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Kのすけが小学1年生のころから通っていた歯医者さんを今日卒業しました。
Kのすけは顎が小さくて、
1本しか生えてこないであろう場所から3本くらい生えてきそうなほど、
歯並びに問題がありました。
で、大枚はたいて顎を大きくするマウスピースを装着していました。
お値段30万円也。
通い始めたころはまだ結婚してたころで、
貯金もそれなりにあったので何とかなりました。
ただ、つらかったのは離婚してから。
離婚前の自宅近くの歯医者さんに通うのは精神的につらかったです。
ふさがりかけた傷が歯医者に行くたびにまた開いてしまう感じで。
離婚していなければ、
結婚していた13年間に築いてきた人間関係が今も続いてたのに、
友達もいっぱいいたのに、
サークル活動も楽しかったのに、
読み聞かせボランティアも頑張ってたのに、
ご近所さんともうまくやってたのに、
バイト仲間との交流もあったのに、
子供たちも友達をたくさん作って毎日楽しく過ごしてたのに、
習い事だって、二人とも頑張ってたのに、
離婚して、慣れ親しんだ土地を離れて、
失ったものは多かった。
元夫が奪っていったんだと悲しくなりました。
歯医者に行くたびにその現実を目の当たりにすることがつらかった。
Kのすけ自身も前の小学校での思い出ばかり話しては
「友達に会いたい」といってました。
でも、そんな「友達」たちもいつの間にか年賀状も送ってくれなくなってしまいました。
だから、いまさら連絡を取る勇気もなく、
会いたい、寂しい気持ちだけが募っていきました。
でもそれも今日でおしまい。
Kのすけにとってはすごくうっとうしかったマウスピースももう必要なくなりました。
Kのすけは嬉しそうに、
「これでご飯食べた後の余韻を楽しめる」
と言ってました。
今までは食事の後にすぐにマウスピースをつけていたので、
せっかくのおいしい料理もマウスピースをつけた途端に
味の余韻が消えてしまっていたのだそうです。
歯医者さんの帰りにおいしいラーメンのお店に行きました。
食べ終わったKのすけは
「まだ口の中にラーメンのおいしい匂いが残ってる」
とにっこり。
食べることが大好きなKのすけ、
これからはもっと食べることを楽しめそうです。
帰りの電車の中から外の風景を見ながら、
もう見ることはないのかな、と感傷的になりました。
少し寂しい気もするけど、
ふさがりかけた傷口を何度も開かれることはもうないのだと思うと、
寂しい反面、安堵のため息も出ました。
今まで以上に前向きになれそうです。