そもそも彼が表舞台に登場したのは、アンドリュー・リッジリーとのポップ・デュオ、ワム!(Wham!)としてでした。アイドル的な人気を獲得しましたが、その音楽性を支えていたのはジョージでした。そのことがよく分かる曲ということで、「ワム・ラップ(楽しんでるかい?)(原題:Wham Rap! (Enjoy What You Do?))」です。1983年発表のデビュー盤に収録され、先行シングルとしてリリースされてヒットしました。もちろん、“ラップ”という音楽が一般には認知すらされていない時代の話です。
ワム!での活動と並行して、ジョージはソロの活動も進めていくことになります。1984年の「ケアレス・ウィスパー」(郷ひろみが原題まま、西城秀樹が「抱きしめてジルバ」としてカバーもしました)は日本国内ではワム!の曲扱いでしたが、イギリスでは単独名義扱いでした。こうした流れの中の1曲として、「ディファレント・コーナー(A Different Corner)」をご覧ください。ソロ名義でシングルとして出され、ワム!のラスト作となった『エッジ・オブ・ヘヴン』(1986年)に収録されたナンバーですが、後に完全ソロ作としてミックスされ直しました。
“去年のクリスマス(last Christmas)”ではなく、“最後のクリスマス(the last Christmas)”になってしまったというのは、まだまだひと活躍もふた活躍も待ち望まれていただけに残念でなりません。こうやっていくつか曲を並べただけで彼の“天才”ぶりがよく分かると思いますが、きっと彼の才能はまだまだ使い残されていて、残念なことに、それを発揮しきれないまま逝ってしまったという感じがします。
どうか安らかに眠らんことを…。R.I.P.
[収録アルバム] Wham! / Fantastic(1983年)←「ワム・ラップ」収録。 Wham! / Music From The Edge Of Heaven(1986年)←「ディファレント・コーナー」および「ラスト・クリスマス」収録。 George Michael / Ladies & Gentlemen: The Best of George Michael(1998年)←「ディファレント・コーナー」(リミックス版)収録。 George Michael /Faith(1987年)←「フェイス」収録。
ご無沙汰してます。 ジョージマイケル、残念でしたね。私もしばらくイギリスに住んでいたことがあって当時はワムが人気で良く聞いてました。でも私は彼がソロになっての方が好きで、昨日のブログにも書いたのですが、Jesus to a childが私の心に残る一曲なのです。歌が上手くて天才の一人だったのでしょうね。次のアルバムはどんな曲を準備していたのでしょう。
(2016年12月27日 10時01分52秒)