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January 18, 2021
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カテゴリ: ミステリー三昧
​​​  『注文の多い注文書』は、ミステリーのジャンルに入らないかもしれませんが、ミステリアスな話です。
 小川洋子とクラフト・エヴィング商會の共著。小川洋子の注文に応じて、クラフト・エヴィング商會が写真と共に、納品の口上を語ってくれます。



​         冥途の落丁
ある夫人からの注文書→夫が、かつてクラフト・エヴィング商會の小間使いだったという老人から内田百閒の処女短編集『冥途』の初版本を譲り受けました。

 その本は一度『冥途』の世界に足を踏み入れたら二度と戻れないようにノンブル(ページ数)がないのだとか。しかも途中が抜けた落丁本。

 夫は自室にこもって読み始めましたが…。
この初版本を引き取ってもらいたいのです。

 商会からの納品書→先代からこの落丁本が出てきたら、お客さまの言い値で買い取るか、落丁のない1冊と交換して差し上げるよう申し送られています。

 この落丁本には、もう一つ通常本と違うところがあって、うっかりすると行間の向こうに広がる、白い闇にの飲み込まれてしまうのです。
 後もう少しで読み終わるというところで。

 一見淡々とした筆運びで語られる夫の人生ですが、透明な文章に、夫人の愛も悲しみも透けて見えます。表だって嘆いたり悲しんだりしないからこそ、人生の哀しみ、喜びがひっそりと結晶になっていく、そんな話は小川洋子だからこそでしょう。

そして、落丁本の罠が恐ろしい。『冥途』自体が生と死の狭間を揺らぐような不思議な話です。その行間になら飲み込まれても不思議はない…と思います。

         小川洋子 クラフト・エヴィング商會『注文の多い注文書』筑摩書房​​​





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Last updated  January 18, 2021 12:00:11 AM
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