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最初にそう覚えてしまったからなのか、レピドクロサイト入り水晶は、ストロベリー・クォーツじゃなくてファイアー・クォーツと呼びたい!……しつこいようですが。そんなことを言っていたら、ツッコミどころ満載の「エレスチャル・ストロベリー」というビーズを見かけてしまい……続きはこちら。
2008/11/20
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ターラ・クォーツと呼ばれているらしい水晶があります。ターラとは、チベット仏教で厚い信仰を集めている、ターラ菩薩のこと。ターラ菩薩は、観世音菩薩が流した涙が蓮の花となり、その蓮から生まれたとされる女性の菩薩で、右の目から流れた涙から生まれたのが白ターラ、右目から生まれたのが緑ターラなんだそうですが……。ブラジルの水晶にどうしてチベットの菩薩の名前が付いてしまうのか……という点もさることながら、もっと不思議なことがあります。ターラがターラ菩薩ならば、色のバリエーションは白と緑。……が、今回ネタにするにあたって改めて検索してみたら、海外サイトでぞろぞろ出てくるのはホワイトでもグリーンでもなく「ブルー」。ブルーターラ・クォーツなのです。続きはこちら
2008/11/19
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ぎっしり内包された銀色の角閃石のおかげで、緑泥が付着し、自由奔放に結晶が伸びたワイルドなようすでありながら、どこか静謐な雰囲気……それを写したい。そう思ってはや3年(以上?)やっと写すことができました。続きはこちら
2008/11/18
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毎度おなじみ変なもの買っちゃった編。今回の捕獲(購入)物件はイエティです。続きはこちら
2008/11/17
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小売りのお店がつけた「商品名」。もしかしたら、ちょっと誤解……というか説明がややこしくなるかも。そんなハンデを背負いながら、ぴったり! これしかないでしょう!ぜひともこの名前で呼びましょう!……といいたい名前が付けられた石があります。それは……中で、ゲーサイトが赤い炎のように見える水晶「セント・エルモの火」。続きはこちらで↑こちらのお店、写真だけお手伝いさせていただきました~。
2008/11/16
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シンギングボールとともにおなじみのチベタン・ベルについて。本文はこちら
2008/11/14
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前にもちょっと書きましたが、なぜか私のパソコンで、楽天関係の表示が非常に遅くなってしまい、更新作業すら支障をきたす有様で、非常に不便になってしまっています。そのため、楽天ブログでの更新を一時ストップし、しばらく同時更新していたこちらに一時移行することにしました。(楽天ブログを削除するわけではありません)しばらくは過去記事へのコメントや掲示板への書き込みはそのままできるようにしますが、あまりにいたずら書き込みが多い場合はこちらもストップします。移行先のブログでもコメントは可能ですので、お気軽にどうぞ~。「石すきさんLINK」については、こちらに残しますが、変更・新規追加がやりにくいので、別館サイトに移すことを考えています。移す場合は、石好きさんLINKのトップにリンクボタンを貼り付けますので、リンク張替えは大丈夫……かも。新しいアドレスも連絡いたします。いったいなぜ、こんなことになってるんでしょうねえ……。IE7もFirefox3もどちらもだめとなると、どうもウィルスセキュリティが引っかかっているのか。何か解決方法をご存知でしたら、教えてください~!
2008/11/13
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暦の上ではすでに冬。いや、実際にもここ数日やたらに気温が低く、「冬」と言いたい感じです。そして、晩秋から冬にかけては紅葉で山が彩られる季節。ブラジル産ガーデン・クォーツです。いろいろたくさんあった中から、色合いの鮮やかさで選んだ2センチほどの小さな石。黄色~オレンジ~赤の色合いは、まさに「紅葉」。この石は、ポリッシュ(磨き)です。普通、磨きのポイントは、すっきり単結晶の形に磨かれていることが多く、ツイン(2本くっついたもの)やクラスター(群晶)などの形が複雑なものはほとんど見かけません。逆に、複雑な形であるか否かで、表面が軽く磨かれている可能性があるかどうかの判断をするポイントにもなるのですが、この石の場合、二つの結晶が段違いにくっついたというか、すっきり単結晶の形ではなくて、柱面に明確な段差があります。しかも、ガーデンになっている部分は裏側が穴になっていて……つまりは、かなりの磨き残しがある石。じゃまに引っかかる部分を削り落とせば内包物のようすが損なわれるし、そのままではきれいに磨けない。でも、最終的には石の表情を優先して、磨きにくい形を無理に磨いたように見受けられます。中には、「磨けばいいってもんじゃないぞ」といいたい、変な形もあります。私も、ファントムが逆に入っている磨きのポイントを持っています。ですから、磨き残しがあっても、この石を磨いた人はきっと、単なる仕事で機械的に磨く作業員ではなく、こうすれば、きれいになるぞと工夫する、石好き職人さんだったに違いない……そう思いたい。そして、この石の特徴はもうひとつ……。パイライト入り。かなり黒っぽくなっているけれど、きれいな形のパイライトが内包されています。
2008/11/12
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またまた異形のブラジル産水晶です。触像……ということで見せていただいたんですが、KURO的判断では、たぶん成長丘……レコードキーパーの一種ではないか、と思っています。写真に写る錐面だけでなく、全体の印象もかなり荒々しい、傷だらけというわけでもないのにあちこちに古傷を刻んだ印象を与える石で、そこらへんが触像と思わせたのでしょうか。……と思っていたら、うっすら逆三角形も見て取れたので、くっきりとした成長丘を持つ水晶が、さらに軽く触像を受けているのかもしれませんが、この石の持つ表情の大部分は触像によるものではないと見ました。ご覧の通り、一番大きいメイン・フェイスに浮かぶ、蛇行し、うねるような蛇のような龍のような文様が目をひきます。これは、凸状三角形の成長丘(レコードキーパー)が連打されているもの。指でさわればはっきりと凹凸がわかる、荒々しい表情です。そのほかの面にも成長丘が連打され、まるで鱗のように見えている部分もあります。このようなテクスチャをまとう水晶は、普段見かけるシャープで美しい「鉱物」や「クリスタル」ではなく、見ていない間に形を変え、もしかしたら自分の意志でどこかに身を隠してしまいそうな、人慣れない野生の生き物めいた雰囲気があります。私は、パワーストーンというのは、石を持った人が自分自身が選んだ石をパワーストーンとして見る、扱う、接することによって、「パワーストーンになる」のだと思っています。「パワーストーンにする」というのは、石に何らかの力があると言う前提で願いを込めたり石からの波動を感じるなどの相互作用を持ち、石の力の効果を期待・注目する側面で石に接することだと解釈しているので、私の石はパワーストーンというのとはちょっと違う(力はある/あって欲しいけど、効果は別に気にしない)と思うんですが、仮にパワーストーンとして扱ったとしても、素直にその枠に収まってくれそうもない、自らの石……というか、独立した存在感を持つ、個性的な石なのです。変な石好きの私は、この強烈な個性にノックアウト。カメラを向けながら、思わず「貫禄ありますなあ……」とつぶやいてしまいました。
2008/11/11
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何日かぶりで石雑記。ブラジル産水晶です。説明しようとすると、ちょっと複雑です。まず、ぱっと見た目はエレスチャル? それともカテドラル。見る人によって意見が分かれそうです。それでいて色合いはなんだか黄色っぽいような。順番に説明すると、この水晶、根本から中心部分にかけてがシトリン。その上に半透明白~うっすらスモーキーがセプター状に被さっていて、被さっている部分がごつごつ複雑な形状をしているのです。長さは10センチほど……たかが10センチとはいえ、がっちり太さがあるので、実物を見ると、けっこうな存在感を持っています。この石は、形と色に魅力があるので、形を浮かび上がらせようと、ごつごつした結晶面に光を反射させると色の写りが損なわれ、色をきれいに見せようと光に透かすと、形の複雑さがうまく表現できません。今回は著と色重視で写してみましたが、形はもっと不思議できれいなんです~!
2008/11/10
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先日、家の付近をほてほてと散歩しておりましたらば、服や雑貨、そしてヒマラヤの岩塩ランプを売っていたお店が、岩塩の量り売りを始めていました。ふーん……と、のぞいてみると、なかなかお値打ち(たぶん)。ピンク色の岩塩と、赤黒い岩塩を扱っています。粉末状から細かいかけら、大きなかけらと大きさもいろいろ。湿気ないよう大きなガラスの瓶に入れられた岩塩を眺めていた私は、あることに目をつけました。「すみませーん。少量でも売っていただけるんですか?」「ピンク、赤それぞれ100gからになります」「大きめのかけらが欲しいんですけど、選んでいいですか?」「はい。こちらの容器にお好きなのをとって、こちらで計ってみてくださいね」私としては親指と人差し指で作った輪くらいの塊でよかったんですが、それでは100gにならなかったので、ころころ4つほどを選びました。「これでお願いします」「はい、○○○円になります。お風呂に入れられるんですか?」「ええ、まあ……」……鉱物標本として欲しいなんて、買おうと決心したのが、赤黒い岩塩の中に、結晶面があるものがあったからだなんて……言えません(笑)岩塩というと、ふつうは白、鉱物標本ではピンクだったり青いものが知られています。しかし、「ヒマラヤ岩塩」と呼ばれるものは、白~ピンク~そして赤黒。赤黒いものには、「ルビー・ソルト」の商品名がつけられています。結晶面があり、うまくすると透けるかも……と選んだ塊を早速撮ってみると……おお、見事に深紅!これが、湿気で溶けなければ、石としておもしろいものなんですが。さて、この「ルビー・ソルト」興味を持って調べてみると、とても「おもしろい&あやしい」。おもしろい、というのはこの岩塩の成り立ちが、ヒマラヤ山脈誕生に関わっているから。あやしい、というのはあちこちいろいろ商品説明を読んでいると、いろいろ怪しく矛盾した記述が見られるからです。まず、おもしろいと思ったところをまとめてみると……、ヒマラヤ岩塩の素は海水です。ヒマラヤ山脈およびチベット高原は、インドがユーラシア大陸にぶつかり、下に潜り込み、ユーラシア大陸の縁を押し上げるような形で生まれました。このとき、インドとユーラシアの間にあり、インドの接近によって徐々に浅くなり、ついには消えてしまった海があります。それは「テチス海」といい、かつてテチス海の底であった部分は、インドとユーラシアの間に挟まれて押し出され、ヒマラヤ山脈の一部となりました。つまり、ヒマラヤ山脈はかつての海底であった部分でできているということ。ネパールで海の生き物であるアンモナイトの化石が取れるのはこのためです。テチス海が消え、インドとユーラシアが激突する際、海水もその地殻変動に巻き込まれ、その塩分が岩塩になった……というのです。で、地下深くでマグマに熱せられ、硫黄などのミネラルを大量に取り込み、結晶したのが、ルビー・ソルト(赤黒い岩塩)、比較的上層部でできたのが、ピンク色の岩塩なのだというのです。今回買った岩塩はパキスタン産とのこと。赤黒い岩塩はネパール産の表記も見かけますが、この場合は、同じ場所から、取れたものが、採掘の深さによって色が違うのだ……と考えた方が良さそうです。だって、こんなに見事なグラデーション!地下深くでとれたものほど、赤いだなんて、ちょっとできすぎです。未だ熱い創世の炎の色……なんて。さて、話は一転「あやしい」方へ。ヒマラヤ岩塩は、ヒマラヤ山脈誕生に伴って、テチス海の海水が地面の中に取りこまれてできた。まあ、これはいいでしょう。厳密に言うと細かい部分で違っているかもしれませんが、おおざっぱには正しそうです。で、「ヒマラヤ岩塩」の説明書きをいろいろ拾っていくと◆1:ヒマラヤ山脈の造山活動によって約4億年前に没したテチス海の天然岩塩◆2:ヒマラヤ岩塩は、地球のマグマの熱により何億年も焼かれ続けたため◆3:3億8千万年前の埋蔵岩塩 ~マグマによる結晶~ ヒマラヤ産の岩塩の取れる場所は……(略)……インド亜大陸を載せたインド・プレートが北上を続けてユーラシア・プレートに衝突し、テチス海の海底であった地殻が両方のプレートに挟まれて、4千万年前以降に形成されました。◆4:パンゲア超大陸が3億8千万年前に分裂し、その一部であるインド大陸が……(略)……その地殻変動によって、土壌や海水がマグマの高温(1000度)で結晶化され堆積しました◆5:マグマの熱で赤く変色したもので◆6:約3億5000万年~8000万年前に海底が隆起したときにミネラル分が結晶化して形成された岩塩で、マグマの熱により数億年焼かれ続けた……◆7:ヒマラヤ山脈が隆起した際にマグマの熱で海の成分が一気に熱せられ結晶化したという……◆8:ヒマラヤ岩塩は、今から約40億年前に地球の地殻変動で海水が陸に閉じこめられ、水分が蒸発濃縮されて結晶化し、さらに長い年月をかけて堆積して3億8千万年前に岩塩層となったものです。◆9:推定8億年前は海の底だったヒマラヤ山脈は、パンゲア超大陸が約2億年前に大分裂し、その一部のインド大陸が……(略)……際前面にあったテチス海の堆積物を巻き込み隆起して出来たのがヒマラヤ・チベット高原です。そして、隆起したテチス海がマグマ熱により結晶した塩の化石が天然岩塩」です。地質学説によると推定3億8千年前よりテチス海にあったマグマ熱により結晶しはじめ、衝突の際堆積物の中に埋蔵されて…………これくらいにしておきましょう。ざっと拾っただけでほら、あやしい。まず、ここに名前の出てくるパンゲア、テチス海、ヒマラヤ……のキーワードで、流れをざっとまとめてみます。一番古いのは、パンゲア。地球上の陸地がほぼ一カ所に固まっていた時の超大陸の名前です。パンゲア大陸の誕生は約2億5000万年前。しかし、この巨大な大陸は約2億年前から再び分裂を始め、北のローラシア大陸、南のゴンドワナ大陸に分かれます。ローラシアとゴンドワナの間の海がテチス海です。このころ、ユーラシアは北のローラシアの一部(ややこしい……)インドはゴンドワナ大陸の一部でした。その後、約1億年前~8000万年前くらいに、アフリカからインドが分離、プレートの流れに乗ってテチス海を北上、5000万年前~3500万年前にユーラシアに激突、ヒマラヤ山脈が誕生しました。面倒ですが、ヒマラヤ岩塩の説明と見比べてみてください。まず、◆1。4億年前にテチス海は、ありません。海はあってもテチス海と呼ばれていません。パンゲア大陸だってまだです。◆2。「マグマの熱により何億年も焼かれた」……このフレーズは、あちこちで見かけるんですが、謎です。テチス海が陸地化したのは、5000万年前くらい。どうみても「~億年前」は海水じゃぶじゃぶだったはず。ヒマラヤ山脈の影も形もないころ、ヒマラヤ岩塩はどこで、マグマにこんがり焼かれていたのか。まあ、大陸を乗せたプレートが地中に潜り込む際、海水も一緒に引き込まれて地中深くで海水溜まりを作っている……という話もあるようですが、ヒマラヤ岩塩がそれだというのなら、「テチス海の……」という説明は間違いになります。ヒマラヤ山脈誕生の仕組みを見ている限り、プレート引き込みによる海水溜まりが採掘可能な深さまで押し上げられることもなさそうです。◆3岩塩が4000万年前以降にできた、というのは賛成ですが、小見出しの3億8000年前というのが意味不明。古く見せたいからとしか思えません。◆4パンゲア超大陸が3億8千万年前に分裂……存在しないパンゲアが、どうやって分裂するのでしょう?◆5マグマに焼かれたから赤いわけではないと思います。◆6約3億5000万年~8000万年前に海底が隆起したとき……岩塩が取れたヒマラヤ山脈は、どう古く見積もっても、8000年前は海底でした。◆7マグマの熱で海の成分が一気に熱せられ……何千万年単位でじっくりじわじわ隆起した山脈のどこの話でしょうか?◆8これは、ヒマラヤ岩塩の話じゃないのでは。つっこむ気にもならない変な話です。◆9推定3億8千年前よりテチス海にあったマグマ熱により結晶しはじめ……パンゲアよりも古くから、まだ海水じゃぶじゃぶの海の底で、マグマの熱で岩塩が結晶化? それらしく書いていますが出てくる数字(年数)は、かなり意味不明なものばかり。その「地質学説」とやらを見てみたいものです。……岩塩の成り立ちに関する年数だけ拾ってもこの有様。特に変なものばかりを拾ったのではなく、目についたものを簡単に集めたものなのに……。そのほか、還元力だの、トルマリンばりの「マイナスイオン」だの。いいのか、これで……。それとも、私の理解が間違っているのでしょうか?
