まずイントロのセリフのような短い Verse がいい。 ♪ Johnny boy, take it slow Don't you know, Don't you know これに続く歌詞とメロディーは、60年代初期のティーン・ポップの王道を行く、大ヒット間違いなしのキャッチーなものだ…と思いきや、たしかこの曲 、本国ではヒットしなかったんですよね。 さっきちょっと調べたら、"To Know Him Is To Love Him" の B 面だったようです。なかなかいい曲カヴァーしたんですねえ。でも、まあ、『レモンのキッス』の方は、そもそも初めから売るつもりでなかったのだから仕方ないですよね。 でも、日本ではこの曲を A 面に持ってきて、あんなにヒットしたんですから、読みが当たったということですかね。 様々な要素が絡んでヒットしたのは間違いありませんが、当時の場合、日本語翻訳版が同時に売れたということが、オリジナルのヒットにも間違いなく貢献していることは見過ごせません。
さすが、女の子の歌の場合、みナみカズみは上手いなあ。 でも、一体誰がこんな『レモンのキッス』などという邦題を考えついたんでしょうか。何しろオリジナルには「レモン」は一言も登場しません。ただ、「キッス」は登場しますね。 「♪ 恋をした女の子 誰でもが好きなこと...」の箇所は、オリジナルでは、「♪ She may kiss you like I do, She may hold you like I do...」で、まあ歌詞の内容でちょっと目立つ "kiss" だけは採用して、「レモン」と組み合わせたわけですかね。
うちにある CD に、伊藤アイ子の『レモンのキッス』が入っていますが、こちらは水島哲の訳詞で、出だしも「♪ 恋をした女の子 誰でもが好きなこと...」の代わりに、「♪ 約束をしてちょうだい 指切りをお星様...」となっていて、ずいぶん印象が違います。僕にはやっぱりみナみカズみ版がなじめます。 各社競作が当たり前の時代でしたから、訳詞が複数存在したケースも珍しくありません。 たとえば『内気なジョニー』なんかも、おなじみの森山加代子のバージョンと梅木マリのものではずいぶん違います。『ボビーに首ったけ』も『ポケットトランジスタ』もね。ああ、キリがない。
今でこそ「甘いレモン」が矛盾すると感じるわけですが、これが流行った当時、少なくとも僕らが知っているレモンは、ただひたすら酸っぱい「食べられない=impossible to eat(『レモン・トゥリー』より)」ものではなかったんです。実物のレモンの実を見る機会も、あまりなかったと思います。 中学生の頃の僕らにとってのレモンは、「氷レモン」「キリンレモン」からの連想ですから、「甘いレモン」は何の違和感もなかったというわけです。 「キリンレモン」と「リポンシトロン」は、「三ツ矢サイダー」とほとんど同じものでしたが、もしかして前者2つは、「三ツ矢サイダー」より香料を多く入れていたでしょうか。 ちなみに、「シトロン」がフランス語で「レモン」のことだと知ったのは大学生になってからでした。
オリジナルの歌詞で頭から離れないのは、"never" ですよね。 やたらと繰り返し使われています。さっき聴きながら数えてみました。…25回ネバネバ(どちらかというと「ネヴァネヴァ」ですか...)言ってます。 特に最後が圧巻です。 ♪ She will never never never never never never love you like I....do Like I do