愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

2021/11/15
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カテゴリ: フーテンの寅さん















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私、生まれも育ちも葛飾柴又です
   帝釈天でうぶ湯をつかい
   姓は車、名は寅次郎
   人呼んでフーテンの寅と発します

      とかく西に行きましても東に行きましても
      土地 土地のお兄貴さん お姐さんに
      ご厄介かけがちなる若造です
      以後、見苦しき面体 お見知りおきおかれまして
      向後万端引き立って よろしくお頼み申します





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^-^◆ 映画『男はつらいよ』全シリーズ回顧録<19/48>

【前回】映画『男はつらいよ』全シリーズ回顧録<18/48>


 ■■ 『男はつらいよ』第19作 (寅次郎と殿様)■■

     監 督   :山田洋次
     脚 本   :山田洋次、朝間義隆

     マドンナ  :真野響子
     ゲストスター:嵐寛壽郎、三木のり平、平田昭彦
     常連 スター:  -略-
     ロケ地   :愛媛県 大洲
     封 切   :昭和52年8月6日
     上映 時間 :1時間39分



<あらすじ>
 四国の古い城下町(大州)で寅次郎が出会ったのは、
世が世であればお殿様。息子と嫁さんの涙の物語を聞かされた
寅は殿様と連れだって、柴又へ。そこへ何の巡り合わせか
探し求めた姫(真野響子)が来訪。
殿様の養子になり、姫と暮らす夢を見る寅次郎だった。













 満男の為に鯉のぼりを買って、端午の節句に柴又に帰ってきた
寅次郎……その鯉のぼりを巡って早速一悶着を起こしてしまう。
そして、とらやで新たに飼った犬の名を「トラ」にしていたのが
気に入らず、すぐに旅に出てしまう。





仕事で伊予大洲市に立ち寄った寅次郎。
その晩、旅館で一人の女性(真野響子)と遭遇。
何となく寂しげな様子の彼女に鮎料理をご馳走した縁で、
会話を交わすことになる。
東京の葛飾区堀切に住んでいる女性と知るや、寅次郎も
葛飾区柴又の帝釈天参道に実家があることを話すのだった。





 翌日寅次郎は、大洲城の近くで偶然に老人(嵐寛寿郎)と
知り合い、家に招待される。




 老人と一緒に歩いていると、町の人々が老人に丁寧に挨拶する
のを不思議に思う寅次郎。
なんと老人は大洲の殿様の子孫・藤堂久宗だったのだ。
浮世離れした殿様に執事の吉田(三木のり平)はすっかり
手を焼く程だったが、殿様はすっかり寅次郎のことを
気に入ってしまう。





 殿様の次男は東京で亡くなっていたが、寅次郎が東京人だと
知ってその話をする。次男には嫁の「まりこ」がいたのだが、
「身分違い」として結婚を認めず勘当同然の扱いをしたと言う。

 殿様は、今はすっかり反省していて、せめて会ったことも無い
「まりこ」に謝りたいと、探してくれるように寅次郎に頼む。
酒の勢いで寅次郎が安請け合いしたことは言うまでもない。
しかし、殿様は完全に信用しきっていて、
寅を追いかけて上京してきてしまった。







困り果てた寅次郎はとらやの面々も巻き込み、
「東京にいるまりこ」という情報だけで自分の足で「まりこ」を
探そうとするが、当然上手くいかない。





 寅次郎が逃げだそうとするところに、以前、大洲で出会った
例の女性が寅次郎を訪ねてきた。彼女の名が「まりこ(鞠子)」
で、大洲出身の「藤堂」という苗字の夫と死に別れたと聞いて、
探していた女性だと分かる。
その報せに、とらやを訪れた殿様は鞠子に心からの
感謝の気持ちを伝え……心を通じ合わせるのだった。









 さて、寅次郎は例によって鞠子に惚れてしまうが、
その頃、吉田が殿様の寅次郎宛の手紙を持って上京してきた。
その手紙には、寅次郎と鞠子が結婚して、大洲の自分の屋敷で
暮らしてほしいと書かれてあった。







 一方で、殿様の長男の宗通(平田明彦)は、鞠子とは既に縁を
切っていると、とらやに手切れ金を持って現れるのだった。
実にクールで、熱い殿様とは正反対のタイプである。




 喜び勇んだ寅次郎は、鞠子の気持ちを確かめて欲しいと
さくらに頼む。……しかし、鞠子の答は、大洲に行くことは
考えさせてほしいというものだった。そして、
再婚を考えている職場の同僚がいることを告げるのだった。

 殿様の手紙の寅次郎と鞠子の結婚の部分は、
まったく触れなかったさくらと寅次郎だったが、
寅次郎は、亡き夫の思い出を心に深く残す鞠子の気持ちを
理解してくれる男性が、自分のほかにいるのだろうかと
未練を残す。
さくらはそんな寅次郎の心中を思いやって……涙する。




【エピソード】

大洲は江戸時代初期に藤堂高虎が領していたことがあるが、
その後は脇坂家、加藤家が領しており、
廃藩置県時の領主が藤堂家だというのはフィクションである。

殿様の孫の役として、
遠藤龍之介(遠藤周作の長男、フジテレビ社長)が、
エキストラ出演している。
当時大学生だった遠藤は、映画好きの父・周作が山田洋次に
「息子を現場で勉強させてくれ」と頼み込んだことがきっかけで
制作スタッフの末端で働いていた。


       <後 29回続く>




 ※ 画像・記事の一部は、ネットから拝借しました。


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Last updated  2021/11/15 11:43:32 AM
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