2008/11/09
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ビーズ続きで失礼します。赤いビーズがまだあるので、もういっちょ。ネックレスにしてみました。ブレスレットなら、これからの季節は袖口に隠れますが、天珠を首から提げるとめちゃくちゃ目立ちそうなので、赤いホワイトハーツとヒマラヤ水晶のさざれを3つつかい、細くてシンプルに仕上げました。直径2ミリほどの小さなビーズなのにしっかり自己主張するため、「やっぱり、左右非対称に」「天珠は入れられないけど、代わりに小さめの天眼石をこっそり」「同じ赤でも、珊瑚を入れて変化を」……という、最初のもくろみをすべて放棄。左右対称、ひたすらシンプルを目指しました。そうでもしないと、御し切れません。この赤。むしろ、単調にならないよう混ぜ込んだ金属ビーズで、赤の色味を薄めなければならないほど。おそるべし、ホワイトハーツ(笑)。「あか」と言う言葉は「あかるい(明るい)」「あかつき(暁)」という言葉に「あか」が入っていることからもわかるように、「光」に由来する言葉、英語の「red」は「血」、「赤」という漢字は「大きな火」を起源に持つのだそうです。「光」「血」「火(熱)」。それらは赤という色そのものと相まって「生命力」に通じます。一方で赤という色は、厄よけ、魔よけの意味合いを持ってきました。これは、何らかの「聖なるもの」の力で災いや魔を退けるというのではなく、生命力に満ちあふれたものには、災いや魔も寄りつけない、ならば「赤」の力を借りて、自らの生命力を奮い立たせ、よくないものを退けてくれよう……そういうイメージなのだと思います。赤=生命力と考えるならば、心臓から送り出された新鮮な血液である動脈血が、鮮やかな赤であるように、濁った赤よりは輝くような赤こそが、力のある色。だからこそ、不透明な白を芯にして、赤を鮮やかに発色させるという手間をかけたこのビーズが、多くの人々の心をとらえたのかもしれない……そんな風に考えました。これからの季節、黒や灰色の服に映えそうです。しかも軽い!(←普段の石ペンダントが大きすぎるから)
2008/11/08
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天珠話が長くなったので、分割です。さて、天珠。何かと言えば、ビーズです。身につけるために、装身具として仕立てるために作られた形なのです。(中には「違うだろ」といいたい、枕みたいに大きい天珠もありますが)せっかくビーズなのだから使いたい!が、……そうは問屋が卸さない、手強いビーズ、天珠。まず、大きさ。一番よく見かけるレギュラー・サイズと言いたいものは、長さが3.6センチ~4センチ。先日のパムテックよりは短いですが、それでもブレスレットには大きい。もともと、天珠は首飾りにされていたようですから、この大きさなんでしょうが、ネックレスにするにも、この大きさ、この模様はインパクト大。小さいサイズがあっても、今度は模様の好みと全体的なバランスがいまいちで、帯に短したすきに長し。色つき瑪瑙に白(ベージュ~茶色)で模様を描いたタイプには、なかなかよい形、大きさのがあるのに、惜しいことです。次なる難関は……あわせる素材。これも、パムテックと同じように個人的好みだと思うんですが、私から見ると、石のビーズなのに石ビーズがあわない!透明な石もだめ、不透明な石もだめ。丸いビーズはもちろん、さざれもあわない。チャレンジしては玉砕を繰り返し、最近では「天珠はルースやタンブルと同じアイテムなのよ」といい加減さじを投げていました。ところが、つい先日のことです。アンティーク、民芸系のサイトを見て回っていると、……アジアやアフリカのアンティーク・アクセサリーの感じがとても好きなので。それに、アンティーク・ビーズに混じって天珠も扱われていたりします……ふと思いつきました。これだ。これならいけるかもしれない。いや、いける。その素材は手元になかったので、ネットで探していると、ほかよりもお手ごろ価格だったお店に、たまたま新しくアップされたのが、超・お手ごろ価格! しかも初回割引あり。これは「作れ」という天のお告げ!……と勝手に解釈し、早速チャレンジしました。私が天珠にあわせたもの……それは、真紅のガラスビーズ。鮮やかな赤なのに、名前は「ホワイトハーツ」。これは、白い不透明ガラスを芯に、その上に透明感のある赤いガラスを巻き付け、赤の色をより美しく見せたビーズなのです。このビーズは、1800年代~1900年代にイタリアのヴェネチアなどで作られ、アフリカ、アジア、アメリカなど世界各地に輸出され、人々を魅了したトレード・ビーズでした。アンティーク・アクセサリーでも小さな赤いビーズを無数に連ねたものが見られます。ボリュームとインパクトを持つ天珠に、ボリュームのある天然石ビーズをあわせるから難しいのかもしれない。大きなものにあえて小さいものを組み合わせ、その対比でバランスをとってみてはどうだろう。そんなことを考えたのです。天珠がお守りビーズの歴史を持つのならば、ビーズも歴史を背景に持つものを。そしてあわせる色は、赤。天珠はチベットでは山珊瑚などと一緒に連ねられるように、赤と相性がいいようですし、(私好みの)天珠の色合いに負けないのは、やはり赤。パムテックの場合は「木」の質感にあわせて渋いラインナップになりましたが、天珠は黒と白(~ベージュ)のコントラストが大きい色で、模様も大柄でモダン。ならば、いっそ強い色あわせが合いそうです。赤いビーズなら、ふつうに売っているじゃないか……それが、違うのです。作ろうと思い立ったとき、まず最初に天珠をポケットに忍ばせて手芸屋に行きました。そこで、ふつうに売られている赤のシードビーズに合わせてみると……。透明赤のシードビーズ……意外に色味が暗い。不透明赤のシードビーズ……色味が軽い。均一で、天珠のボリュームに負ける。銀引きの赤(透明赤のビーズだが、糸を通す穴の中に銀色が入れてある)……きらきらしすぎ。小さいビーズに天珠に負けないインパクトを求めようと言うのですから、やはり強く深みある色でなくてはならない。そこで行き着いたのがホワイトハーツ。芯に不透明白が入るので、赤の色が鮮やか。赤い層は透明なので、不透明赤のシードビーズのように色が軽くなりません。買ってみたビーズは、贅沢を言えば、あとほんのわずか色が深く、透明感があれば……なのですが、やっぱりふつうのシードビーズとは一線を画す美しさ。小粒(丸大と呼ばれるシードビーズと同じくらい)でも、全く天珠に負けません。で、構想通りに天珠(お気に入りの色濃い天地天珠)を中心に、手作りのニュアンス豊かな可憐シルバーでアクセントをつけつつアームの部分はホワイトハーツで三連に。ちょっと色が明るいので、真鍮ビーズを混ぜてトーンダウンをはかります。天珠の反対側の金属パーツは、アクセントであると同時に、重い天珠に引きずられてブレスが手首で回転しないように、重さのバランス用でもあります。そして、天珠の脇に、ぷっくり丸いガネーシュ・ヒマール産のさざれ水晶を一粒。これは、もちろん、アクセントであると同時に、石好きのささやかな意地。天珠とその歴史のルーツであるヒマラヤとを、イメージ的に結ぶもの。透明パーツがなく、「閉じた輪」になってしまいそうなこのブレスレットの「呼吸孔」。シノワズリというかアジアンというか……冬場、黒いセーターなどを着たときに、袖もとからちらりと見えるとおもしろいかもしれません。
2008/11/07
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ちょっと順序が逆のような気がしますがご容赦を。昨日のパムテックに続きますは天珠。実は私、天珠も好きです。とりあえず、お気に入りの天珠を集めてみました。九眼天珠、金剛九眼天珠(たぶん)、天地天珠、星辰天珠、龍眼天珠、一眼天珠、如意鈎天珠(あるいは如意天珠)……です。石と同じく、意味に興味はあるけれど、選ぶ際に優先順位が高いのは「見た目」の方。さて、この天珠、本物が偽物が……と言い出すと、石以上にやっかいです。たとえば、水晶だと言いながら実はガラスという場合は堂々の偽物ですが、アクアオーラのように表面加工した場合は?放射線照射の黒水晶は、よく偽物と言われるけれど、染めの瑪瑙は?ほぼ染めばかりのオニキスのビーズは?石の名前や産地をごまかしていた場合は?ごまかしじゃなくて、間違い、勘違いだった場合は?……このように、石でも結構やっかいなのですが、天珠はビーズ。繰り返しますが、瑪瑙(縞模様が顕著ではないのでカルセドニーと呼ぶ方が適切)に特殊な方法で模様を染め付け(焼き付け)たもの。つまりは「加工が前提」であるうえ、その歴史から骨董としての価値や、お守りビーズとしての意味合いも加わるので、とても一筋縄ではいきません。天珠は、その歴史が何千年もさかのぼるといわれます。古代の人々が祈りを込めて作り、大切に伝えてきた歴史あるビーズ……となると、当然、そういうアンティークな天珠が欲しい! という人も多くなります。が、ここで一つの落とし穴。ごくおおざっぱに言うと、天珠の歴史は紀元前にさかのぼり、紀元後1000年位には作られなくなった(ただし、17000年代頃まで、モンゴルの方に伝わっていたという話もある)……そして、一度は製法が失われたものの、近年再び作られるようになり、1994年の航空機事故で生存者が天珠を身につけていたと語ったことから、ブームになったのだそうです。ここで疑問なのが「近年」。あるお店で聞いたところ、ふつうアンティークと言われるのは100年以上たったもののこと。ところが、天珠に至っては「一度廃れて、再び作られるようになったタイプで、180年くらい古いのを見たことがありますね……」とのこと。復活天珠でさえ、アンティークの域に達しているものもあるというわけ。再び作られるようになった天珠でも、丁寧に作られたものは十分きれいだと思うんですが、「アンティーク(注:廃れる前に作られたもの、あるいはなるべく古いもの)の天珠が欲しい!」……という要望に答え、あるいはそこにつけ込んで、古くいわくあるものに見せようという「演出」も、後を絶ちません。ここで落とし穴その2これは私が疑問に思っていることなんですが。天珠の中には「老鉱石」、つまりベースの瑪瑙(またはカルセドニー)は古い石を使って作っています……という天珠があります。そうかそうか、加工は現代でも古い石を使っているなら、新しい石で作られたものよりもアンティークに近いんじゃないか。そう思ってよいものか?石好きさんなら、このあたりでピンときてくださると思うのですが。石が古いって?そもそも石は成長するのに長い時間がかかるもの。瑪瑙やカルセドニーでも同じです。「老鉱石」と「そうではない石」があるとしても、「そうではない石」は、掘った時期が新しいというだけで、「老鉱石」を掘った後に結晶したものではないはずです。単に最近まで大地の底に眠っていたと言うだけで、パワーストーン的に言うならば、それだけ余分に大地のエネルギーを受けていたということなんですが?それとも、「老鉱石」は、製法が廃れる前、オリジナルの製法を知っていた人々が下ごしらえ(?)をした段階で残っていた石とか?そんな説明はありませんし、天珠になっていない、ただの瑪瑙が何百年も保存されていたとは思えません。(翡翠などでは、加工途中のものが発見されたりしますが)あったとしても「老鉱石で作りました」と売られている天珠の数をまかなえるほど多いとも思えません。なんだか、聞こえのいい宣伝に思えるんですけど……。そしてさらに考えたいのは、お守りビーズとしての天珠が古くなければいけないかということ。これが神社のお守りやお寺の数珠、同じ目玉お守りであるトルコのナザール・ボンジュウ、あるいはキリスト教のロザリオ……厳密には「お守り」でなくても、まあ、「お守り」と見なされるもののほとんどは、古い形を守りながら、今現在も新しく作られています。「骨董」としての価値と「お守りにしたい」という思い、パワーストーン(の一種)としてのパワーのあるなしを一緒くたにするのは、大変危険です。これが正しい、間違いだとはいいませんが、いろいろな価値観がミックスされているものであることは確かなので、あふれる情報を冷静に判断し、自分の価値基準をどこに置くかを決め、相手や店の価値基準がどこにあるかを判断しなければならないでしょう。で、私の基準。実は、大変古いだろうという天珠を持っている人に実物を見せていただいたことがあるんですが、それはもう、なんというか、なるほど現代天珠とは別物だ……と思える存在感でした。以来、その天珠の「雰囲気」が私の判断基準。とてもとても年季の入った天珠には手が出ないけれど、新しい天珠でいいから、あの天珠に通じる雰囲気が欲しい。すなわち(1)白と黒の二色の染料を染め付けたもの。(2)模様ははっきり(でも、マスキングしたような味気ないくっきりさではない)(3)白と黒の色合いが濃いもの。(4)模様はその起源が古いと思われるもの天珠の製法には実はいろいろなタイプがありまして、古いものは白っぽい瑪瑙(またはカルセドニー)に白と黒の二色の染料をしみこませ、焼き付けていたようです。しかし、今では白くしたカルセドニーに黒だけで模様を描いたもの、もともと色のついた瑪瑙(カルセドニー)に白で模様を描いたものなどがあります。個人的には赤~茶色のカーネリアン(中にはガラスもあるんじゃないかと……)に、ペンキのような白い染料で模様を描いたタイプはちょっと……。ビーズとしてはかわいいんですが、天珠という名前で呼ぶとなると、頭にはあの存在感ある天珠が浮かぶので、そのギャップが……。それに、模様も古くは○と直線からなる、比較的シンプルなものだったと思うのですが、最近はいろいろ「新作模様」もある様子。中には「ツチノコ」にしか見えないものもあったりします。確かに天珠は古い歴史を持つビーズですが、「☆」マークや「龍」の絵を描いたものに天珠の歴史の説明がくっついていると、とても違和感があります。最近見かける龍鱗とか、龍紋とか、火供天珠とか、ひび割れ模様の天珠も、最近見かけるようになったものだと思います。少なくとも、私が見た天珠の専門書には、このタイプは一つも出ていませんでした。まあ、「持っていると楽しい」気分になるのであれば、すべては個人の好みなんですが……。
2008/11/06
