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2008.01.11
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カテゴリ: 文学・芸術
▼錬金術の薔薇2

マイケル・ロバッツはイェイツの分身で、人生や死の哲学を究明する孤独な哲学者として、しばしばイェイツの詩や物語に登場します。この物語の中では、イェイツの友人として現れました。目的はただひとつ、秘密結社「錬金術の薔薇団」へのイェイツの入会です。

マイケルは、イェイツが周りにいくら素晴らしい美術品を集め、世俗から超越した暮らしをしようとも、決して満たされることはないと忠告します。次にマイケルは不思議な香を焚き、イェイツを怪しげな幻想の世界へと導きます。そして追い討ちをかけるように、イェイツが見ている幻想の世界を説明しはじめます。

・・・and there is the mother of the God of humility who cast so great a spell
over men that they have tried to unpeople their hearts that he might reign alone, but she holds in her hand the rose whose every petal is a god; and there, O swiftly she comes! is Aphrodite under a twilight falling from the wings of numberless sparrows, and about her feet are the grey and white doves.

・・・ほら、あそこには謙譲の神の聖母がいる。聖母は人々にあまりに強い魔法をかけたので、人々は謙譲の神のみが支配者であるように、彼らの心からほかのものを追い出そうとした。しかし聖母は、その一つ一つの花弁が神である薔薇を手に持っているのである。そしてあそこには、ああ、何とすばやく、アフロディーテがやって来ることか。無数のスズメの羽から落ちる薄光の下で、彼女の足の周りには灰色や白い鳩が群れいている。

これらはすべて、マイケル・ロバッツがイェイツの夢想の中に作り出したイメージなんですね。それらはまた、イェイツが得ようとして得られなかった、不滅の美と触れ合うことのできる神秘的な体験でもありました。イェイツは最初こそ、マイケルを拒んでいましたが、この神秘体験により、マイケルの言葉に従う決心をします。

イェイツは、海辺のそばにある秘密結社のアジトに連れて行かれます。入会の儀式をするためです(セクショ3)。マイケルは、儀式が始まる1時間前に戻ると言い残して姿を消します。そこへ一人の女性が部屋に入ってきて、翼を広げた孔雀が描かれたブロンズの箱をテーブルの上に置いて、立ち去ります。イェイツがその箱を覗き込むと、一冊の本が入っています。

In the box was a book bound in vellum, and having upon the vellum and in very delicate colours, and in gold, the alchemical rose with many spears thrusting against it, but in vain, as was shown by the shattered points of those nearest to the petals.

箱の中には、上質の羊皮紙で装丁された一冊の本が入っていた。その羊皮紙の上には、非常に繊細な色と金を使って、多くの槍先を突きつけられた錬金術の薔薇が描かれていた。しかし、槍先は薔薇の花弁近くのところで砕け散っており、薔薇に触れることはなかった。

黄金の薔薇?

錬金術の薔薇とは、黄金色の薔薇なのでしょうか。どうやらこの本は、秘密結社の成り立ちや秘儀を記した本だったようです。イェイツはその本を手に取って、読みはじめます。

その本によると、錬金術の研究をしていた6人のケルト人の学生が南フランスで偶然にも出会い、研究成果を話し合ううちに、錬金術とは死すべき肉体を脱ぎ捨て不滅の衣をまとうようになるまで、魂の中身が次第に蒸留していくことにほかならないとの考えに達します。そのとき、フクロウが飛び立ち、杖をついた老女がやって来て、精神界における錬金術の秘法を学生らに授けるとともに、錬金術の薔薇団を結成するように告げ、消え去ったのだということです。

イィエツは蝋燭の下で、その書物を読みふけります。やがて日が暮れて2,3時間経ったころ、マイケル・ロバッツが戻ってきます(セクション4)。入会式がいよいよ始まろうとしていました。
(続く)





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最終更新日  2008.01.11 11:08:10
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