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2023.02.20
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カテゴリ: 観照
=== 2023.2.8 ===

8時15分頃に撮った南の空 です。雲と青空が層をなしています。
南西方向の空
西方向の空
                                         南西から西方向の空は雲が少なくなり、青空がきれい。
頭上の空

東方向の空 はいつもの如く、相対的に雲が多いのですが、いつもの空より青空が見えます。


11時30分頃 には、グレーの雲が 南の空 を覆い、 ​小雨が降りました。​
南西方向の空
窓際から撮れるのはこの2方向です。

 ところが、
13時45分頃に南の空を眺める と、雨雲は過ぎ去り、白雲と青空が南の空に広がっていました。
南西方向の空
西方向の空
         
                           ズームアップしてみました。

東の空 で雲と青空がこれほどくっきりと層を見せるのは珍しいと思います。


さて、雲がたりを続けます。
​芳賀幸四郎著『禅語の茶掛 一行物』 (1991年・19版、淡交社 )からの抽出​ その2です。

白雲抱幽石  白雲幽石を抱く

 この句は「寒山拾得」で有名な寒山が作った詩篇を集めた 『寒山詩』に載る有名な詩の一節 として知られているそうです。その詩は、「 重厳に我れ卜居す 」という句から始まり、重畳たる岩山の中に居を定めた寒山がその情景を詠んだ詩です。鳥だけは通うが人跡を絶つような険しい山に住んで何年になるかわからない。「 庭際何所有 白雲抱幽石 」庭先に何があるか。そこには白雲が幽寂な石を抱いているだけである、と詠じます。
 この詩は「 虚名定無益 [虚名 定 (かな) らず益無し]を結句とします
人は富貴栄誉を喜ぶが、その富と名声は空虚で無益なものなのですよ、と結びます。
 禅者は、「 世俗との交渉を断ち俗情を払拭して深山に幽居する隠者寒山の境涯 (p146) を愛し、「 これに共鳴して、よくこの一句を揮毫するのである (p146) と説明しています。
 千利休が秀吉の命を受けて、大坂城の郭の一つに山里の茶室を作ったのも、「白雲抱幽石」という山居の趣きにあこがれたからだろうと、著者は語っています。


雲在嶺頭閑不徹  雲は嶺頭に在って閑不徹
 水流澗下太忙生  水は澗下に流れて太忙生

この対句は、南宋末の巨匠 虚堂智愚 (きどうちぐ) が、報恩寺から顕孝寺へ移るにあたり、報恩寺で最後に行った説法の終りの対句だそうです。虚堂は 「法語(破れ虚堂)」の墨蹟 で有名です。 (資料1)
「閑不徹」は、徹底して閑静なこと。「澗」は、たに。たにみず。たにがわ。「太忙生」は、甚だ忙しいの意。
「白雲が嶺の頂きに悠々とかかって動かず閑静そのものであり、谷川の水は絶えず音をたてつつ流れ下り忙しげである」そこには、雲の静と水の動が対置されています。大自然の摂理が詠まれています。
著者は、「 人間の生き方もまた、この大自然の摂理のように静中動あり、忙中閑ありであるべきことを、言外ににおわせているのである (p218) と説明を加えています。


雲在青天水在瓶  雲は青天に在り、水は瓶に在り

中国・中唐時代に、禅僧 薬山惟𠑊 (やくさんいげん) の許に、朗州の刺史(知事)として赴任した儒者/文学者の 李翺 (りこう) が初めて訪れ問答した時に、薬山が李翺に吐いた句だそうです。 薬山のこの一句から、道の何たるやに気づいた李翺は偈を作り、薬山に呈して帰依したと言います。
著者は、「 諸法実相であり、人間としてはあたり前のことをあたり前にやる、それを措いて別に道なんというものは無い、ということである (p221) と説明を加えます。
この経緯を同様に解説した資料をネット検索でみつけました。参照資料2です。こちらには、 明恵上人 がやさしく言えば「 あるべきように 」という七文字だと断言されたことも説明されています。 (資料2)

この時の問答が、後世画題として取り上げられるようになったとか。東京国立博物館には、 因陀羅筆「薬山・李翺問答図」 の名品が秘蔵されているそうです。

この辺りで一区切りにします。

=== 2023.2.9 ===

9時40分頃に撮った南の空 です。青空が所々に見えますが、軽やかさが感じられる白雲が広がっています。
南西方向の空
西方向の空
        南西から西方向の空は、少し厚い感じの白雲が見えます。
頭上の空

東方向の空 は、稜線上の雲とその上の雲は雰囲気が違います。また青空も見えます。


12時10分頃に、東方向の空を 眺めると、午前中の雲は去り、青空を広く見せる形で白雲が浮かんでいます。
南の空
南西方向の空 

                                                                                  ズームアップしてみました。
西方向の空


17時20分頃 には、 南の空 から雲が消え去りました。
南西方向の空
西方向の空

            東方向の空 も同様です。
おかげで一日、良い天気が続きました。勿論、午後の一時は外出タイムにしました。

つづく

参照資料
*芳賀幸四郎著『禅語の茶掛 一行物』(1991年・19版、淡交社)
1) ​ 法語(破れ虚堂) ​ :「e國寶」
2) ​ 禅語 月在青天水在瓶(槐安國語) ​:「臨黄ネット」(臨済禅 黄檗禅 公式ネット」

補遺
虚堂智愚 ​  :「コトバンク」
李翺 ​     :ウィキペディア
薬山惟儼禅師の話 ​  :「瑞雲院法話のページ」

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こちらもご覧いただけるとうれしいです。
    ​ ベランダから見た雲の変化と雲がたり 掲載記事一覧表





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Last updated  2023.02.20 20:21:05
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