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天珠またはジー(dZi)と呼ばれるビーズがあります。一言で言えば、チベットのお守りビーズ。瑪瑙に特殊な方法で模様を焼き付けた、エキゾチックなビーズです。その歴史は古く、起源はメソポタミアのエッチド・カーネリアン(カーネリアンに白いラインで模様を染め付けたもの)とも言われ、メソポタミアからアフガニスタン、インド等を経て伝わり、徐々に姿を変えて天珠になっていったのだと言われています。そのため、エッチドカーネリアンや、線珠(チョンジー)なども天珠グループとして考えられています。そして……天珠グループの一員には、こんなビーズもあります。その名はパムテック(プンテック/Pumtek)。珪化木(ペトリファイド・ウッド)、もっと詳しくはオパール化した椰子の木を削り、天珠と同じ方法で模様を焼き付けたお守りビーズで、ミャンマーのチン族の間で特に大切にされてきました。同じように古い歴史を持ち、一時期製法が失われたあたりも天珠と同じです。天珠ほどにはメジャーではないのですが、ちょっと興味を持って手に入れ、ブレスレットにしてみました。メインの長細いビーズと、手前の四角いビーズ、その向かって右隣のライン模様のビーズがパムテックです。パムテックは一時期作られなくなり、20世紀初め頃からふたたび作られるようになったそうで、これも、再び作られるようになったタイプだと思いますが、お店の話では、アンティークではないけれど、最近の作でもない……とのこと。実は、長いビーズは、見つけたときから気になっていたんですが、なんと、長さ4.5センチ。「ブレスレットにするには長すぎるし」「ネックレスにするにも微妙だし」と、何のかんのと理由をつけて買わずにいたものの、やっぱり気になって買ってしまったもの。一年くらい悩んでましたかねえ……(悩む値段じゃなかったんですが)このビーズの魅力は、なんと言っても力強いジグザグ模様でした。同じ模様のビーズはいくつか見たことがあるんですが、模様の緊張度が違う。とても丁寧な仕事がされているのです。パムテックというビーズは、聞くところによると「落雷のパワーが凝縮してできたビーズと伝承され、災難よけや外出先での幸運獲得に強い効き目がある」そうなんですが(※この説明は一カ所の情報なので、裏付けが取れていません)この模様を見ると、「落雷のパワー」という言葉が、なぜか納得できてしまうから不思議です。さて、惹かれてかってしまったものの、ブレスレットにするのは大変でした。大きさもネックでしたが、もう一つの難関は「質感」。実は堅いこの珪化木ビーズは、見た目木の表情を残しているだけに、石のビーズがあわない!これは、個人の好みかもしれませんが、あわない。私には、あわせられない。パムテックだけでブレスを作るだけの数はないし、あれやこれやととっかえひっかえあわせてみて、選び出したのは、茶色が混じった琥珀ビーズ、骸骨を彫り込んだボーン(骨)ビーズ、かなり以前にアジアン雑貨店で買った、ちょっと古い表情を持つアゲートのビーズ。全体のトーンをそろえて、やっと一つにまとまりました。かな~り地味ですが……。
2008/11/05
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だって……そうみえるんだもん。む、紫色……そりゃ。堅いでしょう、ラッキー君。大きさはぴったりなんだけどね。
2008/11/04
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ミルキー・クォーツです。見た目はかなり透明。先日紹介したレムリアン玉と並べて比べると、「あ、やっぱりちょっとだけミルキー?」と再確認するほど、ミルキー・っぽくありません。ところがこの丸玉、スターが出ます。六条の光の筋が交わる、スターらしいスターです。スターが見える場所も2カ所と決まっています。針状結晶が縦横無尽に内包されたタイプのミルキー・クォーツもスターが出ますが、こちらのスターは6条ではなく、もっと数が出たり、ふつう考える6の倍数ではなかったり、もっと奇妙なことに方向を問いません。スター・ローズクォーツのスターは通常6条、見える位置が決まっているスターなので、このところかまわずのスターの方が変なのですが、さらに奇妙なことに今回のミルキー・クォーツは、ところかまわずタイプのスターの石と同じ箱に入っていました。それどころか、同じ箱の中のミルキー・クォーツには、スターがでるもの、出ないもの、ところかまわずのスターが出るもの、そのスターがはっきりしているもの、ぼやけているもの、通常のスターのもの……といろいろなパターンのものが混じっていたのです。ふつう、同じ箱に入った見かけが似た石は、まとめて仕入れられて、同じ産地から、あるいは、ほぼ同じ地点から取れた石である可能性が高いです。ひょっとすると同じ鉱脈の塊石英から削り出された丸玉が、いろいろなバリエーションを示すのだとしたら……場所(部位)によって内包物の大きさが違い、内包物の大きさあるいは並び方の差が「ところかまわずスター」と「通常スター」の差を生み出すのかもしれません。いろいろバリエーションを集めてみて、ひとつ、なんとなーく「両方」のスターを示すものがあるような気がするんですが……。両方ばっちりではなく、かすかに両方なので、まだ確信が持てません。透明な中に浮き出るスター。実は謎がいっぱいなのかもしれません。(今回の写真は、透過光によってスターを出しています)
2008/11/01
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たくさんの方にご参加いただきました、参加型実験企画。楽しんでいただけたら~ということで、第2弾。石の好み、石の選び方は人それぞれ。パワーがあろうとなかろうと、きれいだったらいいじゃない?……その通りだと思います。きれいな石にはきれいだと思わせるパワーがある。……なるほど、そうかもしれません。ところが、世の中にはきらきらしてなくて、どちらかというとゴツ~い見かけで、でも、いろいろとすごい説明がくっついている石があるのです。そこで、今回はそんなゴツくて渋くて地味~な石をそろえてみました。名前なし、説明なしでいったい何を感じるか?地味~な石だけに、見かけ以外の「何か」が心に訴えてくるかも!? やってみることに意味がある!(かも)……ということで開催!「地味でも気になる石はありますか?」ご参加お待ちしております!別館サイトの実験ページはこちら今回の質問は二つ。●質問Q1:あなたが一番気になった石は? (パワーを感じた、何となく惹かれた、気になる……等)Q2:「買う」としたらどれ?どちらかだけの回答、気になった石、買いたい石はないという回答もありです。もちろん、石の名前当てチャレンジもどうぞ!例によって使用石候補は以下の通りアゲート(瑪瑙)、インファナイト、インプレッション・ストーン、オブシディアン(黒曜石)、ガーネット、ガテマラ・ジェイド、カンババ・ジャスパー 、キンバーライト、グラナイト(花崗岩)、サーペンティン、シバリンガム、シャーマンストーン(モキ・マーブル)、ジャスパー、水晶(石英)、ストロマトライト、セドナ・ストーン 、多摩川の河原の石 、テクタイト 、ネビュラ・ストーン、バサルト(玄武岩)、翡翠 、フォスフォライト、フリント、プロフェシー・ストーン、ペトリファイドウッド(珪化木)、ボージーストーン 、メテオライト、メンブレス・ゴールド 、レムリアン・ジェイド※先入観防止のため、実際には使っていない石の名前も含まれています。※一種類につき複数の形・色があったりします。 同一石の方向違いや、名前が出ていない石はありません。つまり、実はアゲートは(色違いで)3つあるけど、翡翠は一つもないという可能性もあり。(あくまでも可能性。実際の数はヒミツ)9と30は同じ石の方向違いです、とか、上の表には名前を書いてないけど実はヌーマイトですというのはなし。ただし、アゲートやジャスパーはいろいろ区別した名前が付いていることも。いちおう、石の説明(あまり役に立たないかも……)アゲート(瑪瑙):微細な石英の結晶が沈殿して固まった石(カルセドニー)のうち、縞等の模様がきれいなものがアゲートと呼ばれる。石好きさんのおなじみ石。一見地味に思われるが、中には珍しいものやパワーストーンとして有名なものも。インファナイト :サーペンティンとクリソタイル(石綿の一種)が混じった石。「ヒーラーの石」「鉱物界のペニシリン(!?)」とも呼ばれるらしい。インプレッション・ストーン:渋めの灰緑色に、母岩らしきベージュの色合いが混じる石。「インプレッション=霊感」というスゴイ名前が付いている割に意味や効果の情報が出てこない。海外サイトで見かけたところでは、ステアタイト(凍石)……の一種らしい。オブシディアン(黒曜石):火山活動でできた火山岩……天然ガラス。普通真っ黒のイメージあがるが、茶色と黒が混じったマホガニー・オブシディアンやレインボー・オブシディアンなど意外にバリエーション豊か。ガーネット:石榴石。ガーネット=赤い石のイメージがあるが、黄緑やオレンジ、黒に近い地味な色までさまざまあるガテマラ・ジェイド:一応ジェダイト(硬玉)。マヤの工芸品に持つ買われていたらしい。色は黒っぽいものが多い。中にはパイライトを含んできらめくものもあるようす。カンババ・ジャスパー:マダガスカル産で、黒地に真っ茶色の目玉模様の石。石英や角閃石、バイオタイト(黒雲母)、緑泥などが含まれているという説があるが詳細不明。ストロマイト(化石の一種):という説もある。個人的にはストロマイトとは思えない……かも。キンバーライト:地球上の火山岩の中で、もっとも地下深くからやってきたと考えられている岩石。この一部からダイヤモンドが見つかることがある。グラナイト(花崗岩):長石と石英と雲母が混じった深成岩。御影石の名前で建材としてもあちこちで見かける。実はビーズにも花崗岩系の石があったりする。サーペンティン:蛇紋石(岩)。サーペンティンというとニュージェイドと世亜bれる石がよく知られているが、アレはサーペンティンの一種。サーペンティンはグループ名なので、いろいろな石が含まれる。シバリンガム:インドのナルマダ川で見つかるという石。シャーマンストーン(モキ・マーブル):アメリカのユタ州の砂漠で見つかる砂岩の表面をヘマタイトが覆ったような石。現地のネイティブ・アメリカンが儀式に用いたと言われていることから、シャーマンストーンの名前があるらしい。ジャスパー:石英の微細な結晶が沈殿してできたカルセドニー(玉随)の中で、不純物を含むために不透明になったもの。水晶(石英):二酸化珪素が目に見える大きさに結晶したもの。色や産地によっていろいろな名前がつけられている。ストロマトライト :シアノバクテリアと不純物(泥など)が交互に重なって化石化したもの。セドナ・ストーン:セドナ産の鉄分で赤く染まった石灰岩(堆積岩)の丸い塊。セドナは、地球内部を渦巻き状に走る地磁気(?)であるボルテックスが地上に噴出する聖地であるとされており、セドナ・ストーンはそのエネルギーを秘めている、またはボツテックスが噴出する場所の石という意味で名付けられたのだと思われる。多摩川の河原の石:鉱物的になんの石かはわかりませんが。テクタイト:隕石の墜落の衝撃で溶けた地球上の岩石などが溶けて固まった天然ガラス。モルダバイトもテクタイトの一種。ネビュラ・ストーン:ネビュラとは星雲のこと。黒地に星雲を思わせる模様があることから、ネビュラ・ストーンと呼ばれるらしい。メキシコ産バサルト(玄武岩):地下にの高温のマグマが地表に流れ出し、急に冷え固まった火山岩の一種。見かけは黒~灰色のものが多い。翡翠:鉱物としてはジェダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)に分けられる。「翡翠っぽい」ということでつけられた「○○ジェイド」「○○翡翠」などのフォールス・ネームが多い石。フォスフォライト:フォスフォフィライト(薄い青緑色のきれいな結晶のレアな石)ではないのでご注意を。フォスフォライトは、鉄分などの不純物を含んだアパタイトの一種。フリント:フリントとは英語で火打ち石のこと。石英質の堆積岩であるチャート(二酸化珪素の殻を持つプランクトンの一種の死骸が堆積してできた石英質の堆積岩)らしい。プロフェシー・ストーン: 直訳すれば「予言石」。マンガンを含む水酸化鉄……つまりマンガンを含むゲーサイト(針鉄鉱)であるらしい。見かけは隕石っぽく、り、隕石か他の鉱物かわからないと説明しているところもある。ペトリファイドウッド(珪化木): 太古の木に珪素が浸透し、化石化したもの。年輪などが確認できるものもある。ボージーストーン:カンザス州で採れると言われるパイライトを含むノジュール(何かを芯に鉱物などが固まったもの)。ごつごつしたタイプを男石、比較的なめらかなものを女性石と呼んだりする。メテオライト:隕石。大きく分けて鉄とニッケルの合金からなる鉄隕石と、石質隕石がある。鉄隕石はギベオン、石質隕石はサハラ隕石などが有名。メンブレス・ゴールド:マグネタイトとパイライトからなる石。ヒーラーズ・ゴールドとも。レムリアン・ジェイド:ジェダイト、ネフライト、チャルコパイライト、パイライト、カルサイト、クォーツが混じっているらしい。ペルー産。では、レッツ・チャレンジ♪
2008/10/31
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ブラジル産の水晶です。特筆すべきは、その内包物の多さ。多いというか、ほとんど内包物です。ネパールのヒマラヤ水晶などでは、それこそクローライトの塊! といいたいようなぜっmぶみどりの水晶があるにはありますが、これはブラジル産。内包物の色は、砂のようなうす茶色。先端だけが透明です。透明な部分に見えている内包物は、ちょっと紫色を帯びているので、普段見かけるガーデン・クォーツの内包物にも似ています。紫色っぽい内包物も緑泥の一種だと聞いたことがあるので、あるいは、砂の色に見えている部分も緑泥の仲間なのかもしれません。しかし、「透明」というイメージがある水晶が、そのままの形でこういう色になると、受ける印象がかなり印象が違います。柔らかいような、重いような、水晶なのに水晶ではない、変な感じ。緑の緑泥たっぷりの水晶も見ているし、さまざまなへんてこ水晶も見てきたけれど、こういう水晶を目の前にすると、「水晶っぽくない……」と思ってしまう。そのつもりでなくても、いかに自分で作り上げたイメージで石を見ているかを自覚させられます。
2008/10/30
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全体が(たぶん)酸化鉄で色づいた、秋っぽいクラスターです。結晶の並び方も、なんだかごちゃっとしていて、ますます山の木々っぽい。別の人が見たら、色づいているというよりは土が付いたままでほこりっぽい、結晶も欠けた感じできれいじゃない、と思うかもしれませんが、この石がいいんですねえ……。KURO的に「いい!」と思ったポイント。まず、この土っぽさ。きれいに洗ってぴかぴかのクラスターはふつうに見かけても、「掘ったまま」のワイルドさを感じさせてくれるクラスターは意外に少ないです。この「ワイルドさ」は、店でほこりを被っているのとは違います。ぼきぼき結晶が折れていてもお構いなしの「扱いの悪さ」「何でもいいから売っちゃえ」でもありません。事実、このクラスターは、結晶に欠けがあっても、見所の中心となるべき部分は欠けていません。欠けて見える部分も、実は結晶の欠けではなく、何かに成長を阻害された部分だったりします。それにしてはなんだかきれいに見えない……そこにもう一つのポイントが。欠けてないといいつつ、なんだかそれぞれの結晶にダメージがあるように見えませんか?これ……欠けじゃないんです。アップにしてみます。一番特徴が現れている結晶の先端部分を拡大しました。やっぱり欠けている!……いえいえいえ。結晶先端のエッジ(面と面の合わせ目)が、何らかの理由で成長しそこねているのです。割れているのではなくて、これが完全な結晶面です。こんな変な結晶が一つではなくてクラスター全体に広がっています。その部分はギザギザしているので、いっそう土や酸化鉄が挟まりやすく、色づきの原因にもなっています。こんな変な結晶、見たことがありません。不思議!ついでに、このタイプはこの石を買ったときだけの入荷で、後続の石を見かけません。もしかして、目立たないだけで、ほんの一部だけで産出した、珍しい結晶だったのかも……?さらにもう一つ。上の写真をよーくご覧下さい。なんとファントム入り。結晶の大部分にファントムが入った、ファントム・クラスターなのです。クラスターは、どうしても大きくなりがちで、置き場所も財布の中身も問題になるので、選ぶとなると「ここがいい」「ここが珍しい」「この石がいい」「この石でなければだめだ」……と、選ぶ目が個人的趣味全開になります。そのため、我が家には、ある程度の大きさで、透明ぴかぴか端正さがウリのスタンダードなクラスターはありません。わはは。
2008/10/29
