星の海と月の港
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鍵もかけずに外出できて、 留守中に隣人が訪れて茶菓子でも置いていってくれたような古き良き時代は、 都会ではもう遠い過去のこととなり、 今は普通に道を歩いていても、 突如襲われて殺されてしまうなどという事件が、 普通に起こるようになってしまった世の中。 そんな悲しい世の中だからなおさらに、 誰も訪れるはずの無い隠れ家の呼び鈴が鳴らされるならば、 誰もが一瞬身構えてしまい、 完全に緊張を解いていた時間が一気に瓦解してしまうのは当然のこと。 昨日、香港に出張した報告書をしたためながら、 完全に集中している最中、突然なった呼び鈴は、 静かな部屋を轟かせるような雷鳴のごとくで、 仕方なく立ち上がり部屋の壁にかかるモニターを覗けば、 それは見知らぬ男の顔。 年の頃私と変わらない恰幅のよい眼鏡顔で、 普段着によく見えない身分証明書のようなものを首にぶら下げている。 全く応対する気にならず居留守を決め込み、 やがてモニターが消えたのち、席に戻り執筆を再開しようとするも、 一度切れた気力を取り戻すにはしばらく時間がかかるもの。 ようやく文章が流れ出したと思ったらまた再びの呼び鈴。 当然それは同じ人物で、当然応えたりはしない。 その後3回繰り返されて、ようやく途絶えるも、 執筆をする気力は完全に妨害され、 一度シャワーを浴びにいくことになる始末。 さて、あれは何者だったのか。 先日読み終えた村上春樹の1Q84に、 密かに隠れて住んでいる「青豆」、あるいは「ふかえり」の部屋に訪れる NHKの集金人の描写があったが まさに、同じ気分を味わうことになったしだい。 NHKの公共放送の概念は、これだけインターネットなどが普及し、 情報源が豊富になった世の中では、 完全に時代遅れとなっていることは誰もが感じていることだろうが、 さらにその上でこんな物騒な世の中に、 夜突然訪れて集金するなどというシステムそのものが、 もはや成り立つはずがない。 私は本宅にて契約をしているが、 NHKの番組にその価格に見合う価値があるとも到底思えないし、 当然、別宅でまた視聴料を別に払うことなど問題外のこと。 集金のお仕事をされている方のご苦労は相当ものだろうが、 値上げで世間の批判を浴びている東京電力同様に、 「公共のため」という看板で、一方的に価格を客に押し付けるという商売は、 もはや成り立つ世の中ではないはず。 少なくとも人々がくつろいでのんびりとしている時間帯に、 無粋に呼び鈴を何度も鳴らすような来訪をするような商売は、 女性の一人暮らしならばもっとさらに恐怖を伴うはずで、 人々に決して好意的に受け止められるはずが無い。
2012.06.15
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