Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2013年01月11日
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カテゴリ: 夢有無有
ギルガメシュ叙事詩・第一の書板の文段解析3
 罠を仕掛ける一人の狩人が、その水飲み場で彼と顔を合わせた。一日、二日、三日目と、水飲み場で彼と顔を合わせた。狩人は彼を見て、顔をこわばらせた。彼と獣たちは住みかへ帰って行った。狩人は恐怖で動けず、声も出なかった。彼の心は乱され、その顔は曇った。恐怖が彼のはらわたにまで入り込んだ。彼は遠くから帰った旅人のように疲れ切った表情になった。
狩人は彼の父に言った。「お父さん。山からやって来た人間がいました。山で最も強く、力持ちです。彼の力はアヌの結び目のように強く、いつも山を歩き回っています。彼はいつも獣たちと一緒に草を食べ、いつも両足を水飲み場に浸しています。私は恐ろしくて彼に近寄ることができません。彼は私が狩りの為に掘った穴を埋めてしまったり、仕掛けた罠を破ったりして、獣や野の動物たちを私の手から逃がしてしまいました。彼は私の狩猟の邪魔をするのです。」彼の父は狩人に言った。
「我が子よ、ウルクにはギルガメシュが住んでいる。誰も彼の強さに勝る者はいない。彼の力はアヌの結び目のように強い。お前はウルクへ向かいなさい。そしてその男の荒くれぶりを彼に伝えなさい。そして、彼から神殿娼婦を貰い受けて来なさい。彼がやって来て、獣に水飲み場で水を飲ませる時、彼女に服を脱いで誘惑させなさい。そうすれば彼女を見て、彼は近づいてくるだろう。野の獣たちは彼と疎遠になるだろう。」父の言葉に従って、狩人はギルガメシュのいるウルクへ出発した。
彼はギルガメシュに会い、訴えた。「ギルガメシュよ。山からやって来た人間がいました。山で最も強く、力持ちです。彼の力はアヌの結び目のように強く、いつも山を歩き回っています。彼はいつも獣たちと一緒に草を食べ、いつも両足を水飲み場に浸しています。私は恐ろしくて彼に近寄ることができません。彼は私が狩りの為に掘った穴を埋めてしまったり、仕掛けた罠を破ったりして、獣や野の動物たちを私の手から逃がしてしまいました。彼は私の狩猟の邪魔をするのです。」ギルガメシュは狩人に言った。「我が狩人よ、行きなさい。神殿娼婦を連れて行きなさい。彼がやって来て、獣に水飲み場で水を飲ませる時、彼女に服を脱いで誘惑させなさい。そうすれば彼女を見て、彼は近づいてくるだろう。野の獣たちは彼と疎遠になるだろう。」
狩人は行って神殿娼婦を連れて来た。彼らは出発し、道を真っ直ぐに進んだ。三日目に彼らは目的地に到着した。狩人と神殿娼婦はそれぞれ、身を隠して潜んだ。一日目、二日目と水飲み場に彼らは座っていた。獣たちは水を飲みに水飲み場へやってた。
獣たちは近づき、水を喜んで飲んだ。そして山から来たエンキドゥは、カモシカと一緒に草を食べ、獣たちと一緒に水飲み場で水を飲み、獣たちのように水を喜んで飲んだ。神殿娼婦は、野の奧からやって来た、この野蛮な男を見た。「あれが彼だ。神殿娼婦よ、胸元を晒しなさい。色仕掛けで気を引きなさい。躊躇せずに彼に接吻をしなさい。彼はお前を見ると近づいて来るだろう。彼がお前の上に横たわるように、着物を脱ぎなさい。あの未開の男と性交に及びなさい。野の獣たちは彼と疎遠になるだろう。彼はお前に夢中になるだろう。」神殿娼婦は胸元を晒し、色仕掛けで気を引いた。彼女は躊躇せずに彼に接吻をした。彼女が着物を脱ぐと、彼は彼女の上に横たわった。未開の男を性交に及ばせた。彼は彼女に夢中になった。六日と七晩、エンキドゥは神殿娼婦と肉体関係を持った。