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先日、ムーンストーンのような光のスポットが現れるタイプのミルキー・クォーツ玉を集めていると書きました。ふつう、ミルキー・クォーツは細かい気泡や液胞などが内包されるために白濁していると説明されていることが多いですが、この光のスポットや、方向を問わないスターが出るタイプのミルキー・クォーツは、細かい針状結晶が縦横無尽に内包されていて、それに光が反射しているらしいのです。それがわかってくると、興味はいっそう深まります。この針状結晶の大きさで、光の反射の具合の具合が変わり、スターやスポットの表情も変わってきます。「これはどうだ?」「こっちは?」……と、針状結晶に的を絞って集めていて、見つけたのがこれ今回の石。水晶をミルキー・クォーツに見せる針状結晶は、ふつうは肉眼で見えるか見えないか程度の細さ&小ささなのですが、これは中の針状結晶が、肉眼ではっきりわかるほどに大きいのです。針状結晶が大きくなると、反射したときの光の粒が粗くなりすぎて、スターがぼやけてしまいますが、光に透かしてみたら、針状結晶そのものが虹色に輝いていました。これはこれできれいかも♪さて、問題はこの針状結晶が何かということです。針状……ということでまず浮かぶのがルチル。しかし、ルチルの細かい結晶が内包……ということになると、それはローズクォーツの発色原因として見かける説明です。しかし、ピンクではない白だからこそ、ミルキー・クォーツ。……だったらルチルではないかもしれない。次に透閃石(トレモライト)。見かけ的に可能性がありそうなんですが、トレモライトの場合、短い針状で縦横無尽……というよりは、ある程度まとまって毛並み状になっているものが多いような気がするんですが。ただ、アクチノライトでは針状で縦横無尽に内包されていたりするので、可能性は残ります。(アクチノライトとトレモライトは鉄分の含有量の差によって分けられます)3つめ、新たな候補はシリマナイト。ジラソルの説明で、シリマナイトの細かい結晶が含まれている……という説明を見かけたからです。……で、シリマナイトってなんだっけ。調べてみると、和名は珪線石。カイアナイトやアンダリュサイトとは同質異像……つまり、成分は同じであるものの、結晶の仕方がちょっと違っているために別の鉱物となっている、兄弟石です。でも……カイアナイト? アンダリュサイト?なんだかイメージが違うなあ……。でも、カーボナイト(石墨)とダイアモンドの例もあるくらいなので、成分が同じでも結晶の仕方が違えば全く違う見かけになることもあるわけです。画像を探してみると、岩っぽいのもありますが、中には透明でカットされたりキャッツアイ効果を示すものもあるようす。では、透明にもなるし繊維状になる可能性もあり。ここで目にとめたのが、その成分。シリマナイトの化学組成はAl2 SiO5。水晶はSiO2。水晶の成分プラスさらなる酸素とアルミニウム……といえます。さらにはミルキー・クォーツの一種であるメタモルフォーゼスは、アルミナがコロイド状に内包されているのだと言います。アルミナは酸化アルミニウム。……つまり、酸素とアルミニウム。これが、コロイド状になるのではなく、アルミニウムと珪素と酸素が組み合わさって、水晶が結晶するのと競うように、シリマナイトになったりしないだろうか。ついでに言えば、ルチルはTiO2、トレモライトは、Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2。水晶は基本SiO2ですが、微量にいろんなものを含んでいることが多いのだそうで、何でもありと言えばありなんですが、チタンやマグネシウムやカルシウム……よりは、含んでいることがはっきりしている珪素や酸素・アルミニウムの鉱物の方が可能性は高いのではないでしょうか。
2008/10/28
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IMAGE2008の戦利品です。最終も最終、閉会を告げる「蛍の光」が流れる中、「えーい、買っちゃえ!」と買ってしまった……というか、「買っちゃえ!」の石と一緒に値引きをお願いし、結果的にはおまけにいただいたような石と言いますか。水晶そのものは白濁し、透明感はほとんどありません。目を引いたのはその形DT(両錐)の結晶がいくつもくっついた……というか、セルフヒールドの、再結晶した部分だけを上下にくっつけたような、実際は違うと思いますが、見た目そんな感じの「セルフヒールドの再結晶部分だけ」のような水晶です。しかし、こうやって写真に写せば、峨々たる山並みのよう。産地であるアフガニスタン(もしかしたらパキスタン)の、ヒマラヤ山脈につながる険しい山々を彷彿とさせるその表情。結晶がいくつかくっつき、底面がある……というのが、個人的クラスターの条件なので、これもクラスターと言うことになるんですが、そうとも言い切れないような、実に不思議な形。しっかりした大きさがあるのに、透明感のなさと形のために、ワインコイン・プライスだった模様。そのへんてこぶりが気に入ったのですから、これはもう需要と供給の見事な一致であります。いらっしゃい、へんてこ水晶!そこがいいのだ、それでいい、そのままがいいのだと、自信を持って言ってあげましょう!
2008/10/27
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おなじみ、Vidoro na Terraです。何かと言えば50~60年ほど前、ブラジルで大規模なストライキが起きた際に、ガラス会社が釜の中でガラスが固まってしまわないよう、投棄したものが地中深くに埋もれ、今になって掘り出された……というもの。もともとは人工のガラスなんですが、アメリカ人バイヤーが買っていって、「アンダラ」と言って売っているとかいないとか。私はこのガラスを「投棄された人工ガラス」として手に入れましたし、石屋さんも「人工ガラス」として仕入れられたものでした。「アンダラ」として売られていて、実は……というのならともかく、一度もアンダラと呼ばれたことがないこのガラスは、由緒正しき(?)……もとい、正統派「Vidro na Terra」。まあ、ただのガラスと言えばそうなんですが、被写体としてはかなり興味をそそります。私はたいてい小ぶりな石を大きく拡大して撮っています。たまに、石がはみ出すぐらい大きくマクロで迫ります。あんなこんな角度でいろいろ撮っていると、たまにとても「生々しく」撮れることがあります。「生々しい」という言葉は、時にマイナスイメージを含みますが、私が言う「生々しい」は、言うなれば存在感、気配……とでも言うべきもの。その石を選んだときの「これはいいぞ!」という思い、手で触れた重量感や触感、本来なら視覚だけの写真には写り込まない部分が写せたような満足感が表れる一枚なのです。今回の写真もかなり満足度高し。原石好きの私としては、結晶面の輝きがかなり魅力を感じるポイントなんですが、以前、ぶっかき状のピンク・メタモを撮ったとき、割れた破断面もいいじゃないかと思い直し、以来破断面も石の(今回はガラスですが)表情の一つとして写しています。今回はガラスの透明感よりも、割れた面の荒々しく、それでいて凍り付いた水面のような静謐さが撮れたような、そんな気がします。自分の目で、石の表情をとらえて選ぶ。選んだ石をカメラを通して見て、新たな表情を見つけて、さらにのめり込んでいく……石は底なし……。
2008/10/26
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ブラジル産の……一応、ガーデン・クォーツと言っておきましょう。ファントムも入っているのですが、なんといっても真っ白のガーデン部分が一番目立つので。以前に比べて、「ガーデン・クォーツが好き」という意見をよく目にするようになってきました。内包物が作り出す、石の中の世界の良さがわかる人が増えたのは、うれしいような、ライバルが増えたような。ところで、ガーデン・クォーツは一昔前はさほど「好き」という人が少なかったことでもわかるように、無条件で「きれい」といえるものは少ないです。中にはきれいなものもありますが、内包物というのは要するに「不純物」であるので、10人の人が10人とも「きれい」と思える、きらきらぴかぴかのわかりやすさではなくて、ある程度支障を見慣れた人が見いだす「趣深さ」というか「渋い美しさ」。わびさびの抹茶茶碗を「きれい」という人は少ないでしょうが、茶道なり美術なり、陶芸なりに興味のある人であれば、「美しい」と表現する……そういう感覚に似たものがあります。そして「美しい」ならまだしも「かわいい」となるとさらに少ない。しかるに、今回の石は、ガーデンの中では珍しい「かわいい系」。真っ白……それも無機質な純白ではなくて、ほんのりピンクのニュアンスを感じる白い内包物(まさか、緑泥ではないと思うんですが、なんでしょう?)が、もこもこ丸く内包されています。白いだけでもかわいいの印、それが丸くなるとかわいさ倍。白いだけに、一番きれいに見える角度で写真を撮ろうとすると、白い部分が非亜kりを反射して、うまく写真が撮れません。右手でカメラを構え、左手を上にかざして(画面に手が写らないようにしながら)日よけをしながら撮影しました。
2008/10/25
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比較的珍しい……とされているらしい、コロンビア産の水晶です。水晶は世界各地で産出し、どこで出てもおかしくないはずで、もちろん、コロンビアで出ても驚くことはありません。まあ、たとえばバチカン市国産水晶なんてのがあったら、いったいどこを掘ったんだ!? と驚くかもしれませんが。それはさておきコロンビア産。確かにお隣ブラジル産よりは、見かける機会は少ないようす。でも、我が家にもエピドートまたはアクチノライト入りといわれるほんのり緑のコロンビア水晶があるし、「コロンビア水晶」で検索してみたら、エレスチャル(層状なのでスケルタル?)や透明で細い結晶が林立するクラスターも産出しているようです。ところが……ちょっと奇妙なことに、「コロンビア産レムリアンシード」なるものがあるようなのです。いつものごとくの繰り返しになりますが、レムリアンシードというのはブラジルのカブラル山脈産の、表面が磨りガラス状マットでうっすらピンク、柱面にくっきり横筋付き水晶に対して、ヒーラーのK・ラファエル氏が名付けたもの。もうひとつ、遠くロシアのウラル山脈(のブルーエンジェル)産の水晶には、キャサリン・クラコリーチェ氏がロシアン・レムリアンと名前を付けました。スピリチュアル(?)的にいえば、レムリア人の魂または記憶(記録?)が宿っているのがレムリアンシードなのだそうですが、そういう摩訶不思議なものは確認しようがないので、とりあえず、最初に名付けられたものと同じ産地の、同じような見かけの水晶や、名付け親が「これだ」と認めているものがレムリアンシードなんだろうと判断するのが妥当であろうと思われます。ところが、コロンビア産のレムリアンシードが、誰が言い出したものなのか今のところ不明。少なくとも私は知りません。(情報募集中!)最初に見たのはネットショップで、画面で見る限りはぴかぴか透明、すっきり細いスマートな結晶で、なるほど柱面には一面おきに横筋くっきり、要するにブラジル産のレムリアンシードの形のよいものをぴかぴか透明にした感じの美しい水晶でした。しかし、この横筋というのは水晶としては珍しくありません。ブラジル産レムリアンシードの表面上の特徴で一番目立つ「横筋」が一人歩きし、横筋が入っていれば産地を問わずレムリアンシード、挙げ句の果てには横筋のことをレムリアンシード呼ばわりする説明まである始末。(レムリアンシードは水晶そのもののこと。レムリアンシードの横筋はレムリアン・リッジ、それ以外は成長線または条線、バーコードと呼ぶ場合もあります)横筋付きでヒマラヤ水晶のレムリアンシード、ひどいときには国産レムリアンまであるので、コロンビア産も見た目がレムリアンシードのノリじゃないの? と思っていましたらば、先だってのIMAGE2008でやっとコロンビア産レムリアンシードの実物を見ることができました。「コロンビア産レムリアンシード」の表示があり、「エメラルド鉱山で発見されました」とのことなんですが。見た目ふつうの透明水晶。横筋がほとんどないのもかなり混じっています。たしかにコロンビアはエメラルドの一大産地。エメラルド鉱山で水晶が見つかることもあるかもしれないけれども、一大産地なだけに鉱山は一つではありません。実物を見れば何かわかるかと思っていましたが、やっぱり謎。しかし、実物があるということは、売り主(店の人)もそばにいるわけで。聞いてみました。「コロンビア産のレムリアンシードということですが、どうしてレムリアンなんですか?」……困らせてしまったようです。お店の人は頭をかきかき「えーと……ちょとよくわからなくて。でも仕入れの時に手に取ったら、すごいパワーを感じたんですよ」……ごめんなさい。それでは私はわかりません。レムリアの……という、具体的な名称を脇に置くとしても、レムリアンシードと呼ばれる水晶に、ほかの水晶とは違う何らかのパワーなり気配があるのであれば、それがわかるのがヒーラーだけだとしても、パワー(気配)は元々その水晶がもっているものであるはずです。それならば、これこれこういう場所の、あるいは形や色などこういう条件を満たしたものにパワーが宿っているのだ……という規定があるはず。産地にも形にも特徴がなく、突然変異的にある水晶に特異な力が宿るというなら、そのように説明されるでしょう。しかし、レムリアンシードなど、ブランド的に扱われる水晶には「これは特に力が強い」と説明されることはあっても「同じ産地のものでもパワーがあったりなかったりする」という説明は見かけません。つまり、レムリアンシードにはパワーがある……という説に従うならば、逆にパワーがわからなくても、産地や形からレムリアンシードが特定できるはずではないかと思うわけです。そういう、パワーがわからない見地からも特定ができてこそ公平というものです。どこのどんな水晶ともわからない、誰が言ったかもわからない、ただ「レムリアンシード」「パワーがある」では、それはちょっと。結局私は、その「コロンビア産レムリアンシード」を買わず、後日いつもよくおじゃまする石屋さんに直行しました。実は、そこに何年も前から透明ぴかぴかのコロンビア産水晶の小さなポイントがあるのを知っていたからです。ここの水晶ならばラベル付き。ばっちり産地がわかります。……で買ったのが写真の石。3センチほどのミニポイントです。産地は、画像にあるとおり「Alto de Cruzes, Santandar, Colombia」。Santanderはサンタンデール州で、ここまではすぐにわかりましたが、残念ながらAlto de Cruzesがどこかまではわかりませんでした。コロンビアのエメラルド産地は、ムゾーやチボール、ガチャラなど有名なところが何カ所もありますが、エメラルド・ベルトとも呼ばれる産地帯は……どうもサンタンデールの方にはのびていない……かも。しかしながらぴかぴか透明で、レムリアンシードっぽい模様は、この石にはありませんが、ほかの結晶では側面に横筋も見られましたし、見かけ上はそっくり。この中にコロンビア産レムリアンシードと呼ばれていた水晶を混ぜても見分けがつきません。やっぱり謎だ……。さて、写真の石はすでに申し上げたように、透明ぴかぴか。柱面には一面おきに横筋ではなく蝕像のような模様を刻み、どちらかというと「スターシード」と呼びたい特徴を示しています。内部にミスと(白い霧状のくもり)はほとんどなくて、代わりに破片状のクラックがあり、光を反射して銀色に輝き、この石ならではの表情を作っています。いくつもあった透明水晶の中から、このクラックを決め手に選びました。レムリアンシードでなくても、私はこの石でいいや。
2008/10/24
