道さんぽ

道さんぽ

PR

カレンダー

コメント新着

在特会@ これは戦争です 【動画案内】 ●12月4日 京都児童公園…

バックナンバー

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2006.02.02
XML
テーマ: 今日の香り(364)
カテゴリ: カテゴリ未分類
毎度です。皆さん元気しとりましたか?大阪出張ゆうても、何もありゃしません。案の定会社の連中と全国区の居酒屋で飲んで帰ってきましたわ。
ということで、この後の展開が非常に難儀しそうなので、インチキ関西弁を終了し、標準語に戻します。
出張と言うのは、行っている最中よりも、その後の処理など余計に仕事が増える訳で、加えて月末の忙しさも重なり日記が遅れてしまったことを心よりお詫び申し上げます。

さて、以前の日記でも触れたように、香水の業者巡りを2社だけしてきました。今現在の仕事よりも、この業界にいた期間が長かったものですから、売場サイドの意見として、いろいろ聞かれる事は多かったです。
内容としては、止め処も無い話から、最近の市場、新商品のアドバイスまで、多岐に渡って意見交換しました。詳しい中味は、一部の地域を除き、後日ゆっくりと公表するとして、個人的な印象としては、どうも明るさと言うか、皆さん疲れきっている感が否めないです。イコール、アイデアが行き詰まっているように見えていたのは気のせいでしょうか?今日の日記はその辺の話を軸に展開したいと思います。

この日記でも度々書きますが、私がバイヤーをしていた頃は、自分個人の好き嫌いだけで仕入しておりました。良いように書けば「ポリシーの仕入」なんて事も言われたことがありますが、要は偏屈なんですね。しかも頑固。何故このようなスタイルを取るのかと言うと売買の基本は自分の気に入って買ったものしか相手におすすめできないと言うのを未だに信じているからであり、顧客ニーズが多種多様している現在でも、この考え方は一貫し変えなかったものです。(頑固でしょう)

そんな私によく「今度この商品の代理店になりまして、感想はいかがですか?」みたいな質問をされる時があります。所謂PB(プライベートブランド)と呼ばれる商品ですね。今回の出張の時にも同じような質問をされましたが、どうも開発陣の独りよがりを感じてしまいました。もちろん分かりますよ「一発当てたい」と言う気合と「発売してみないと分からない」みたいなノリは。何がどうでドウなんだという社内的な流れもよく分かります。しかし、ちょっと冷静に考えてみると、買うのはお客様であり、そのお客様は常にいろいろなモノと比較検討する訳で、「この商品でなければならない」と言う大義名分が今一つ見えなかったのですね残念ながら。相手の手前そこまで厳しい意見はしなかったですが、私が商品を仕入れる時のポイントを書き出してみますので、この項目と今度発売する商品とを比べながら見てみると言いたいことが分かってくると思います。
・ブランド(生産メーカーのブランド力・キャラクター・知名度など)
・見た目(高級感・格好良さ)
・香り(個性的なのか万人受けなのか)
・価格(設定する際の価格)
この辺までは分かると思いますが、この後に
・同価格帯の対抗馬(同じ価格帯の売れ筋と対抗できるのかどうか)
・商品の背景(商品に対するイメージ)
・商品のバリュー感(容量と価格のバランス)
・万人受けするセンス(一目惚れできるかどうか)
・ターゲット年齢(ターゲットとしている年代と価格のバランス)
・商品のプレミア感(少量生産など)
・ブーム(セレブ系→モテ系→おまじない香水などのブームの変化)
等を考えて仕入する訳です。で、各メーカーさんが商品を開発する上で勘違いしてならないのは、PBで平均点を高く設定すると言うのはどだい無理な話で、どれか3つ4つの項目を特化させて商品を開発すると言うことが大切です。この事が他の商品の差別化を生み、競争力となる訳ですね。但し、この中の「香り」と言う項目でポイントを高くすると言うのは非常に難しく、万人が良いとする香りの方向性はどの時代も常に一極化しているものなので、PBではあえて挑戦すべき課題ではないです。

最近の香水屋さんの利益構造としては、NB(ナショナルブランド)を何処にも負けない価格で設定し、利益を削る分、PBを多く品揃えし利益を稼ぐと言うパターン化しており、今後もこれらの商品に対するお店の期待感は益々増えてくるでしょう。しかし、「売れる」と言うことが大前提であり、これだけ商品が次々出てくるのだから、お客様の目は益々シビアになっていくと言うこともお忘れなく。例えば同じ1,980円を払うのだったらエンヴィやライトブルーと比べて買っていただける優位性があるのかどうか。最初に戻りますが「この商品でなければならない」セールスポイントをもう一回考えましょう。

と言うことで、本日ご紹介する香水はこの春先(1月~3月)発売する新作の中で一位二位を争うくらい個人的に評価が高い「ポールスミス フローラル」です。
【ポール スミス】フローラル 30ml EDP・SP



【ポール スミス】フローラル 30ml EDP・SP

トップ:オレンジ・ピンクグレープフルーツ・フレッシュジンジャー
ミドル:マグノリア・オーキッド・キンモクセイ
ラスト:アンバー・ムスク・トンカビーン

解説:ポールスミスが今期投入してきたの商品は、「生きる喜び」をテーマに、香りをつけた瞬間から心に溜まった不安を取り除くような愉快なフレグランスを表現。シンプルな白をベースにしたボトルデザインは、春の訪れに相応しく、見ているだけでも心躍ります。香りの方はと言うと、つけた瞬間から、優しい花々のブーケの香りがさらっと立ち込めると同時に、トップの瑞々しくも陽気な香りが顔を見せます。やがて、花々の穏やかで、可憐な繊細さにほんのり甘味が加わり、清潔な印象ながらも、とげの無い感覚。ラストも全体のイメージを壊さないよう淡くエレガントに漂います。

各業者から小売店へ商品の案内がかかると同時に、その店からの反応みたいなものも聞こえてくるのですが、前評判は非常に悪いようでした。まぁポールスミスはハズレるみたいな風潮が出来上がっていますし、ボトルはロンドンの金型を使い回しておりますし、香りもそれ程…と言う感想が聞こえてきたものです。

一方私の見方としては、直感的にアリだと思いました。その理由として、まず2作目と言うこと。一般的にハズレた商品と同じボトルを使って2作目を作る場合、必ずと言って良いほど、万人受けする香りに仕上げてくるハズだと思っておりました。加えて、見た目が白を基調にしていたのも○。個人的に真っ白と真っ黒のボトル色に注目していたので、それだけでプラス評価。また、定価も30ml 4,500円と結構低めの設定。ディスカウント価格に直しても二千円中盤前後とそれ程高くならずに済みそうだったので、条件は揃ったと思いました。
実際の香りを試すと予想以上に香りのデキが良かったので、高評価した訳ですが、この感覚をわかり易い表現するとエリザベスアーデンとかが造りそうなクセの無く、すっきりしたフローラルの香りとでも言いますか、今までのポールスミスのフレグランスには無い一面を感じたのです。

相対的な売れる・売れないの話をするとインパクトと言う部分でたぶん後者のような気がしますし、ニョッキリ生えたスプレーが押し辛いという点や携帯に不便なんて声もあるかもしれません。それでも、食わず嫌いせずに皆さんには試していただきたい、そんな想いを込めて今回の香水をご紹介いたしました。
本日はここまで。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.02.03 03:39:53
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: