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あと15分で1900である。
さあ~あの人に逢うために待ち合わせの
場所に行かないと。。。
喫茶店のレジでコーヒー代を払うと
女はまたキリッとした表情になり外に出た。
「おぅー寒ぅ~」女は小さな声でつぶやいた。
冷たい風の中にいると身震いがした。
約束の場所はJR大阪駅から近い有名な
ホテルのロビーであった。
そのホテルのロビーに着くと休憩用の
座席は全部埋まっていてすわれなかった。
しかたなく女はロビーの壁を背にして
立ったままじっと男を待つことにした。
もうあの人がくる頃だわ”そう思って
いるとメールの着信があった。
「すいません!!15分くらい遅れる
かと思います。よろしく。<(_ _)>」
男からのメールであった。
しばらく待っていると紺のスーツに
左腕にコートをかけ右手に黒いカバンを提げて
こちらにゆっくりと歩いて来る男を見つけた。
2ヶ月前にはじめて逢ったときよりも、
いっそう男らしい姿だと思った。
女は少し微笑んで会釈をした。。
「いやあ~待たせてすいませんねぇー!!」
「しばらくです。。。遠いところどうも。。。」
男はそう言ってペコリと頭をさげた。
「いえっ 今日は本当にご無理をきいて
頂いてすいません!!お仕事だったのに。。。」
お互いに言葉をかわすと女はすっかり気が
楽になって疲れが吹っ飛んだような気がした。
「疲れたでしょう!!食事でもしながら話を
しましょうか!!
「今日は21時ごろまでなら大丈夫ですか?」
「ハイッ!!遅くともその頃には帰らないと。。。」
「何がいいかなあ~和食か洋食か?」
「和食がいいですねぇ~和食にしましょ!!」
女がそういうと男は小さくうなずいた。
(つづく)
第45回 「 バレンタインの女 」 … 2005年04月07日
第44回 「 バレンタインの女 」 4/3 2005年04月03日
第43回 「 バ レ ン タ イ ン の 女 」… 2005年03月29日
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