Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2012年07月23日
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カテゴリ: 夢有無有
「旧約聖書」聖王登場3(イスラエル統一王国成立前半)
 ヘルカテ・ハツリムの戦いが、サウル家とダビデ家との長い戦いの始まりでした。ダビデが増々権勢を増していくのに、反して、サウル王家は衰退していきます。 戦争状態の中、アブネルはサウル家で、押しも押されぬ政治的指導者にのし上がって、その地位を利用して、サウル王の側女の一人だったリツパという娘と、関係をもつようにもなりました。更には、そのことでサウルの子イシボセテから責められると、逆切れして「たかがこれくらいのことで、文句を言われなきゃならんユダの犬なんですかね。 誰のおかげで、ダビデに売り渡されずに済んだんですか。 貴方のため、お父上のため、どれ程、この私が尽くしてきたことか。それがどうです。 あの女のことで難くせをつけて、恩を仇で返すおつもりとは。覚えておいてください。神様のお告げどおり、ダンからベエル・シェバに至る全王国を、貴方から取り上げて、ダビデにやりますよ。 もし出来なかったら、この首を差し上げましょう。」傀儡と化したイシボセテは、アブネルを恐れて返す言葉もありません。
 アブネルはダビデに使者を立て、イスラエル王国を引き渡すのと交換に、自分をイスラエルとユダの連合軍の最高司令官の地位を要求します。ダビデは答えます「契約しましょう。 但し、我が妻サウル王の娘ミカルを連れて来なさい。それが条件です。」それからダビデは、使者を立てて、イシボセテに申し入れます。「私の妻ミカルを返しなさい。ペリシテ人百人の命と引き替えに娶った妻です。」、もはや力を失ったイシボセテは、自己の保全を図るために、ミカルをその夫から取り上げてしまいます。夫はバフリムまで、泣き泣きあとを追って来ますが、アブネルに「もう帰れ」の言葉で、すごすごと引き返して行きます。 此れには、ダビデのサウル家の一員として、その勢力と王権の正当性を全イスラエル認めさせる狙いから、サウルの次女ミカルを必要としたのでしょう。
 その間、アブネルはイスラエルの指導者たちと協議し、一同が長年ダビデの支配を望んでいたことを、確かめ、「今こそ、時がきた。主なる神が、わたしはダビデによって、我が民をペリシテ人から、また、すべての敵から救い出そうと約束されたではないか。」とアブネルはきっぱり宣言します。 また、ベニヤミン部族の指導者たちとも話し合い、イスラエルおよびベニヤミンの人々との会見の経過を、ダビデに報告しに20二十人の部下を率いヘブロンに来ます。そのアブネルを、ダビデは祝宴を張ってもてなします。 アブネルはダビデのもとを辞する時約束します。「帰りしだいに、全イスラエルを召集します。多年のお望みが叶います。 民はあなた様に油を注いで王に選ぶでしょうから。」それを聞くダビデはアブネルを無事に送り出します。 それと入れ違いに、ヨアブとダビデ軍の兵士たちが、略奪戦利品をどっさりかかえて、奇襲攻撃から戻って来ました。ヨアブはダビデ王のもとを訪れたアブネルとの話し合いが、極めて友好的だったと聞くと、ダビデのもとへ飛んで行き 「アブネルをむざむざお帰しになるなど、もってのほかです。我が方を攻めるために、動静を探りに来たアブネルの魂胆はご存じでしょうに。」と言い、ヨアブは直ちにアブネルを追わせ、連れ戻すようにと命じます。 此の事を忠誠心の高いヨアブがダビデに到底無断で行うことは信じられません。恐らく、無言の了解があったに違いないことは、後のダビデが横恋慕した婦人の夫の殺害をヨアブに秘かに行わしめ、主を怒らせた事件から見ても確かでしょう。その追手はシラの井戸あたりでアブネル一行に追いつき、いっしょに引き返しました。 ここでダビデに肝いりの著者は述べています。 但し、ダビデはこのことを知らなかったと。そのヘブロンに着いたアブネルを、ヨアブは個人的な話があるように見せかけて、町の門の脇に呼び出し、やにわに短剣を抜きアブネルを刺し殺し、弟アサエルの仇を報います。 この一件を知らされたダビデは、公言します。「私は主に誓って言う。 私はこのアブネル殺しの罪には全く関与していない。その責任は、ヨアブとその一家にある。 ヨアブの家は子々孫々、癌やらい病に蝕まれ、不妊の者、飢え死にする者、剣に倒れる者が絶えないだろう。」 と。
 更には、ダビデはそれを徹底して民に認識させるために、ヨアブとその兄弟アビシャイがアブネルを殺したのは、私讐であって、ヨアブ及び彼とともにいた全員に布告します。「アブネルのために嘆き悲しみ、喪に服せ」と、そのダビデは墓地まで棺につき添いアブネルをヘブロンに葬ります。 王も民も皆、墓の側でおいおい泣き、
た。 アブネルのために泣きました。その日、ダビデは夕食を食べるように勧められますが、頑として聞き入れず、日没までは食を
断ちます。 このことばかりでなく、こうしたダビデの行為をつぶさに見た、ユダとイスラエルの全国民は、アブネルの死の責任がダビデにないことを認めたのです。 ダビデは国民に言います。「きょう、イスラエルで、一人の偉大な指導者、偉大な人物が倒れた。私は主に油を注がれた王だが、ツェルヤのこの二人の息子に、何程も出来ない。 どうか主が、彼等悪者どもに報いてくださるように。」と公言しています。此処まで繰り返しアブネル殺害に加担してないことを強調するのは政略の事が有るとは云え、事実の隠蔽をしていることを疑わしめます。何しろ、ダビデをサウル王がかって「ダビデは狡猾で狡賢い奴だ」と評価しているのですから。

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最終更新日  2012年07月24日 06時32分06秒
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