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2002.08.07

カテゴリ：北京生活

８年前の北京では北京飯店の前にも物乞いをする親子がいた。
子供の方が通りかかる外国人にしつこくつきまとって親は座って眺めていた。
広州では今でも地方から来た親子（を装っている場合もあり）とか遠くからでも異臭を放っているのがわかるほど汚れた子供達が歩道橋で物乞いをしているのを、よく見た。
夕方、バイトの帰りに通らなくてはいけない道に身体的に不自由な子供に道行く人を追わせて物乞いをさせているのも見た。
ここでは書けないほどの、ひどい話もたくさん聞いたことがある。
６月に北京に来てからは、街中で物乞いをする人は見なかったのだけど、先日、地下鉄で某駅から４～５人の子供達がなだれ込むように７割ほど客で埋まった車内に乗り込んできた。
一瞬、わからなかった。
その子達は、大きな声で歌を謳うように同じ言葉を繰り返しながら大人たちの前に立ちはだかり、汚れた手を客達の顔の至近距離まで差し出して、物乞いをしていた。
やっぱり、まだ存在しているのだ。
都会化が進んでいるので居心地が悪くて北京からどんどん姿を消していると聞いたことがあったけれど。
数年後にはオリンピックが開催される、近代化が急ピッチで進むこの街角にも。
私は日本で募金の類ならしたことがあるが、ここでは一度も彼らに渡したことはない。
子供達に渡された他の人達の慈悲は誰の手に渡るのだろう。

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