾンビたち。それに立ち向かう身重の女性。そう、お約束通り、マディーの死んだ夫も登場します。


「雨期きたる」
ジョンとエリーズのグラハム夫婦が、休暇を楽しむためにウィローにある集落にやってきた。そこで、ある老人から「今夜は7年に一度の雨期で、空からヒキガエルが降ってくる。だから、町の外ですごす方が良い」と勧められる。冗談だと取り合わないグラハム夫婦は、忠告を無視して町で過ごすことを選ぶのだが.......。

夫婦が奇妙な町に迷い込み悲劇に遭遇するっていうと、 『トウモロコシ畑の子供達』 を思い出すのだけれど、まさにこれもそんなストーリー。さて、空から降ってくるヒキガエルは、当然、ただのヒキガエルではないんですよ。それが、土砂降りっていいくらいに振ってくるんだからその場面から翌朝にいたる描写は、正にキングの真骨頂いやぁ~、カエル嫌いの私には、なんともいやなお話ですね。


さて、いかがでしょうか?キング中毒症のあなたはもちろん、そうでない人にも、オススメの一冊です。6つの悪夢があなたを待っていますよ

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Last updated  October 9, 2006 06:33:35 PM
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