彼女の豊満な肉体に満足してから、彼は獣たちの方を見た。エンキドゥを見て、カモシカたちは逃げまどった。獣たちは彼の体から遠ざかった。エンキドゥは以前のようではなくなった。獣が逃げて行くのに、彼の膝は衰えて追うことができなかった。エンキドゥの力は弱まり、以前のように速く走れなくなった。しかし今や、彼には知恵があり、考えも広くなった。彼は戻ると神殿娼婦の足もとに座って、彼女の顔をじっくりと眺めた。そして神殿娼婦の言葉に耳を傾けた。「エンキドゥよ、あなたは賢く、神のような人になりました。なぜ、獣たちと野原をうろつきまわるのですか。さあ、あなたを囲いの町ウルクへお連れしましょう。アヌとイシュタルが住まわれる聖なる神殿へ。そこではギルガメシュが野牛のように権力を振るっています。」彼女がこう言うと、彼女の言葉は説得力があった。自らの心を知る彼は喜び、仲間を欲しいと思った。エンキドゥは神殿娼婦に言った。「さあ、神殿娼婦よ、私を連れて行っておくれ。アヌとイシュタルが住まわれる聖なる神殿へ。ギルガメシュが野牛のように権力を振るっている町へ。私は彼に挑戦して、力強く語りかけたい。私はウルクで『私は強い』と叫ぼう。私は町に入って行き、運命を変えてしまおう。野原で生まれた者は強く力がある。」神殿娼婦は言った。
「さあ、行きましょう、彼があなたの顔を見るように。ギルガメシュのいる場所へ案内しましょう。さあ、エンキドゥよ、囲いの町ウルクへ行きましょう。人々が祭服を着ているあの町へ。日ごとにあそこでは、お祭りが催されています。そこでは若者が箱琴や太鼓をいつも奏でています。そして神殿娼婦たちは姿が美しく、魅力的で、生の喜びに満ちています。人生をまだ知らないエンキドゥよ。あなたに喜びと悲しみの男ギルガメシュをお見せしましょう。彼の顔を眺めなさい。彼は男らしさに輝き、活力に溢れています。彼の全身は豊かな魅力に満ちています。彼はあなたよりも力が強く、昼も夜も横になって眠ることがないのです。エンキドゥよ、あなたは礼儀を身につけなさい。ギルガメシュはシャマシュから愛され、アヌ、エンリル、そしてエアが彼を賢くされました。あなたが山からやって来る前に、ギルガメシュはウルクであなたの夢を見るでしょう。」
 狩人は父親に水場で出会った男の事を語ります。その男が、どんなに力に満ちているか。彼は狩人が掘った穴を埋め、狩人が広げた網を破り、荒野の生き物、動物を狩人の手から逃れさせ、荒野の仕事をさせてくれないと。父親は語ります。「ウルクにはギルガメシュが住んでいる、かの男の暴挙を彼に告げよ。また神殿娼婦シャムハトを連れて行き、荒野の男が水場で動物たちに水を飲ませるとき、彼女にその服を脱がせよ。彼は女に近づくだろう。かの未開の男に女の業を行え」シャムハトはためらわず、彼の息を捕らえました。6日と7晩たち、男がその顔を彼の獣たちに向けると、カモシカたちは逃げまどい、荒野の動物たちは彼から遠ざかりました。彼は今や人間となったのだった。彼はシャムハトの顔をまじまじと眺めました。シャムハトは彼エンキドゥに語ります。「エンキドゥよ、いまやあなたは賢く神のようになった。なぜ、動物たちと一緒になって荒野をさまようのです。さあ、囲いの町ウルクにあなたをお連れしましょう。清い神殿、アヌとイシュタルの住まいへと。そこには勢い全きギルガメシュがおり、野牛のように人々に権力をふるっています」エンキドゥは言う。「さあ、シャムハト、私を招待しておくれ。清く聖なる神殿、アヌとイシュタルの住まいに。勢い全きギルガメシュがおり、野牛のように人々に権力をふるっている場所に。ウルクで私は誇ろう。私こそ最強の者と。私は町に入って行き、その運命を変えてしまおう。荒野で生まれた者には、力と勢いがある」「エンキドゥよ。人生を未だ知らない方よ。あなたに喜びと嘆きの人、ギルガメシュを紹介いたしましょう。彼を見、その顔を眺めなさい。彼は男らしく、活力があります。その全身は豊かな魅力に装われ、あなた以上の力と勢いがあり、彼は夜も昼も眠ることがないのです。エンキドゥよあなたの不作法をお棄てなさい。ギルガメシュは太陽神シャマシュに愛され、アヌ、エンリル、そしてエマが大いに彼を賢くされました。あなたが山からやってくる前に、ギルガメシュはウルクであなたの夢を見るでしょう」。エンキドゥは身を清め、シャムハトの元に帰ってきた。彼は以前より力が弱くなってしまったが、その代わり知恵が広くなり、人の言葉を解するようになったとされる文章は、エデンの園でアダムに知恵の木の実を誘って食べさせる場面を彷彿させます。