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水晶玉です。レムリアンシードを削ったものなんだそうです。この石は、たくさんの方にご参加いただいた参加型実験企画「そっくり博覧会」にも登場した石。レムリアンシードといったら、あの「外見」が最大の特徴であって、それを削り取ってしまったら、どう見たってふつうの透明水晶玉。石を判別するのにはかなりの部分を視覚に頼る私にとって、これはかなりの難関!自分自身で「コレはレムリアンシードだ」とわかって買い、同じサイズの透明水晶玉はこれだけという状況によって、やっと「これはレムリアンシード玉」と、出題することができた……という代物なのです。なのに。名前なし・説明なし・写真のみの「意地悪・ブラインドテスト」の「そっくり博覧会」において、石の名前当てチャレンジで寄せられた5回答中4回答までが「レムリアンシード」残るひとつも「水晶玉」という結果はオドロキ!石の名前候補にはレムリアンシードのほかにも、ヒマラヤ水晶やブラジル水晶、ロシアンレムリアン、パキスタン水晶など、透明な丸玉がとれそうな水晶があがっています。レムリアンシードの名前が候補にあっても、「この中にレムリアンシードはない」という選択肢もあるはずです。写真でもほかに丸玉が何個もあり、透明なガラス玉、内包物入りのガラス玉もそろえました。なのにこのレムリアン一致率はなにごと。48枚の写真の中には見た目でわかってしまうもの(モルダバイト)とか、一生懸命そっくりに撮ったので、だまされてますね~とほくそ笑んだものとか(Vidro na Terraなど)、予想範囲内の回答もあるなかで、このレムリアン一致は「もしかして、やっぱり何か感じるんだろうか?」と思わせます。お答えくださった皆さんに、「なぜ?」「どうして?」「どこらへんが決め手でしたか?」とインタビューしたい気分。「そっくり博覧会」の前書きで書いたように、「石のパワーなんて、あるわけない」と頭から否定するよりも、あった方が楽しいと思っているので、希望コミで「ある」ということにしておきたいですし、できることなら自分で感じられたらもっと楽しいと思ってます。ちまたでいわれているような「石の意味」や「石のパワー」のようなものではなくて、「気配」や「雰囲気」のようなものであったとしても、それらが存在するのなら、それも石の表情の一つだと思うので、是非とも感じてみたいと思うのです。お寄せいただいた回答をみながら、改めて見てみましたが……。うーん。
2008/10/23
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レムリアン・シードです。パワーストーンの見地から言えば「レムリアの記憶が宿る水晶」がレムリアン・シード。でも、私にはそんなものがわかるわけがないので、産地と見かけからレムリアンシードの条件を規定しています。つまり、私には次に述べる産地と見かけの条件を満たした石がレムリアン・シードです。産地はブラジルミナスジェライス州のカブラル山脈。確認はなかなかできませんがコルヴァイル鉱床、簡単に言うと風化して砂状になった……カブラル山脈の場合は白い砂状だと言うことですが……ところで採れた石。見かけは、柱面に明確な成長線(レムリアン・リッジ)を刻み、表面が鉄分の影響でうっすらピンク~オレンジに見えている、すっきりスタイリッシュな水晶。これまで何度もまとめてきた条件ですが、いろいろ紆余曲折を経て、現段階ではこんな感じに落ち着いています。産地および採掘される地質を規定するのは、そもそも白い砂状の地層に埋もれて出てきた様子を見たヒーラーが「まるでレムリアの遺跡のようだ」というインスピレーションを得て名付けたものだから。見かけにこだわるのは、普通の(一般的な)水晶とは違う、「これは何かありそうだ」と思わせる美しい水晶だったからこそ、特別に名前が付けられたのだろうと思うからです。別にレムリアンではなくアトランティスでもムーでも、パンゲアでもいいんですが、たまたま付けられた名前がレムリアンシードだったので、レムリアン。「ミナスジェライスのカブラル山脈の……(中略)……という水晶」と長々言うよりは「レムリアンシード」の方が短くて、雰囲気があるじゃないですか(笑)。それはさておき、レムリアンシード。長さは10センチほど、細長いレーザー・タイプの結晶です。色はピンクと言うよりはオレンジ。側面には細かくレムリアン・リッジを刻むために、内部は透明度が高そうですが、磨りガラス状に曇って見えます。この磨りガラス状のテクスチャは、写真に撮るとひときわ美しく、変な水晶好きであるはずの私が、「かっこいい……」と買ってしまう水晶なのです。写真の石も「かっこいい……」で買ったものですが、よーく見ると、内部にファントムが!ファントム入りとは表示されていなかったので、なんだか得した気分!レムリアン・リッジの面はひときわ磨りガラス状不透明なために、レムリアンリッジのない幅の狭い面から見なければ気が付きません。無理矢理写してみましたが、真ん中あたりにファントムの頭が見えるのがおわかりいただけるでしょうか。思わずラッキーを持っていたこの石は、一番最初に出回ったレムリアンに比べるとかなりオレンジ色。うわさでは一番最初の産地では素遺書が掘り尽くされ、徐々に採掘地が移動しているといいます。そのせいか、色合いがかなりオレンジのもの、白や緑のファントムが入ったもの、最近はルチル入りの「レムリアンシード」も見られるようになりました。前述したように、ヒーラーにインスピレーションを与えた採掘状況と「ほかとは違う特別な水晶」と感じさせた外見がポイントだと思うので、後続の「レムリアンシード」をどこまで「レムリアンシード」と呼ぶかはかなり微妙。私としては常に疑問を持ちつつ「……レムリアン」と呼んでいます。このように「○○○という特徴を持つものが○○石」という規定は、はっきりさせておきたいポイントではありますが、その規定の言葉にこだわりすぎるのも問題です。実物を見て、しっかり覚えておくことをおすすめします。……というのも、「レムリアン・シードで、中に白いファントムを持つものをレムリアン・ドリームシード」というのだそうです。写真の石は、レムリアンシードで、中に「白い」ファントムを持っている。ではこれはドリームシードか……。私は、違うと思います。私がドリーム・シードとして覚え、その名前で呼ぶのはこういう石。言葉にすればどちらも「白いファントム」ですが、ドリームシードは、ガーデン・ファントムといえそうなくっきり白いファントム入りだと思うのです。記号的に用いている名前ですが、それでもいい加減な仕様は混乱の元なので、個人的にこだわります。
2008/10/22
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色や形(私の場合は産地も)は、石の魅力の大きな割合を占めます。パワーストーンの場合は「意味」がありますが、やっぱり色や形でしょう。そして今回もう一つくわえてみたいのが「音」音が魅力という風変わりな石……それがコレ。カンカン石とも呼ばれるサヌカイト(讃岐石)です。見かけはこのように黒っぽい、普通の……地味~な石。サヌカイトは、香川県で産出する火山岩で1500万年~1000万年前(説明に諸説あり)瀬戸内海地域の火山岩でできた安山岩の一種です。色は黒く、ほとんどガラス質の緻密な構造であるため、つるして固いものでたたくと別名の通り「カンカン」という感じの金属音にも似た高い音がします。(しないものもあるそうです)ひょんなことからこの石を知り(……というか、名前だけは知っていたので、たまたま興味を持ち)、一つ買ってみました。つるすか、浮かした状態でたたくのがよい……ということで、こんな台が付いていました。いざ、たたいてみると、まさしくカンカンという高い音。ティンシャのように長く残響をひく音ではありませんが、これが石から出た音だと思うと、それだけで感動~!買ったのは小さい石だったので、もっと大きな石や石と石を打ち合わせる風鈴、音階で調節した石琴だったら、もっと感じが違うと思われます。
2008/10/21
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アフガニスタン産水晶です。表面は磨りガラス状マットでややクリーム色、明るめグリーンのトルマリンがくっついています。この特徴はアフガニスタンのクナル産の特徴です。言葉ではわかりにくいかもしれませんが、実物を見れば何となく見当が付きます。トルマリンの色合いはなかなかきれいで、そのトルマリンがくっついた水晶となればそれだけで魅力的なのですが、この石にはさらにもう一つ特徴があります。画面左上の方をよくご覧ください。何か内包されていませんか?アップにしてみます。なにやら金属っぽいものが内包されています。肉眼で見ても、溶けた金属っぽいものがちょっとファントム状に内包されています。水晶の外見は上で書いたように、「これならクナル産」と見当がつけられるものですが、こういう金属っぽいものが内包されているのは初めてです。いったいなんだろう……。最初は、緑泥とか泥とか、よく見かける内包物がたまたまそんな感じに見えるのかと思っていました。しかし、見れば見るほど金属、それも溶けた金属がしずく状に入っている感じ。長らく「なんだろう~」状態でしたが、石屋さんに見ていただいたところ、アルセノパイライト(硫砒鉄鉱)ではないかと言われました。初めて聞く名前です。調べてみたらヒ素と鉄からなる黒っぽい銀色の鉱物でした。そういえば、単独の結晶を見たことがあるような。中国産で、水晶やフローライトにくっついたものが出るようなので、可能性はあるわけです。ただし、同じアフガニスタン産で、同じようなタイプまたは表面にくっついたタイプを見ていないので、そうかもしれないということで「?」付きに。「ほかでは見かけないと」いう点は、珍しいもの好きの心をくすぐりますが、欠点は、調べようとすると、資料が見つからない……という点です。
2008/10/20
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石をどこで買うか……といえば、最近一番多いのはミネラルショーなどの石イベント。おなじみの石屋さんの即売会。そして、石屋さん(店舗)……なんですが。石屋さんといえば、パワーストーンショップ(ヒーリング系ショップ含む)と鉱物ショップがあります。個人的には鉱物ショップがおすすめ。なんてったって原石が多いし、加工(加熱や放射線)は《比較的》少ないし(ないとは言えません)、産地がはっきりしているものが多いからです。ただし、私個人としては、パワーストーンショップでも買います。石に興味を持ち始めた頃は、安全を期して鉱物ショップに言っていましたが、「いい」と思う石を「安く」買おうとすると、安全ショップばかりでは少々物足りない。パワーストーンショップでも、意外におもしろい石が売っていたりするので、加工などの危険性や産地の不明は、これまでの経験と知識(思いこみや山カン混じり)で補います。そのノリで、一番楽しいのは「天然石屋さん」。ヒーリング系のショップも、鉱物ショップも、数ある原石の中から店側がセレクトして仕入れていることが多いです。ただいまはやりのブレス中心のパワストショップは、ちょっと素通り。目指すは、原石を売っているけれど鉱物ショップではない、パワーストーン的表示をしているけれど、ブレスだけではない、ビミョーなショップ。当然ラベルなし、玉石混淆、それが楽しい。先日もそんな石屋さんに突撃しました。「うわ~。見事に《ドラム缶石》~」……とひそひそ言いながら、それでも隅から隅までチェック。《ドラム缶石》というのは、ドラム缶や木箱にそのままごつごつ詰められて持ってきた石です。鉱物標本や美しさを売りにする石は、もちろんきちんと梱包されて持ってきますが、後で磨く予定だったり、「マイナスイオンのトルマリン」みたいに、かけらでも何でもかまわないような場合は、そのままドラム缶詰輸送だったりします。当然、欠けるわ、こすれるわで石は大変悲しい状態になります。そういう石をなぜかそのまま売っている場合もあって、そんな中で比較的ダメージが少ない、そしておもしろい石があるので、一応チェック。こちらのレッド・ファントムやアメジスト・エレスチャル、水玉内包物入り水晶、渋いけどルチル……は、そういう石の中から探しました。このとき、目をとめたのは「赤水晶」とだけ書かれた水晶の籠。例によってあっちが欠け、こっちが欠け、石の表面はこすれた水晶が一山入っていました。水晶には赤……というより、白っぽいオレンジ色の付着物がついていて、それが「赤水晶」の名前の由来かと思われました。表面付着(コーティング)系で、ダメージのある結晶はちょっとつらいものがあります。でも一応チェック。付着系にまじって内包系のものがまじっていることがあり、内包系(ファントムやガーデンなど)であれば、中の表情がおもしろくて表面のダメージが気にならない場合もあるからです。箱の中をがさがさ探索……そして見つけました内包系。表面に突いているのではなくて白っぽいオレンジ色のものが中に入って色づいています。同じ水晶を方向違いで写しています。左側は光に透かしているので、まだらにない補されているのがおわかりいただけるかと思います。繊維状のものは見えませんが、この内包具合は、角閃石っぽいなあ……。残念ながら欠けがある部分からは内部が見えて、内部も同じような色をしているのがわかります。欠けはあるけれど、この色合いは見かけないぞ……ということでチョイス。見かけない→珍しい、で選ぶことができるのは、この手の石屋さんではたいていグラム10円とか20円で売っているからです。赤っぽいと言えば赤っぽいけれど、赤水晶というにはちょっと……。この色合いは……「オーロラソース」。ケチャップとマヨネーズを混ぜて作る、アレです。あの色!(本当のオーロラソースはベシャメルソースに裏ごししたトマトとバターを加えて作るそうです)だからといってオーロラ・クォーツというとアクアオーラと間違えられるので、やっぱりここは「オーロラソース・クォーツ」……。
2008/10/19
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先日と同じくマダガスカル産水晶、「ふんわり赤」の黄色バージョンです。やはり表面が磨りガラス状マットで、黄色く天然コーティングされています。これもたぶん鉄だろうと思うんですが、色は違えど「ふんわり赤」とよく似た表情の石で、同じ箱に入っていたのだから同じ産地、同じ場所から出た石である可能性が大きいです。(店のほかの石を見ても、違う産地で見かけが似ている石を集めている感じではありません)鉄の付着で黄色くなるもの、赤くなるもの、オレンジになるもの……いろいろありますが、同じ産地で同じ鉄分の影響で、赤と黄色が出るものか? そこがちょっと謎ではありますが……。赤と同じく遠目にも目立っていたこの黄色、表面が磨りガラス状マットなだけに、ふんわり柔らかな感じ。表面が天然コーティングで黄色い水晶は「ゴールデン・ヒーラー」と呼ばれることがありますが、「あらゆるレベルでの癒し……云々」という華々しい効能書きが付く「ゴールデン・ヒーラー」よりは、ずばり「のんびり黄色水晶」と呼びたい、癒し系です。そうもこの産地の水晶はDT(両錐)が多いらしく、箱の中の水晶はほとんどDTで、もちろん、この石もDT。だたし、部分的に二つの結晶がくっついたように見えるところがあり、すっきり単結晶ではないところがポイントです。人工的に金属を蒸着させたアクアオーラのシリーズに比べると、「きれい」という点では確かに劣りますが、自然が作り出した揺らぎのある色合いは、光に透かすとやさしくて深く、美しい。黄色……でも、ちょっとどこか渋みの聞いた色合いは……うん、「マーマレード風味」!
