嗚呼!哀愁の我が音楽人生

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2006.12.25
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1999年7月末、私は苗場スキー場に足を運んでいた。紆余曲折の末ここ苗場に会場を移した第3回FUJI ROCK FESTIVALに参加するためだ。今や伝説となりつつあるこのFUJI ROCK99。確かに伝説と呼んでも疑いない素晴らしいフェスだった。あこがれ続けていたウッドストックをはじめとする往年のフェスとはこんな雰囲気だったのだろうか・・・・と思った。音楽観が、人生観が変わった気がした。この体験はまた機会をみて記載しようと思うが、今回は表題にあるTHE BLACK CROWESについて。

FUJI ROCK FESTIVAL99は初の3日間開催となったが、初日グリーンステージ、ヘッドライナー前の日没を挟む時間帯に出演したのがTHE BLACK CROWESだ。彼らはその当時、ニューアルバムBY YOUR SIDEを発表し、勢いがついていた。GREATFULL DEADのようなジャム・ヒッピーバンドに大きく片寄りを見せていた90年代半ばのCROWESが久々に直球Rock and Rollに原点回帰した作品として、評判も良かったし、デビュー当時から気に入っていたバンドだったので、個人的にはこのフェスで一番見たいアクトだった。

スタート前のインターバルで私は人混みをかきわけステージ前方に向かった。バンドは6人編成の大所帯だが、さらに黒人女性コーラスを3人従えて、ステージの雰囲気はかなりゴージャスなものだったと思う。当時のCROWESはジミー・ペイジと一緒にZEPカヴァー中心のツアーを行い、ライブアルバムまで出していたが、今回のステージでもIn My Time Of Dyingを見事にカヴァーしていた。ドラマーがミル・マスカラスのような覆面をしていたのは何故なんだろう。愛嬌か?別人だったりして。たしかその後脱退したはず。

2回目のCROWES体験はFUJI ROCKと双璧をなす都市型フェス、SUMMER SONIC 05だ。解散状態にあったバンドが久々に活動を再開し、初の来日となったのがこのサマソニのステージだ。メインの球場ではOASISがヘッドライナーを務め、当初のタイムテーブルでは別ステージのトリであったCROWESと時間がかぶっていたが、CROWESのスタートが早まったのと、OASISのスタートが機材の故障で遅れたため、幸いに両方フルに見ることができたのだ。このときのCROWESはどちらかというと大人のジャムバンドへ再び歩み寄っていたと思う。ノリのよいナンバーは控えめで、ミドルテンポの長尺曲が多かった。観客は少なめであったが、私は久々のステージに狂喜乱舞していた。

今年9月にとても興味深いアルバムが発売されている。遅ればせながら今月やっと購入できた。THE BLACK CROWESはRolling StonesやFacesのような音楽性のバンドとしてデビューしたが、前述のように3rdのアモリカからジャムバンド的なアプローチに転換し、5thで再びRock and Rollを体現している。今回発売の2枚組THE LOST CROWESは1枚は問題の3rd発表以前、アルバムとしてまとめられるはずだったTALLというセッション集だ。当初の音楽性からの脱却を試み、産みの苦しみを味わう様子がよく分かる。結局は全てお蔵入りとなり、再作成されたのが3rdのアモリカというわけだ。アモリカ収録曲の原型となった曲もいくつか入っている。私の大好きなWiser Timeの原曲も同名で収録されている。

そしてもう1枚はBANDというセッション集で、これもまた興味深い。長いジャムセッションバンドとしての旅からの解放を目指し、ツアー終了後レコーディングされたものだ。これがストレートな5thの発表へとつながることになる。中途半端に終わるような曲もあり、確かに未完成的な色合いが強い。

CROWES初心者には向かないアルバムだと思う。しかし長くファンをやっている人にとっては、彼らの歴史の穴を埋める貴重な音源としてぜひ聴いておきたいところ。どうして音楽性を転換させたのか、音を聴いてなんとなく想像をめぐらせたりするのが楽しい。お蔵入り音源とはいえ、しっかりプロデュースもされていて音質的にも安心だ。

彼らのような昔ながらの「アメリカの土の臭い」のするバンドはいまや珍しい存在かもしれない。だからこそ頑張って欲しいし、これからも応援したい。

the black crowes-lost crowes






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Last updated  2006.12.25 19:28:15
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