 アヌ Anuはセムの天空神。ウルクの守護神であり、ウルクのアヌのジグラット地区が聖域です。エアやエンリルよりも上座におり、エンリルの父神です。七つの怪物を使者として使い、配偶神は女神アントゥム。また、アダト、エンリル、イシュタル、ニサバなどの神/女神達の父とされています。元々はシュメールの天空神アンがセムに輸入されたものなのですが、セムの本来の最高神であるエルと同一視され次第に取り代わったようです。バビロニアではアヌムとも呼ばれました。エンリル Enlilは、アン、エアに並ぶシュメールの三大神の一人で、暴風と戦の神、メソポタミア神統譜の最高神、ニップルの守護神。ニップルに集う神々の集会ではリーダーとして振るまい、集会の決定を執行します。ニップルのエ・クル[山の住居]に祀られました。配偶女神はニンリル、あるいはニンフルサグ、スドゥ、ニントゥ、アシュナン。父神はアン(アヌ)。ニヌルタ、ナンナル(シン)、ネルガル、メスラムタエア、ナムタルの父ともいわれます。シュメールの主神であり天地の王であったエンリルは、アッカド、バビロニア、アッシリアにあってもメロダックやアシュルと同等の地位にありつづけました。エア Eaはアッカドの深淵を領界とする水神、知恵の神、魔法の神、海港エリドゥの守護神。配偶神は豊穣女神ダムキナ、あるいはベーレト・イリー、ニンフルサグ、ニントゥ、ニンマフ、ダムガルンナ。古バビロニア時代以降はメロダック神、ナンシェ女神の父ともいわれました。姿は、上半身は魚、下半身は人間、魚の尾を持つ魚神です。また、魚、亀、羊頭の杖、舟、水の流れ出る瓶などで象徴されます。知恵深い神として知られ、ルガル・イダ[河の王]、ニニギク(ニン・イギ・ク[眼の清い神])などの別名を持ちます。また、「大地創造物語(エヌマ・エリシュ)」では人間の創造者ヌディンムドとも呼ばれました。シュメールのエンキ神と同一視され、また同一神とされています。エアは、全ての魔法使いの保護者として尊敬されていました。さらに太陽神シャマシュShamashは、バビロニアの太陽神で、運命も司り、生者と死者の王であり法律を与える神です。正邪善悪を審判し、正義を愛し悪に対しては復仇します。配偶女神はアアですが、のちにイシュタルとも。しかし「イシュタル賛歌」によると、シャマシュとイシュタルは双子の兄妹神です。父神は月神シン、 母神はニンガル。或いは父神は天空神アヌとも云われます。シュメールの太陽神ウトゥと同一視される神、或いは同一神です。大洪水神話で天が破壊の雨を降らせるときにその時期を決めたのは、シャマシュで、唯一の生存者ピル・ナピシュチムに「船の中に入って扉を 閉めろ」と命じ、また、古代メソポタミアの巫女は、寄進を受けた者に神の活力を授けるために性交渉を行う風習がありました。ギルガメッシュ叙事詩でもエンキドゥの獣性を鎮めるために、神殿娼婦を派遣して性交渉を行ったと記録されています。当時の神殿娼婦の売春行為は日本の白拍子の様に、現在とはかなり違って、神聖な儀礼であったようです。

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最終更新日  2013年01月11日 06時05分53秒
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