2008/10/18
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先だってのIMAGE2008戦利品。マダガスカル産水晶です。表面は磨りガラス状で半分がマット。画像では裏側になっている面は、ややつやつやしています。このマットな面は、マットであるだけでなく、おそらく鉄分と思われるものでふんわり赤。決して濃い色合いではないのに、特から見ても「あ、赤」とわかる上に、半透明磨りガラス状の色合いなのでむちゃくちゃかわいいのです。私も遠目で見つけてそのかわいらしさに惚れ込みました。箱にたくさん入れられていたのですが、遠くから見てもその箱のところだけが「かわいい色合い」なのです。鉄分で赤くなった水晶は、さほど珍しくはありませんが、どちらかというと……特にマダガスカル産では、ワイルドな感じになりがち。それがこんなにかわいいなんて♪裏側のつやのある面から見ると、結晶越しに赤い色合いがちょっと濃いめに見えるので、ふんわり赤と言うよりゼリーっぽいかも。通常言うところのストロベリー・クォーツではありませんが、あえて「いちご水晶」と呼びたい。……もしくは「いちご風味水晶」。
2008/10/17
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なんとな~く続いているブレスです。金ルチルブレスとその「お供」のヌーマイト・ブレスの兄弟ブレス。使っている石はラルビカイト。石の並び、使っている金属パーツは同じで、前記二つのブレスで4ミリビーズを使っているところに、カレン・シルバーを使っています。これで、このデザインのブレスは三兄弟になりました。最近このブレスがお気に入りです。ラルビカイトという石は、この名前で売られていることが少なくて、たいていラブラドライトとして売られています。マシなところでも「ブラックラブラドライト」。私が買ったところでは、こともあろうに「大理石」。全く違います……(涙)「ブラック・フェルドスパー」の名前も見かけました。まあ、フェスドスパー(長石)と言えばそうなんですが……。ラルビカイトの和名は月長石閃長岩。おおざっぱに言えば大部分がムーンストーン(カリ長石)に、ラブラドライトと同じ長石(斜長石)、石英、雲母が混じった深成岩……岩石なのです。もっと簡単に言えば、見た目ラブラドライトに似ているのに、成分としてはほとんどムーンストーン(カリ長石)という石。そうとわかってみてみると、ラブラドライトとして売られていても、その輝きはシルバー~シルバーブルー。本来のラブラドライトのように鮮やかな青や金、オレンジなど朝や金色、暖色系の光は見えません。黒(たぶんこれが雲母)混じりの灰色にシルバー~シルバーブルーの輝きが浮かぶさまは、とてもクール。このクールさが今の季節に合います。三兄弟ブレスの割に、金ルチルブレスとはちょっと合わなくて、合わせるとしたら三本一緒か黒いヌーマイトブレス。ヌーマイト・ブレスもいろいろ色が混じった真っ黒ではないニュアンス・ブラックなので、灰色に光が浮かぶラルビカイトと合わせると、黒っぽくありながら黒すぎない、微妙な表情が楽しめます。8ミリ玉が中心のブレスですが、もう一段大きめのビーズで作れば、もっとハードな感じになって、男性でもいけるかも。さて、ラルビカイトはビーズとして見かけるようになったのはここ1,2年ですが、決してレアで珍しい石ではないようです。なんと、最高級の御影石と呼ばれる建材でもあるのです。つまり建材に使えるくらい大量に産出する石だということ。ときどきビーズを買いに足をのばす御徒町に、ラルビカイトと思われる建材を外壁に使ったビルがあり、「お~、ラルビカイト」と、まじまじ壁を見つめてしまったことがあります(←怪しい)。
2008/10/16
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アメジストです。大きさは長さ4.5センチ、幅3センチほどのエッグ型のプレートです。某ショップの移転・リニューアルオープンで新たな店舗に行ってみたとき、原石好きで、いろいろ原石があったにもかかわらず、手に取ってしまったのがこの石。なぜならば……なんだか、緑が、混ざっていませんか。紫の中に、緑。……深い緑が。お店の照明にかざし、窓からの太陽光にかざし、「……緑、だよねえ……?」一緒にいた石好きさんは「たまたま緑に見えてるだけじゃない?」と、ちょっと懐疑的。たまたま……って、紫がどうやったら緑に見えるのか。もしかして、緑泥が混じっているためか。緑泥っぽい深緑でもあるし。緑泥なら緑泥で、こんな風に混ざっているのは見たことがないし、どうにも気になって買ってしまいました。買って帰り、強いライトを当ててみると……やっぱり緑!しかも、透き通った緑であるところを見ると、緑泥とは思えません。繊維状の内包物も見えないのでアクチノライトでもないようです。次に疑ったのは「これ……本当にアメジストだよね? フローライトだったりしないよね?」IMAGE展で水晶と思っていた石を長石と言われ、やっぱり水晶でしょうと思いつつ、びっくりしたばかりなので、どうも自分の判断に揺らぎが。でも、いっしょにあったほかの石は、水晶らしいファントム模様がありましたし、手触り、重さ(フローライトは水晶よりも重いです)は水晶っぽい。産地はというと、詳しくはわからないものの、アフリカの方らしい。だとしたら、ちょっと心当たりがあります。たしか、アフリカからはアメグリーンと呼ばれる緑と紫が一緒になった石が出るそうだからです。以前グリーン・アメジストのタンブルの中でちょっと紫が混じったものを見つけたことがあります。海外サイトでもアメグリーンの名前で紫と緑が混じったものを見たことがあります。ただ、こんな濃い紫と濃い緑のものは見たことがありませんが……。アメジストとシトリンが混じったアメトリンでも紫と黄色が斑に混じったものがありますから、このように紫と緑が斑に混じってもおかしくないかも。
2008/10/15
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先だってのIMAGE2008で「複数個」買ってしまったピンクトルマリンず、その2。「わーい、ピンクトルマリン!」と机の横の箱にかがみ込んで、掘りあさったトルマリンは、石英や長石の母岩の上にピンクの結晶が「乗った」ものがほとんどでしたが、中にはちょっと内包されているタイプがありました。今回の写真は「内包」というキーワードで選んだ一つ。水晶に巻き付くようにトルマリンがくっついているように見えるのですが、光に透かしてみるとピンク・トルマリンが内包されています。水晶自体が白濁しているために、ピンク・トルマリンははっきり見えませんが、好かしてみると内部がほんのりピンク。たとえ、見えているのはほんのりでも、ピンクだけにそれもかわいい~。考えてみると、トルマリン付き、トルマリン内包の水晶は数あれど、ピンク・トルマリンが内包されている水晶は、目立って少ないような気がします。水晶に内包された標本があったとしても、末端までは流通してこないのか。それとも、ピンクトルマリン自体がきれいなので、水晶を割ってでも取り出してカットしていたりするのでしょうか。それともほかのトルマリンとは成長環境が違うので、水晶にない方されること自体が少ないとか。少なくとも私が見知っている限りでは、ショールや緑、青に比べて少ないのは確かです。インディゴライトの細い結晶入りで、青く見える水晶があるなら、ピンクトルマリンでピンクになった結晶があればきれいなのに。
2008/10/13
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先日紹介したスター・ミルキー・クォーツの丸玉たちをころころと。複数あると、単に白くて半透明なだけではなくて、当メイトや色合いにもバリエーションがあることがわかる。写真一番奥はマダガスカル産の、スター・ミルキー・クォーツ1号。一番大きく、ほかのものと比べて飴色がかった色合い。その手前もマダガスカル産。一番不透明でスターが確認しにくい。一番左はイエロー・ジラソル。マダガスカル産。左から2番目の大きい玉はブラジル産。ほかと比べると、なんとピンクがかっている。……ローズ……ではないと思うのだが。一番小さいものはマダガスカル産。ほぼ透明。でもスターが出る。一番右のものが今回紹介した石。ミルキーなだけに透過光で輝いて、まるで星のよう。
2008/10/12
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おかしいなー、昨夜、書き込んだはずなのに、うまくいっていなかったようです。気を取り直してもう一度。先だってのIMAGE2008、アート&ジェム展ということで、鉱物標本中心のミネラルショーではなく、どちらかというとビーズやルーズ、アクセサリーに特化したイベントです。実際は結構原石も多いので、必ずしもコンセプト通りとは言えないですが、ビーズやアクセサリーは6月の新宿ショーよりやはり多め。……でも、原石好きは、こんな時でも原石探しで、気が付いてみればアクセサリーは一つも買っておりません。それもなんだかなーということで、手作り。石はミャンマー産の「ゴールデンラブラドライト」。カーキ色っぽいような褐色の地に、名前の通りのきらきらした金色の光がモザイク状に見える、なかなか楽しい石です。ネットで見かけるものはもうちょっと明るい色みですが、今回手にしたのは、シックで濃いめの色合い。その分金色のきらきらが映えます。「ラブラドライト」とのことですが、鉱物として本当に曹灰長石(ラブラドライト)であるのかどうかは不明です。私が見るに、光の色はともかく、モザイク状に輝く感じ、輝きの色がほぼ単色、黒い部分が混ざっている点から、ラルビカイトのように成分はほとんど長石ながら、分類状は岩石になるのではないかと思われます。でも、個性的で美しい石であることに代わりはありません。直径3センチ、ルースと言うには分厚くて大きいこの石を、ワイヤーで巻いてみました。これまで破片状原石や単結晶、クラスターは巻いてきましたが、ルースは初めて。何しろ、つるつるした石をワイヤーで巻くのは難しいのです。せっかくきれいな石なので、なるべく石の表面をワイヤーで隠したくない。そこで、石の側面だけを巻こうとすると、石がつるりと滑ってはずれてしまう。そこで、ワイヤー・アクセサリーを作ろうとした一番はじめで使ったろうびき紐を持ち出し、ルースの側面に巻いたワイヤーをさらに紐で巻いて滑り止めにしてみました。最初使ったときは、ワイヤーが金属光沢だったので、巻ききれなかった部分が目立ってしまいましたが、今回はつや消し革ひもカラーのワイヤーなので、ワイヤーが出ていても気になりません。気を配るのは、石をなるべく隠さないようにしつつ、すっぽ抜けないようにすること。上部の渦巻きも、一応すっぽ抜け防止の役目を果たしています。ろうびき紐のおかげで、石の産地にふさわしい、アジアンな感じになりました。
2008/10/12
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原石好き、ゴツい石好き、ワイルド石好き。……のわりに、気が付いたら結構ローズクォーツ玉を持ってます。「気が付いたら」なので、自分では「集めている」気はなかったのです。しかし、同じ見かけはやさしい石で、丸玉で、「集めている」石があります。こっちは意識しています。それは、ミルキー・クォーツ玉。それも、ただミルキーなだけでなく、まるでムーンストーンのような光のスポットが現れるタイプ、その中でも方向を問わずスターが出る石を捜して集めています。こちらのフレア・ミルキークォーツ、こちらのイエロー・ジラソル、そのほかこちらやこちらも、すべて光のスポット&方向を問わないスターが出るタイプ。私としてはこれらの特徴を備えたミルキー・クォーツは”ジラソル”と呼びたいんですが、この場合はブラジルの石も含まれてしまいます。一般的にジラソルはマダガスカル産のミルキークォーツのことだとされているので、混乱なさらぬよう……。今回のIMAGE2008でも、箱にころころたくさん入れられた石を「掘って」いると、その中にミルキー玉が。手に取ってみれば、好みのタイプ♪(注:ブラジル産)念のために複数あるミルキー玉を照明の下で転がして確認しても、光のスポットやスターが出ることを予感させる光の筋が現れないものもあります。探す目印の第一は、”ムーンストーンのような光のスポット”。がんばって写してみました。実物ではもっとムーンストーンに似て見えます。丸玉にこのようなスポットが出ていると「お!」……と思わず注目。このようなタイプだからと言って区別して売られているわけではないので、探したもの勝ちです。次に手当たり次第に確認して、一番スターが出そうなものを選びます。ローズクォーツで見られる、現れる場所がほぼ決まっているスターと方向を問わないスターの違いは、石の表面に走る光の筋の感じで見分けがつきます。ところが……「こういう変なスターが出る石を集めてるんです」と話していたところ、石屋さんに「水晶でそういうスターは考えられない。長石じゃないの?」と言われてしまいました。「え? 石英ですよ~」と言いつつも、思わず動揺する私。長石(ムーンストーン)の丸玉……ルース・グレードの丸い玉を見せてもらいましたが、光の筋の感じは似ているといえば似ているけれども、だがしかし。イエロー・ジラソルと言われた石は、マダガスカル産のオーソクレースにそっくりな色だけれども、だがしかし。「長石に詳しい人がいるから、聞いてみてあげる」その結果、なんと長石説にさらに1票!石好きさんの中でも「そういわれると長石っぽい気が……」という意見が。でもでもでも。その場で測っていただいたら、硬度は7。長石は6~6.5のはず。それに、ムーンストーンの光のメカニズムは、(おおざっぱに言えば)ミクロサイズの層状構造に光が反射するから。でもこの丸玉は、中に細かい針状結晶が縦横無尽に内包されていて、それに光が反射しているから。やっぱり私は石英だと思います~!詳しく分析したわけではなく、イベント会場での見た目判断ですが、パワーストーンではなくルースを扱う石屋さんですら長石か、石英か迷う石があるわけです。なるほど、某バイブルでジラソルをオパールと言い切るような事態が起こるわけだ……。さて、話は戻って写真の石。いくつも持っているのに、またしても買ってしまったこのミルキー玉は、手頃な大きさ(直径約3センチ)で、光のスポットもかなりはっきり出ます。残念ながら無傷ではなくて、内部にクラックがあり、それも表情としておもしろいかも……と写したのが一番上の写真。ところが、このクラックがこの石に別の表情を与えていました。上で述べたように、私が集めているミルキー玉は、中に見えるか見えないかくらいに細かい針状結晶が無数に内包されて、それに光が反射してスターが出るタイプ。そのスターを写そうと、いろいろ角度を変えていたら……クラックに反射した光が、この針状結晶を思わぬ部分で輝かせ、まるで石の中に青白い炎が揺らめき立つような、不思議な感じになりました。左上から右下にかけてうっすらと伸びる光のラインがこの石のスターなので、全く別の部分が輝いていることがわかります。ミルキー・クォーツは、その見た目からふんわり優しい石であると説明されていることが多いですが、スターが出るミルキー玉は、ちょっと違うような……。少なくとも、私にとっては、「この不思議な光を写さなければならない」「もっと不思議な光が現れるかもしれない」と、どきどき、そわそわさせ、「on」と「off」で言えば「on」の気分にさせる石なのです。
