愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

2021/08/23
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カテゴリ: フーテンの寅さん















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私、生まれも育ちも葛飾柴又です
   帝釈天でうぶ湯をつかい
   姓は車、名は寅次郎
   人呼んでフーテンの寅と発します

      とかく西に行きましても東に行きましても
      土地 土地のお兄貴さん お姐さんに
      ご厄介かけがちなる若造です
      以後、見苦しき面体 お見知りおきおかれまして
      向後万端引き立って よろしくお頼み申します





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^-^◆ 映画『男はつらいよ』全シリーズ回顧録<12/48>

【前回】映画『男はつらいよ』全シリーズ回顧録<11/48>


 ■■ 『男はつらいよ』第12作 (私の寅さん)■■

     監 督   :山田洋次
     脚 本   :山田洋次、朝間義隆

     マドンナ  :岸 恵子
     ゲストスター:前田武彦、津川雅彦
     常連 スター:渥美 清、倍賞千恵子、前田 吟、
            太宰久雄、佐藤蛾次郎、中村はやと
            三崎千恵子、松村達雄、笠智衆
     ロケ地   :熊本県天草、阿蘇、大分県別府
     封 切   :昭和48年12月26日
     上映 時間 :1時間47分



<あらすじ>
 小学校時代の無二の親友・柳文彦(前田武彦)と再会した
寅次郎は、連れて行かれた家で、妹のりつ子(岸恵子)と
初対面で大喧嘩。寅次郎のことを「熊さん」と呼ぶりつ子に、
「キリギリス」のあだ名をつけてしまう寅次郎だったが……。
その寅次郎が彼女が病気と聞かされて早速見舞いに出かけた。
その看病をした寅次郎が恋の病でどっと床に就いた。














 例によってとらやに帰ってきた寅次郎。
おいちゃん・おばちゃんとさくら一家の5人が翌日から九州へ
旅行に行くところであった。寅次郎に気を遣ってそのことを
言い出せないとらや一家。やがて知った寅次郎は大むくれ。



育てて貰ったお礼というさくらの諭しで、寅次郎も理解する。







 大分・熊本・長崎の3泊4日の旅でとらや一家は旅立った。
おいちゃん・おばちゃんも満足感でいっぱいだが、様々な機会に
寅次郎のことが思い出される。



夜、寅次郎に電話を……。
寅次郎があまりにも寂しそうな様子を見せるので、
気の毒にも面倒にも感じてくる。結局3日目の、熊本城を最後に
旅行を切り上げ柴又へと帰ることにする。
 そして、寅次郎が旅疲れの一行を気遣ってご飯や風呂の用意を
してくれていた事を知り、皆でほっこり気分…………。

 まっとうな人間になり、近所の評判もよくなっていた寅次郎で
あったが、さくらは「喧嘩も恋もしない」寅次郎にちょっとした
寂しさを感じていた。
 そんな時偶然、寅次郎は小学校時代の無二の親友で放送作家の
柳文彦(前田武彦)と数十年ぶりに再会した。




 誘われて彼の妹で画家のりつ子(岸惠子)の家を訪れたが、
寅次郎とりつ子は初対面なのに、いきなり売り言葉に買い言葉で
大ゲンカを始めてしまう。
 寅次郎の「女だてらに絵なんて描く奴にろくな女はいねえ」
の言葉にりつ子は腹をたてる。しかし、文彦に寅次郎を許して
やってくれと頼まれる。





気分も落ち着いたりつ子がとらやに謝罪に来る。
寅次郎は前言を撤回。
「絵描く人に悪い人はいねぇよ」と、りつ子に惚れてしまう。
とらやの団欒に加わったりつ子は、食生活が適当になってしまう
ことや、兄の文彦が時々お金をくれることを話す。
りつ子は自分の作品にたいする拘りで、生活に苦労していた。










 絵の師匠の家を訪ねたりつ子は、そこでかねて心を寄せていた
三田(津川雅彦)という画家が金持ち令嬢と結婚する話を聞く。





 それ後食欲を失い臥せってしまったりつ子を寅次郎が見舞う。
りつ子は、寅次郎の自分への恋愛感情に気付かず、「失恋した」
ということを語る。




……が、それを聞いた寅次郎が恋の病にかかってしまい、
今度は逆に寅次郎を見舞ったりつ子は、寅次郎のうわごとに、
自分への気持ちを知ってしまう。
寅次郎に友達としてそばにいてほしかったりつ子は思い悩むが、
心の整理のつかないままりつ子を訪れた寅次郎に、
「女」として見られることはうれしいけれども「困る」という
苦しい胸の内を明かす。

寅次郎は、自分の気持ちがりつ子に心配や気苦労をさせて、
絵を描く邪魔をしてしまったことに気付き、旅立つことにする。







さくらにりつ子の食生活のことを託しつつ、とらやを発つ。
りつ子は「いつまでもいい友達でいたかったのに」と残念がり、
正月にスペインから送ってきた年賀状には「私の寅さん」と
書いていた。
その頃、寅次郎は阿蘇で絵を売っており、
「(自分の一番好きな絵として誰にも売り渡したくない)非売品」
としてりつ子に描いてもらった自分の肖像画を飾っていた。








◆ 冬は温暖な所へ行き夏は涼しい所へ行く寅次郎の旅の原型は、
 この作品から明確になった。

◆ 普段とは逆でとらやの面々が九州に旅行し、寅次郎が留守番
 をする珍しいシーンも収められている。
 留守番シーンではタコ社長のエプロン姿もある。

◆ あだ名ということで言えば、りつ子は「キリギリス」。
 寅次郎のみならず、兄の文彦もそう呼んでいる。
 さくらは、第10作に続き「らっきょう」。
 第10作でさくらが内職としてやっていた洋裁のエピソードも
 本作では出てくる。
 りつ子の誤解に基づく寅次郎の呼称は、「カバ」、「熊さん」。




         <後 36回続く>




 ※ 画像・記事の一部は、ネットから拝借しました。


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Last updated  2021/08/23 10:23:04 AM
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