愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

2006/11/18
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     自分で操る[その6]



阿武「得意げな感じ

   ですか……?」

備前「ええ……今、

   阿武さんは、下の人たちが志気を損なうような発言をした

   ことによって、上の者が暗い気分になるって言われました

   よね……」

阿武「……その通りです」

備前「でも……むしろ、つまらない若い奴に俺が注意してやった

   ……と、得意げであって暗くはならないんじゃ

   ないかと…………」

阿武「備前さん、若い人の成長って……、上司・先輩の人達に

   とって無関係ですか?……職場の若い人の能力が低いと

   いう事は、その先輩達にとって、果たして自慢話なんで

   しょうか……?」

備前「いえ……、うーん、……それは、どちらかといえば、

   愚痴に近いとは思いますが………」

阿武「そうですよね……。そしてね備前さん、言える事は、

   明るい愚痴ってあんまり無いって事ですよ。

   ……あまり、ありませんよねぇ……。

   私はこの範疇の心理については『暗い』という方に整理

   しています。もっと厳密にいうならば『消極的心理』と

   位置づけているんです」

備前「なるほど………そうか。確かにそういう発言を聞いた

   周りの人間は、自然に消極的なムードに巻き込まれて

   しまって、なんとなく座が白けてしまう事が多いですね。

   うん……やっぱり暗くなりますね……」

阿武「だからですね、そんな場合に注意すべきは、上に立つ人

   の方である事は明々白々ですね。

   下の人の発言をひとつの動機きっかけにして、さらに

   発展させていく様な……そして、それらを益々良い

   アイデアに結び付けていくような態度で会合を積極的に

   リードしていく事が重要だとは思いませんか?」

備前「確かに、そう思います…………」

阿武「……ですよね。現に職場を見渡すと、そんな風に振舞って

   いる人がいますよね。

   『うん、面白い意見だな』とか……

   『もっと、詳しく話してごらん』とか……

   『ウーン、斬新的なアイデアだな』というような言葉を、

   その場をリードしている立場にある人が吐くと、

   上位から二番手、三番手の人達も、また、他の人たちも

   次々に、積極的な発言をするようになってくるものです」

備前「そうですね。とても良くわかります」

阿武「そして、そのことによって、そのリーダー自身も活気の

   ある、明るい積極的な気分になる事ができるわけです」

備前「……なるほど、そういうムードになるわけだ」

阿武「そういうことです。ですから、対人関係については、

   刹那的に対応するのではなく、一瞬『待てよ』という間を

   置いて、自分の消極的な感情に注意を払う事を、日常

   繰り返すことが重要です。

   それが、自らを積極的な人間に、向けていく効果を上げる

   最も良い方法でもあります。

   最初は、少々無理をしてでも『待てよ』『待てよ』と

   続けているうちにそれがだんだん、無理では無くなって

   きて効果が出てくるものです」

備前「……待てよ……待てよ……か……」

阿武「そして、自分では気づかないうちに、いつの間にやら

   『あの人は最近変わった』とか……

   『やる気が出てきた』とか……

   『明るくさわやかになった』あるいは……

   『人の話をよく聞くようになった』

   『あの人には、いつも勇気づけられる』等と、

   言われる様になってくるわけです……」

備前「それは取りも直さず、自分自身の『思考管理』によって

   自分を改革した事になるわけですね」

阿武「まさにその通りです。改革とは何事によらず意図的に、

   かつ挑戦的に極端に進めてこそ、短い期間で大きな効果を

   生み出すものだという事を肝に銘記すべきでしょう……」

備前「阿武さん…。あくまでも自分自身の為に……ですね?」

阿武「そうです。当然です!!思考とは自分が自らで行なうもの

   ですから、その管理は、全く『自分』がテーマなんです。

   第一、人の為なんてそもそもいかがわしいですもんね。

   人の為と書いて………「偽」。

   ……これはニセと読みます。ははははっ……

   (先日、一等さんも言ってたな)」

備前「なるほど、これは面白い。……頂きです。ところで、

   一等さんってどなたですか?」

阿武「……あっ……いえ、こっちの話です……( ̄ー ̄)フフフ

   ……さてさて、長々と話してきましたが、いよいよ最後の

   ステップに進みましょうかね。

   ところで皆さん……。今日は私、いつになくというか、

   いつものようにというか、くどくどと話を進めています

   ので、少々眠い方も出てきている様に見受けます……。

   ……いえいえ、良いんですよ……。

   逆に、緊張されても、かえってやりにくいし……。

   私の話はですね、何処に行っても皆さんから

   『なるほど、なるほど』と、うなづかれて、そして実行

   されないというのが常で………。まぁ、こういったテーマ

   の持つ特徴であり宿命ですがね………」

備前「うーん、もしかして阿武さんは、切実感のことを

   言いたいんですか……?……はっきりした問題意識が

   あると、誰も切実に取り組みますもんね……」

阿武「昔からよく『なる程ちぎる秋なすび』って言いましてね。

   『なるほど』とうなづくだけだなく、ちぎり取ってこそ

   意味があるんですけどね……。ははははっ……」

備前「……ムフッ……ちょっと分りにくいギャグですね……」

阿武「発生した事件を片付ける……つまり、問題が起こったから

   解決を考える……というのではなくて……、今後を、

   より良く改善していこうという『設定的』な課題解決の

   テーマですから……高い意識レベル・切実感が必要です。

   では、最後の話にいきましょう。

   『正義を実行する』という事ですが………」

備前「正義……? ……ですか? 何か照れくさい言葉ですね。

   『正義』とか『愛』とかいう言葉を照れずに使える

   ようになった時、その人の人生は円熟の域に

   さしかかっているって聞いた事がありますけど………」

阿武「そう、正義です……。備前さん正義などというと、

   まるでスーパーマンか、或いは我々の世代では月光仮面等

   を連想する感じですが……。

   これはですねぇ……、自分の本心、良心によって行動する

   事をいいます」

備前「……良心?」

阿武「そう……、自分、自らが正しいと信ずる事を行い、

   してはならないと考える事は、たとえ他の人達が

   していようとも、やらないという事です。

   こういう行動をとっていれば、

   『千万人といえども我行かむ』という、

   勇気と気迫に満ちた態度を堂々と貫く事が

   できるのです」

備前「…………うーん」

阿武「一方、本心や良心に反して、してはならないと思いながら

   その事を行動に移すと、自然に人目を避けたり、

   裏面行動に終始する事になってしまって、

   結果も決して良くはならないという事です。

   まぁ、この事はですね、私がこんな風に言う迄もなく、

   我々の生活の原点として、いつも、みんな考えている事

   ですよね。当たり前すぎる事であります。

   悪い例の典型が犯罪…………、たとえば窃盗犯いわゆる

   泥棒行為の様なものでありましょう。どう見ても正々堂々

   とはしていませんね」

備前「……まさに……」

阿武「……さてさて今日は思いもよらず、備前さんから

   リクエストを頂きましたので『思考管理』の実際的な方法

   について、天風論を中心に紹介してきたわけですが……、

   要するにですね、要するに消極的な『思考』は人間の

   生命の『可能力』を無駄に消耗させてしまって、決して

   バイタリティの根源となり得ないし、積極的な『行動』を

   導き得ないという事を再認識して頂ければ…………、

   グーな訳です」

備前「グーですか……。ああ~……パーになりそう……」

阿武「ははははっ……、面白い!

   ……ところで、人は三つの命を持っているといいます」


           <続>



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Last updated  2006/11/18 11:19:57 AM
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