2008/10/10
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友人を待ちつつ、つい探してしまった「ちり積も」戦利品第2弾!ルチルと言えば金!とおっしゃる方も多いかと思われますが、私は、鮮やかな赤もなかなかいいぞと思います。特に、こういう赤ならば。2.5センチほどの小さな磨きポイントですが、磨いた結晶面から結晶内部に向かって吹き出すように「生えた」ルチル。しかも鮮やかな赤。写真で白く見えている部分は、色変わりしているのではなくて、赤いルチルが、ルチルの特徴である金属光沢を示して銀色に輝いているからです。赤いルチルが角度によってちらちらと銀色に輝く様は、まるで火の粉が舞い散っているよう。おまけに、結晶の形がしっかりわかる貫入つき。ルチルの色合いだけでもかなりの高得点石ですが、どのように成長したのかわからないルチルの形状、貫入つきとくれば、見所満載。10個ほどの石を籠(皿)に入れ、「減らさなきゃ~、どれを残すか、あきらめるか」と、取捨選択をしていたときに、真っ先にお買いあげ決定組に入りました。ルチルかほかの鉱物かを見分ける際、個人的にルチルならではの強い金属光沢を、目印の一つにしています。赤ルチルは、赤とは正反対の銀色に輝くので、金属光沢の表れがひときわよくわかり、この石のような鮮やかな赤では、魅力の一つとなっています。
2008/10/09
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IMAGE2008の「ちり積も」戦利品。最終日、会場で待ち合わせした友人を待っている間に、ついつい石屋さんで「掘り」始めてしまい、ちり積もってしまいました。一つおもしろいのを見つけると、「ほかにもないか」という気分になって、やめられない止まらない。「これもおもしろいよね」「あ、これも」……と「買わない買わない」と言いながら籠の中へ。一時は、籠の中に10個以上ありました……(汗)。こうなると、声をかけてくださった石好きさんにも、当然、「これおもしろいよ~」とささやき。大変失礼致しました~!だって……IMAGE展は、6月の新宿ショーに比べると人出が少なく、平日の最終日となればさらに少ない。……となれば、じっくり品定めをするには最適で、そんなときに玉石混淆の石をころころ箱に山盛っているあのお店は、ミネラルショーの魔物の罠。罠に落ちるのは一人では寂しいじゃないですか。さて、今回の石は、そんなこんなでちり積もってしまった石。磨きがほとんどのお店なんですが、ファントムやルチルが格安。よーく探すと、原石好きのはずの私もハマる、おもしろい石、すてきな石が見つかります。ファントム、いくつ持ってるんだろう……と思いながらそれでも選んでしまったこの石は、透明な中にくっきりはっきりかっきりな純白のファントム。ファントム(幻影・幽霊)という名前が不似合いなほどのこのタイプは、「ソリッド・ファントム」と呼ばれることもあるそうです。白いファントムは数あれど、かつての錐面どころかそのエッジまでも明確にわかるファントムは、少ないです。その姿は、まるで雪をいただく霊峰。よく見ると、柱面の成長線(横筋)もうっすらファントムになっています。以前から、レムリアンシードがファントムになって内包されたような、横筋入りファントムを探していたので、希望がちょっぴりかないました。この石を買ったお店では、値段ごとに箱に入れられていて、際限なくちり積もってしまうのが怖くて、一番安い価格帯の箱ばかりを掘っていたのに、こういうのがあるんですから、油断できない。
2008/10/08
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先日のピンクトルマリン、やや薄暗い環境で撮ったので、もう一度。まず、最初の写真。そして新しい写真。1枚目の写真を時計回りに90度立てた感じです。産地が判明したので、それも追加。立たせたことで光が回り、色がきれいに出せました。1枚目の写真は、母岩に水晶の結晶が付いているのがわかるので、これはこれでいいんですけど。写真によって、ちょっと印象が違います。
2008/10/07
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行ってきました最終日。魔物がいるとわかっていて懲りもせず。そして、頭から丸かじりされて帰ってきました。さて、今回見つけた変なものその1。 アイスクリスタルのビーズ。ペンダントヘッド二兆度良さそうな大きさのアイスクリスタルの真ん中に穴を開けてそのままビーズ。(縦方向ではなくて、横方向の穴です)……で、これどうやって使うんでしょう(笑)。その2。中国産のグリーン・アポフィライトとカバンサイト。どうみてもインド産。どちらもKURO判定ではインド産。……で、聞いちゃいました。KURO:「中国産なんですか?」お店の人:「そうですよ」K:「インド産じゃなくて?」店:「中国産です」K:「インド産に見えるんですけど」(←しつこい)店:「中国でも出るんです。アポフィライトは先端がとがってますけど、これは平らでしょう。そこがちょっと変わってるんです」K:「いや……。そういうの、インドでもたくさんありますけど」やっぱり、インド産に見えます~!隣にあるのは、アーカンソーの放射線焼き黒水晶だし。石好き友達に、「中国産のアポフィとカバンサイトがあって……」という話をしたら、開口一番「染め?」……中国、まじめに出せばいい石多いのに……。モリオンですが、中国産(天然)モリオンを売っていたお店と、ほかのお店ではなしを聞いてみました。複数の店で話を聞くのは、お店によって得意・不得意があって、たとえば、ブラジルの石には詳しいけれど、アフリカの石についてはよく知らないとか、こちらのお店は鉱物より、あちらのお店は宝石より、特にガーネットについて詳しいとか、そういうことがあるからです。聞いた話を総合したところでは、「光に透けない漆黒」がモリオンである。……らしいです。今回会場でみかけた「モリオン」は、中国山東省産。長石の母岩がついたものもあり、岐阜県産の煙水晶~黒水晶にとてもよく似たようすです。あちこちの黒い水晶を仕入れ、鑑別してもらっても、放射線照射されていたり、実は濃いスモーキーだと言われたり、なかなかモリオンという結果がでなかったものの、今回やっとモリオンという結果が出たということでした。ただし、仕入れたすべてが真っ黒というわけではないので、特に黒いものを選んで持ってきたとのことでした。そこで買った小さくて黒石を、別のお店でライトで照らしてもらったところ、残念ながら透けました。(でも、とてもきれいなコーヒー色!)「これでは、モリオンといえないかなあ」もっとも、モリオンの鑑別結果が付いていたのは、ビーズに加工したものでした。鑑別書は、調べたその石についての結果であって、おなじ晶洞からとれた石だったとしても、一方はモリオンレベルに黒く、一方は濃いスモーキー・レベルということもあり得るわけです。そこで知りたいのは、モリオンと濃いスモーキーの境目がどこなのかということです。境目が透ける、透けないだとしても、いったい、どういう状況の判別なのでしょう。私が買った石は、会場の照明、天窓からの照明程度では真っ黒不透明に見えますが、強力なライトを押し当てると、透けます。たとえば、鑑別に使うライトが決められているのでしょうか。鑑別する人によって違ったライトを使っていたら、結果が違ったりしないでしょうか。あるいは、10年前と今ではライトの性能が違っていたりしたら……。そうでなくても、私が買った石は小ぶりでしたが、これがもっと大きかったら、大きいために透けなくてモリオンになってしまったりして。あ、(大きい)原石段階で透けなくてモリオンでも、ビーズにしたら透けたり。石を判別するのは、予想以上に難しそうです。
2008/10/06
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今日は家でおとなしく。写真撮るぞ~と思ったら、天気が悪いです。そういえば、イベント終了! 今度は写真!……と思うと天気がいまいちの場合が多いような。偶然? それとも季節的にそういうもの?せっかくの石がきれいに撮れなくて困ります。何とか撮ってみましたが、やはりいまいちだと思うのでそのうち差し替え検討中。今回の第一陥落戦利品。ミャンマー産のピンクトルマリンのくラスターです。幅2センチほどしかないけれど、それでも母岩付きでクラスター。しかも母岩は長石&水晶。どちらも白っぽいのでトルマリンの母岩としては最適。トルマリンそのものの表面はつや消し、もしかしたら内部も半透明ですが、それでもピンクがかわいくて、この石では先端が無事で色が濃くなっています。(実は複数個買っちゃいました……汗)この、先端の色の濃さがこの石のポイント。おかげで全体が濃く見え、つや消しでぼやけがちな全体の印象を引き締めてくれます。トルマリンは宝石鉱物で、たいてい値段は高め。しかもピンクは人気。原石そのものも比較的見かける機会は少ないです。今回も「希望価格はもう一声!」の気分だったのですが、一般的な価格よりはお得だったので、つい……。初日で、贅沢に選べる状態だったので、つい……。このトルマリンに引っかかるまでは「はずれ?」と思っていたのに。石ベントには魔物が潜む。危険です。
2008/10/05
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石イベントのフルコース。それは、イベントに出かけ、目当ての石・掘り出し物をゲットし、買えないまでも目の保養・情報収集をする……だけではありません。イベントでしか会えない石屋さんと話をしたり、新たな石屋さんと顔なじみになったり、(ショールームの場所を教えてもらったり)そしてもちろん、石好き友達とのおしゃべり。戦利品を自慢しあい、情報交換し、勢い余って夕食までご一緒。買う、見る、会う、しゃべる、食べる。これぞ石イベントフルコース。……というわけで、IMAGE2008フルコース。1日目は。平日だし、一応初日なので掘り出し物探しが優先します。2日目は、最大目的は果たした後(それでも伏兵に引っかかりますが)なので、心おきなくフルコース。楽しかった~!そして、まんまと伏兵にも引っかかりました。「はずれ」宣言撤回します。「どうせ、アート&ジェム展なんだし~」と言っていても、ある石はあるのです。撃沈。そういえば……「フルコース」を終えて、駅まで来たら、何かのイベントなのか、水晶の原石やブレスレットを並べているところがありました。こりもせず、ふらふら覗いてみると……10センチちょっとの太めの結晶が2本くらいくっついた透明水晶のクラスターがあり、お値段は……いくら透明度があってもミネラルショーの3倍以上のお値段。「お安くしますよ」と声をかけてくださいましたが、居合わせたみんなは「えへへへへ……」と微妙な笑顔で立ち去りました。
2008/10/04
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行ってきましたIMAGE2008。第一印象は、「はずれ?」ざっと会場を一周した程度では、「おお!」とかぶりつきになるようなものはありませんでした。しかし、そこはそれ、石好きの祭典。会場をうろちょろしていれば、顔見知りの石好きさんに会います。会えば「どうだった~?」「おもしろい石あった~?」は合い言葉。自分には見つけられなくても、他の人が発見している可能性はあるわけで。めでたく掘り出し物を教えていただいて、そこで陥落。やっぱり、「お店の隅」は宝の巣。掘り甲斐あります。中国産のモリオンを大量に持ってきてるお店があり、黒水晶好きの私としては悩む所なんですが、石がでっかくて量り売りでも高い。そのお店の人が気になることを言っていました。「ここの水晶は鑑別で『モリオン』と結果が出るんです。ブラジルのはモリオンとはならなくて黒水晶になります。アメリカのは放射線で焼いてたりします」……アーカンソーの黒が放射線照射だというのは有名な話。でもブラジルの黒がモリオンじゃないとは?それよりモリオンと黒水晶の区別って何だ?「黒水晶」という場合、スモーキーの濃いのだけでなく、内包物などで見た目黒いのも含めることがありますが、ブラジルのは内包物の黒ではないし、真っ黒なのもあります。『ブラジル産のそろばん型の黒いの以外はモリオンじゃない!』という意見もあったりします。そのブラジル産がモリオンでないとは。聞いてみました。「モリオンと黒い水晶は違うんですか?」お店の人は言いました。「鑑別するとそうなるんです。レベルが違うんだそうですよ」レベル?黒さのレベルなら、ブラジル産だってカザフ産だって負けてない。もうちょっと突っ込んで聞いてみたかったのですが、お忙しそうだったので断念しました。でも……。アホーアイト入り水晶を鑑別(どうやら宝石の鑑別っぽい)に出して、「アホーアイト入り」という結果が出るようになったのが最近だというショッキングな話を聞いたので(つまり、最近以前は「アホーアイト入り」という鑑別結果が出なかったと言うこと!?)「鑑別」という言葉にいまいち首をかしげてしまいます。その鑑別機関や精度を疑うわけではありませんが、鑑別と聞いて思い浮かべるものと、実際の鑑別とは違うかも。今日は、あのアクリル絵の具とアップリケの鞄を持っていきましたらば、何人かの方に声をかけていただきました。ありがとうございます。たぶん複数日出撃しておりますので、見かけたら捕まえてみてください。ただし、会場ではお祭り気分でハイになっておりますので、初対面でも「悪魔のささやき」の危険ありです。今日も「ささやき」しちゃいました……。
2008/10/03
