ブルーの部屋

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2018.11.12
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カテゴリ: 日常思ったこと
政府(というより、財務省なのか?)は、どうしても消費税率を10%に引き上げたいようだ。税収が増える=財務省の権限が高まるので、予算権限を持つ財務省は、さらにその権限が強化されるので、安定財源である消費税率アップの推進役だ。批判をかわすために、一時的にポイント還元(中小小売業者限定、2%還元)をやったり、住宅や車に代表される耐久消費財に関する優遇策を打ち出したりと、増税予定時期まで1年を切った中、大あらわで対策を協議中だ。

 そんな中、ポイント還元と同期をとって経産省が肝いりで進めているのが「キャッシュレス社会」の推進だ。経産省では、平成30年(2018年)4月に「​ キャッシュレス・ビジョン ​」なるものをとりまとめ、7月からは、「キャッシュレス協議会」なる組織を官産学各メンバーが集まり組成し活動を開始している。趣旨は、日本は現金を神格化し現金決済が便利極まりない社会、銀行、郵便局、コンビニなどにATM(現金自動預け払い機)が数万台設置され、日本の紙幣は偽造防止技術が進んでいること、米ドルに比べて世界での流通範囲が狭いことから偽札が皆無なので、現在現金決済比率が80%程度である。係る状況化をあと7年後の2025年には現金で決済される比率を60%まで減らそうと意気込んでいる。

 日本では、21世紀に入り各種電子マネーが雨後の筍のごとく、例えば交通系電子マネーだけで11もある。北から順に、Kitaca、Suica、Pasmo、manaca、TOICA、ICOCA、PiTaPa、SUGOCA、はやかけん、OKICA、このなかで互換性が全くないのは沖縄独自仕様のOKICAのみ、それ以外はオートチャージができない、JR会社を跨っての使用ができないなどの制限はあるものの、相互利用が可能。例えば、都内からJR東日本、モノレールをSuicaで乗り継ぎ、羽田空港から航空機で新千歳空港。新千歳からJR北海道の新快速で小樽まで鉄道はSuicaだけで移動が可能となっている。​ JR東日本が公表した平成30年3月末段階のSuica発行枚数は6,942万枚 ​、首都圏に住んでいる通学通勤客のほとんどはSuica(もしくは、Pasmo)を保有し、電車やバスに乗車しています。

 交通系カードの利用者側のメリットは、決済する速度は1秒もかからないほど早い、デメリットはクレジットカードと連携していないとオートチャージができないのでチャージする手間がかかること。一方、事業者側のメリットは人手がかからない及びつり銭の用意が少なくなることでしょうか。デメリットは、決済用端末(改札機を含む)の初期コストとランニングコストがかさむ、従業員の教育コストがかかることではないでしょうか。利用者側目線であると、クレジットカード連携が前提でないと、その便利さが十分に発揮されない決済手段だと思います。従って、交通系に限って利用される決済手段といえましょう。

 QRコード決済は、偽札の流通が多かったり民度(国民性?)の問題でつり銭の用意が不十分だったり、事業者側が支払う手数料(個人間取引の手数料は無料、資金移動の際には手数料が必要だが格安)がほとんどかからないことから、中国ではアリペイ、ウィーチャットペイの2つで決済市場を席巻しているともいえるほどの流行り具合。

 翻って、日本ではどうでしょうか。Lineペイ、Amazonペイ、GMOペイメントと提携している横浜銀行、熊本銀行、りそな銀行などがQR決済を手がけています。普及を図るために、小売店に設置する端末代金や月額の利用料を無償にしたり、期間限定で決済手数料を無料にしたりと普及に努力しています。でも、これで広まるのでしょうか。

 小売店側が実質的にインセンティブを感じないと、なかなか普及しないと思います。初期費用や決済端末の利用料が無償でも、現金決済と比べてキャッシュレス決済の場合には手取り額が減ってしまう大きなデメリットがあります。また、資金繰りも楽天Payの場合には楽天銀行の口座を小売店側の取引口座にすることにより、入金が翌営業日になるなどの優遇策も実施していますが、それだけで3%以上の決済手数料分の実入りが少なくなるデメリットが減るでしょうか。

 利用者側の目線でいると、Lineペイのようなプリペイド型のQR決済は事前にチャージしておかないと利用できないので、操作性でクレジットカードと連携され事前チャージ不要の楽天Payに比べて劣ります。さらに、楽天Payはポイントが2重取り可能な楽天ペイに比べて著しく魅力が薄れます。楽天は、プリペイド型電子マネーEdy(ファミマではオートチャージ可能)を扱っており、来月からはファミマで楽天Payも決済に利用できるようになることから、「カニバリ」が始まると思います。現金、オートチャージが可能な電子マネー、クレジット型の電子マネー、クレジットカード連携のQR決済を決済時の操作を比べてみます。

 1 現金 
   ステップ1 お財布から現金を出し、店員にわたす  
   ステップ2 お釣りとレシートをもらう
 2 オートチャージ可能な電子マネー
   ステップ1 スマホのロックを解除
   ステップ2 端末にスマホをかざす
   ステップ3 レシートをもらう
 3 クレジット型の電子マネー
   ステップ1 スマホのロックを解除
   ステップ2 端末にスマホをかざす
   ステップ3 レシートをもらう
 4 クレジットカード連携のQR決済
   ステップ1 スマホのロックを解除
   ステップ2 アプリを立ち上げる
   ステップ3 店員に、QRコードを読んでもらう/自分でQRコードを読む
   ステップ4 支払手段等、選び承認
   ステップ5 レシートをもらう

 既存の支払手段に比べて、2つもステップが多い。楽天Payのポイント還元は楽天経済圏どっぷりの人には受けが良いけど、たくさんあるうちの1つの決済の人にはあまりメリットがない。それよりは、支払時に手間のかからないクレジット型電子マネー(iDやQuickpay)の方がクレジットカードを持てる人にはお勧め。使いすぎが心配という、自分が買い物した記録を付けられない人には、デビットカードでしょう。いずれにしても、QR決済、お店は新たな操作を覚えなければいけないし、決済手数料はクレジットカードと同様高止まりするのであれば積極的に進めないだろうし、利用者側も決済の手間が面倒なので、サービス提供者、利用者双方の意思がマイナスの方向だから、広まらないかなぁ。





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最終更新日  2018.11.12 12:05:02
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