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そらまめ48 @ Re:高橋幹さんの新作(07/28) 深夜にこんばんわ。角田奈穂です。 少し寝…

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2023/09/28
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カテゴリ: 美術 絵画 教室


田中さんの亀を題材にした新作です。
石の上に2匹の亀が折り重なるようにして休んでいるのでしょうか? なにかいろいろなことを想像してしまう作品に仕上がっています。
2匹の亀の特徴にも凄く興味を引かれますが、田中さんは実際の亀の姿を少しアレンジを加えながら表現しているようです。
亀といえばとてもゆっくりとした動作で動きます。そのこともあってこの作品を見ると何故かゆっくりとした時間、私自身の目もゆっくり動くような不思議な感覚に誘われてしまいます。
こういった不思議な感覚に入ってしまうのは、実を言うと田中さんが仕組んだ画面の空間(特に背景)の取り方に大きく影響してるように思います。

作品を鑑賞するとき、画面の中に描かれた主人公にまず目がいくのが普通です。人物であったり、風景にしても大事な場所に目がいきます。その主人公を中心にしてその絵画全体を見ようとしますが、これを絵画の中でのハーモニーと言います。
絵画では4つの大事な要素があり、そのうちの一つがこのハーモニーです。あとの3つはリズム、ユニティー、コントラストというファクターが存在しますが、話すと長くなるのでここでは、ハーモニーだけ取り上げます。
田中さんのこの絵画を見ると最初に目がいくのは2匹の亀ではないようです。背景のとても強く塗られた黄色に目がいく感じがします。そこから亀に視点が移動していくわけですが、最初に意識させられた背景である黄色が目の奥にどうしても残っています。そして2匹の亀の目線を見てください。上を見上げています。画面の中では背景である黄色を見上げているのです。でもそこには黄色しか見えません。
私たちは黄色の背景の中に何があるのだろうと一生懸命想像してしまいます。
鑑賞者は背景の黄色から亀に目線が移動し、それからまた背景である黄色に目が戻っていきます。そしてまた亀に目線が移動し、鑑賞者はその繰り返しの中に画面のハーモニーを感じながら、一体亀が見てるのは?
不思議な感覚ですが、画面に見えないものは何なのか、鑑賞者に謎解きを迫っているような不思議な作品になっています。そしてそれは暗い感じではなく、とても明るく光を感じるような謎解きを投げかけているようです。
不思議なハーモニーを感じさせる作品になりました。





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Last updated  2023/09/28 11:05:37 AM
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