鎌倉日記(極上生活のすすめ)

壁の言葉


名だたる哲学者の言葉でもなく、
ふと、読んだ壁の落書きの言葉を思い出すことがある。

かつて、東京の澁谷の交差点に書かれた落書きで、こんな言葉があった。

「ここが、ロゴスだ。ここで、跳べ。」

急なカーブが現れるあたりに、書かれていた。
バイクで走りさるとき、アクセルを思い切り、吹かしたくなるような言葉だった。


タイに楽宮旅社という、有名なバックパッカーの溜まる安宿があった。
ここの壁に書かれていた落書きの言葉。

「豊かな青春、悲惨な老後。」

誰もが、アジアの迷宮に入りこんだとき、この宿から、長い旅がはじまり、
この短い言葉に、煩悶していくのだ。


アンカレッジの公衆トイレには、こういう言葉が書かれていた。

「人間は、もう一度、生まれ直してこなければ、
神の意味がわからない。
人間とは、そういう存在である。」

アンカレッジ経由で旅をして、中途で停留するたびに、この言葉に出会う。
そして、この言葉をみつめていく。



(参考)
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より、

ロゴスとは、古典ギリシア語logosで、「言葉、論理、真理」の意。
転じて、哲学では今日、論理的に語られたもの、語りうるものという意味で用いられることもある。
主として哲学で用いられる用語。またキリスト教では神のことば、世界を構成する論理としてのイエス・キリストを意味する。





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