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2009年05月13日
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カテゴリ: 読書備忘録


第二次世界大戦中、広島県の広島から同県の呉にお嫁入りした
ごく普通の女の子のお話です。

上・中は既に読んでいました

「まんがアクション」と言う雑誌に連載され、
 昭和20年8月までの終戦の年月を平成に合わせて雑誌に載せていたこだわりからも
 この作品の(作者の)ただならぬ壮大さが感じられます。

 昭和21年1月のお話を平成21年1月に掲載し
 完結したこの作品。下巻は20年4月から始まっています。

 軍港のある都市が故、終戦が近づくにつれ
 激しい空襲や物資の不足にくるしみ、
 大切な人たちや主人公自身の大切な物を失って行く日々をおくり
 心がゆがみくじけそうになった時もあったけれど
 いつも彼女の周りには家族や隣人、夫婦の愛がありました。

 終戦を迎えて受けた喪失感は劇的な描写で
 読み手の心に突き刺さるほどつらい物であったけれど
 持って生まれた根の強さやおおらかさで
 大切な人たちのもう取り戻せないかけがえの無い幸せを、
 世界の片隅のちいさな器である自分のなかで大切にして
 生きて行こうと昇華して行きます。

 ストーリーを文章で表すとわりと簡単なのですが、
 絵での表現が凝っていて、難しい文学作品のように
 色んな伏線があったりして、読み返すたびに
 色んな発見や感情が生まれる秀逸な作品でした。

 戦争を扱った作品ではあるけれど
 現代を生きる物たちからの目線ではなく
 当時の人たちの暮らしを中心に、
 ただ、空襲や戦地、原爆でたくさんの人が死んだ
 悲しいつらいヒドい、だから戦争反対
 と言うような単純な作品ではありませんでした。





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最終更新日  2009年05月13日 23時53分06秒
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