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ルビー・イン・ゾイサイトという石があります。緑の中に赤いルビーが混ざり込んだ石で、緑の部分には黒いぽつぽつが混じります。この石としょっちゅう間違えられている石に、ルビー・イン・フックサイトというのがあります。この石も緑の中に赤い部分が混じります。緑と赤の組み合わせは似ていても、フックサイトの方には白い部分や、やや青みがかった部分があり、黒いぽつぽつは混じりません。よく見ると透明感やつやも違います。持ってみると重さも違います。……だけど、なんだかお約束のように間違えられているので、緑に赤の石が混じったものは全部「ルビー・イン・ゾイサイト」ということになってしまっているのでしょうか。「緑に赤い石」という意味で商品管理的名称なんでしょうか。なんだか。「水晶の中に青いトルマリンが内包されたものを藍ルチルといいます」という、それはどう見ても違うでしょう、といいたい説明のようです。これを根拠にパワーストーンの説明をされたら……どうなるんでしょう。なんだかねえ……と思っていたら、もうひとつ「ルビー・イン・ゾイサイト」を見つけてしまいました。……違う~!全然緑じゃないし。ルビー・イン・ゾイサイトの別名として「アニョライト」という名前を見かけます。アニョライトとはアニョリ(anyoli)、すなわちマサイ語で「緑」を意味する言葉を語源に持つ名前で、ルビー・イン・ゾイサイトの別名ではなくて、この石の緑の部分のことです。それが全く緑じゃないんですから、見るからに違うでしょう。この石はスピネル・イン・グラナイト。グラナイトとは花崗岩のこと。花崗岩は長石と石英と雲母が主成分の岩石で、この石の黒い部分は黒雲母(バイオタイト)らしいです。つまり雲母の部分がむちゃくちゃ多い花崗岩……ということで、スピネル・イン・バイオタイトの名前も見かけたことがあります。赤い石の母岩の部分は緑じゃなくて黒なんだから、ゾイサイトであることがわかるとして、では、赤い石はルビーではないのか。これは実際に確認することができます。……というのは、ルビーは紫外線で蛍光するので、紫外線を当てれば一発解決!。やってみました。ルビー・イン・ゾイサイトに紫外線。全体が青く写っているのは、紫外線ライトを当てているから。青(青紫)の非嘉永を当てているのに、ルビーの部分は赤い。これは、ルビーが赤く蛍光しているためです。ルビー・イン・フックサイトも試してみました。紫外線照射!ちょっと紫外線の当て方がまずかったみたいですが、蛍光しています。では、この石は。紫外線照射!はい、蛍光いたしません。よって、ルビーではない。ルビー・イン・フックサイトをルビー・イン・ゾイサイトと間違えるぶんにはともかく「ルビー」の部分だけは合っているわけです。ところが、赤い部分はルビーじゃない、母岩の部分はゾイサイトじゃない。どっちも全く違うものが「ルビー・イン・ゾイサイト」として売られている。買ったこの店が特別いい加減な店ではなくて、どちらかというと「より正しい表示をします」と、アマゾナイトとしてきた石を「クォーツァイト染め」と表示してる店なんですが。ビーズの名前というのはいろいろあれこれ危険に充ち満ちています。
2008/10/02
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えーい、連続ブレス!腕は2本なのにいくつあるんでしょう。全部つけたら重いだろうなあ……。一度につけるのはせいぜい2本(ひとつだけ3本セットがあるのでそれだけは3本)ですが。原石同様、数えたら怖いので数えていませんが、かなりの数になっているのは確か。それだけあっても一つとして願掛けもしていなければ、「金運のブレス」などの石の意味で作ったブレスもありません。ひたすら石を楽しむため、石を身につけるため、石だ! ものづくりだ! 楽しいぞ! ……がKURO式ブレス。でも、石(ビーズ)を買う時にはいろいろきっかけがあって、「……という、すごい説明がくっついている石らしいけど」とか、「すごくかっこいい名前と見かけ~♪」とか、「原石でああいう石がビーズになるか!?」とか、「(おなじみの石だけど)この色、ちょっと珍しい」とか、原石の時とよく似た感じで、ちょっと変なビーズも買ってしまいます。ビーズのくせに高いものもあるので、「お試し」で2,3粒だけ買ってしまうことも。……すると、ビミョーな色、質感、半端な数のビーズが溜まってきます。今回登場するのは、そんな石のブレス。まず、ラピスネバダという石があります。ラピスと聞くとラピスラズリを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、ラピスとは「石」の意味。要するにネバダ石という名前で、その名の通りネバダ産。チューライト、スカポライト、セリサイト、ダイオプサイト、エピドート、フェルドスパー、クォーツ……など、結構いろいろな鉱物が混じった岩石です。見かけは、何というかとても和風な「桜餅カラー」。確か、とてもすごそうな意味が付いていて、いったいどんな石なのだろうと興味を持ったのがきっかけで探してみたら、見かけは和風な桜餅!「わーい、かわいい。おいしそう」……それで、意味はきれいに忘れました……。……という具合で手に入れた「ラピスネバダ」ですが、石としては「桜餅~」でも、ビーズとしては、シックというか、意外に渋い。「お試し」で買ったので、それだけでブレスを作るほどの数はないし、ラピスネバダだけではちょっとぼやけた感じになってしまいそう。透明な水晶もあわないみたいだし……。……と思考錯誤して作ってみたのがこのブレス。ちょっとグレーのムーンストーンに、「シルバー・アイ」の名前で呼びたい、深緑に銀の縞が入ったサーペンティンを使っています。色あわせはなかなか良い感じだと思っているのですが、独立したブレスとしては、何か一つ足りない感じで、あまり身につけることもなく、「要改良」だと思っていました。その改良に、とうとう着手。ラピスネバダとシルバーアイ(サーペンティン)、グレームーンストーンの取り合わせは悪くないので、ここに何かアクセントが欲しい。あまりにくっきりした色合いでは悪目立ちしすぎるし……。そこで取り出したのが、「この石がビーズになったらどんな感じになるんだ!?」という興味で買ってしまったパープライト。完全不透明でマットな感じの紫の石です。これもお試しで5粒だけ。もっとも、この石だけでブレスを作るのは難しいと思うので、元からポイント的に使うつもりでした。そのうえで、形のポイントとして紫がかったグレーがきれいだと思った紡錘形のジャスパー。並べてみるとちょっと数が少ないので、オレンジムーンストーンを2つ。オレンジと名前が付いていてもオレンジではなく、かなり赤く、そのくせムーンストーンらしい銀の光が浮かぶ、ちょっと珍しいと思った色のムーンストーンです。これらのラインナップを、ああして、こうして……ああでもない、こうでもない。結果、こうなりました。なんだかみごとに三分割。それぞれのパーツは左右対称ですが、全く違うパーツが3つ。できあがったときは、自分でも「あら~?」と思いましたが、はめてみると全然気になりません。実は、ブレスレットを実際腕にはめてみると、見えているのは全体の三分の一ほどなのです。ですから、それぞれのパーツのバランスと、パーツとパーツの境目がそれなりにきれいに見えていれば、「実は三分割」デザインであろうと、問題ないというわけです。このブレスは、三分割デザインではありますが、全体がちょっとクラシカルというか、「煙ったような」スモーキーな色合いで統一されているので、思った以上にまとまりがいいのです。この並びに行き着いてからは、それ以外に動かせなくなりました。豊かな色合いの「秋」ブレス。先日の「朧月夜」ブレスともなぜか相性がいいようです。
2008/10/01
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「ものづくり症候群」継続中。作ってます。いつもは、どこかプリミティブというかアジアンというか、ちょっと土臭い雰囲気が出てしまうのですが、今回はちょっとシンプル&シャープに。ゴールデンシーン・オブシディアンのビーズを見つけたので、このごろちょっとお気に入りのイエロー・ミルキークォーツをあわせてみました。イメージは「朧月夜」。淡いイエローでジラソルのようにふんわり輝く水晶を、満月のおぼろ月に見立てました。角度によって表面に繊細な金の粒子のようなシラーが浮かぶゴールデンシーン・オブシディアンは、おぼろな月の光に照らされて、闇と光の境が曖昧になった夜のイメージです。オブシディアンのビーズが大きいので、重く見えないよう、間に小さなビーズを挟み、このビーズの色も金色や真鍮色で、月夜にも見える明るい星に。色としては金と黒、石はイエロー・ミルキークォーツとオブシディアン、オニキスの3種類だけのシンプルなビーズですが、意外に表情豊かなブレスになりました。腕を動かすと石の一部にさあっと走る金の輝きがとてもきれいです。そのうえ、ビーズ一つ一つのサイズは大きめでも、間に挟んだ小さいビーズや、やさしい色合いのイエロー・ミルキークォーツのおかげで、思ったより重く見えません。私は、ブレスは「~という気分」だと思っています。このブレスで言えば「お月見気分」あるいは、「満月の光が宿っていて、それを身につける気分」。「~と言う気分」は、石の意味やパワーという意味ではありません。「満月のパワーを身につける(気分)」と表現したとしても、決してイエロー・ミルキークォーツには満月の浄化パワーが宿っています、という意味ではないのです。石それぞれの意味で選ぶのではなくて、石そのものの色形を生かして組み合わせ、作る人(身につける人)が、そこにイメージを込める。見立てて遊ぶと言ってもいいかもしれません。何より「気分」自体は、何かをしてくれるわけではありません。してくれないけれど、それを持つ人が楽しい気持ちになったり、何かをしようとする気持ちのプラスアルファにはなるかもしれません。プラスアルファにならなくても、「できた~!」という気持ち、「なかなかいいじゃないか」という満足感。「身につけてみたらいまいち。どこをどうすればいいか」という試行錯誤。そういう楽しい気持ちがあれば、十分です。その結果、自分の気に入ったデザインで、石を身につけられるとなれば、これはうれしい!ブレスとして石を楽しむ場合の、私のやり方はこんな感じ。堅苦しくなく楽しめるのが一番ですよね~。
2008/09/30
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久~しぶりに、ヨーロッパの石。スイス・アルプス水晶です。なかなか数を見かけないし、手の届くところにいてくれないんですよね~、ヨーロッパの石。アルプス山脈は、ヒマラヤ山脈とほぼ同じ時期に、同じようなメカニズムでできた山脈。それゆえに「アルプス・ヒマラヤ造山帯」と呼ばれています。でも、産出する水晶は、似ているものもありますが、個人的視点ですけれど、ヒマラヤ(ネパール)はワイルド、アルプス産はクールというイメージがあります。ネパール産は、最近ではかなり見かけるようになり、透明ぴかぴかの石も、割れていたり、かなり渋い変な石も玉石混淆で日本に入ってきます。それに対してアルプス産は、個人的に採掘された入りが出回るのだそうで、おそらく、見つけた石の中から比較的整った石が選ばれているのではないでしょうか。ところが……あるとき見つけたのは、あるぷすらしく「クール」ではなく、だけどいろいろな点でちょっと目を引く石でした。ちょっとガネーシュ・ヒマール産を思わせるずんぐりした結晶が、絡み合うように方向違いでくっついています。そして、ルチル付き。「アルプスで、ルチル入りがあるんだ~!」……と、これがまず注目ポイント。ネパール産で「ルチル入り」と言われているものは、どうも角閃石入りに見えるためヒマラヤの環境ではルチルはないんじゃないかと思っていた頃だったので、「アルプスであるならネパールだって」と期待度アップ。その後、パキスタン産(ぎりぎりヒマラヤの範囲内)のルチル入り水晶や、カイラス産でルチル入りを見かけたので、(ネパールじゃないけど)ヒマラヤにルチルはあるということがわかりました。最近、「ネパール産」といわれたルチルたっぷり水晶を見たのですが(高くて買えなかった)、その直後にそっくりなパキスタン産水晶を見てしまったので、ネパールに(間違いなく)ルチルあり……かどうかは、やや保留。とりあえず、この水晶のルチルは間違いないと思っています。ルチルのようすはパキスタン産にそっくり。もう一つ、目を引いたのは上の写真では後ろに写っている方の結晶です。ちょっと上から写してみました。結晶の中ほどが割れている……感じで、その断面の上下から小さな結晶が伸び、割れ開いた傷の部分をふさごうとしているようにも、石の中程に口が開き、牙を剥いているようにも見えるのです。これはネパール産に劣らないワイルドさ!いわゆる「アルプス水晶らしい」水晶ではないけれど、この「表情」は石好き心をわしづかみ。実を言うと、そのとき店の棚に並んでいたアルプス水晶の中では、いちばん「きれいじゃない」水晶だったんですが……、石の魅力は「きれいなところ」だけではないんですね。
2008/09/29
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おなじみ、アフガニスタンパキスタン産です。この産地では雲母がくっついて算出する鉱物がけっこうあります。多くはちょっとグレーがかったような白雲母(マスコバイト)ですが、一時期、もこもこしたやわらかいピンクのレピドライト(リチア雲母)と同じようなピンクで透明なトルマリンのコンビネーションがまとめて入荷したことがあり、ピンク&ピンクのかわいらしさにノックアウトされていた時期がありました。そのときにトルマリンに混じって見つけたのがこれ。もこもこピンクのレピドライトの中からトパーズが生えています。透明……ですが、白い紙の上に置いてみると、若干青みがかっているようにも見える、「クールな透明」です。透明とはいえ一応は宝石鉱物、きっちり結晶形。親指の爪ほどの小ささだったことが救いです。さて、この結晶、写真を見ていただくと、上辺が段違いになっています。欠けているのではありません。この石は、この段差に続くように真ん中に継ぎ目があり、どうやら一つの結晶のようでいて、二つの結晶がくっついているらしいのです。このつなぎ目の様子で似ているのが、水晶の日本式双晶。これは……もしかしてトパーズの双晶?アクアマリンがちょっとグレーがかった雲母を母岩にしてくっついていることがありますが、その雲母がこのレピドライトだったら……、ピンク&水色の組み合わせは、どんなにかわいらしいことでしょう。水晶に内包されていてもかわいいだろうなあ……。
2008/09/28
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