コスモス娘のメモ帳

コスモス娘のメモ帳

姉の大学受験


姉は希望通り前期は東大文1を受験した。
さすがに滑り止めも受けていた。
確か早稲田の政経だったと思う。合格していた。
受験日直前も、受験日当日も姉はいつも通りだった。
特に焦ることもなく、飄々としていた。

姉は東大には受からなかった。
多少落ち込んでいるような気もしたが、
それ以上に親が落ち込んでいた。
姉は後期は別の国立大学を受験して合格した。
後期でこのレベルの大学に合格出来ると言うことは、
前期でも合格出来る可能性はあったんだろうな。

姉は少し嬉しそうだった。
親はそれ以上に嬉しそうだった。
が、親は東大への未練が捨てきれない感じもした。
でも、姉に浪人することは許さなかった。
姉も浪人してまで東大へとは思わなかったんだろう。

姉はその後司法試験を受けたり、
相変わらず本に埋まったりしていた。
東大を落ちたショックがあったかどうかは分からない。
東大に入れなかったからと言うか、
第一志望に入れなかったと言うことは、
姉の大学受験には成功しなかったと言うことかもしれない。
中学受験に成功すれば大丈夫というわけではない。
大学受験に成功すれば、いい会社に入れれば・・・。
人生に勝敗は付けられない。
でも、好き勝手にやっている姉は人生勝者な気がする。

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