Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2013年01月31日
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カテゴリ: 夢有無有
「オリエントの神々」序章28・ギルガメシュ叙事詩・第十の書板(中半)
 死の海の渡し守ウルシャナビ(Urshanabi)が見ると、ギルガメシュは強いパワーを放っていた。ウルシャナビは斧の音を聞いて、ギルガメシュの所に走って行った。ギルガメシュはウルシャナビの頭を殴り、彼の腕を縛り上げ、彼を釘で固定した。そして石を積み上げ、舟を漕ぎ出した。しかし舟は、船頭無しでは死の水を渡れなかった。ギルガメシュは、岸辺に引き返した。ギルガメシュは船頭ウルシャナビに言った。「ウルシャナビよ、私はかの国に入りたい。貴方に案内をお願いしたい。」ウルシャナビはギルガメシュに語った。「なぜ、貴方の頬はこけて、疲れた顔をしているのですか。なぜ、貴方の心はズタズタで、やつれた格好をしているのですか。なぜ、悲しみが貴方の胸に押し寄せるのですか。貴方は長旅をした人のように疲れた顔をしています。貴方の顔は暑さと寒さで焼け付いています。貴方はライオンの皮を着て野をさまよっています。」ギルガメシュは船頭ウルシャナビに語った。「どうして、私の頬がこけて、疲れた顔をしていないはずがありましょう。私の心がズタズタで、やつれた格好をしていないはずがありましょう。悲しみが私の胸に押し寄せないはずがありましょう。私が長旅をした人のように疲れた顔をしてないはずがありましょう。私の顔が熱さと寒さで焼け付かないはずがありましょう。私がライオンの皮を着て野をさまよわないはずがありましょう。私の友エンキドゥは狩られた野騾馬、山の騾馬、荒野の豹だ。私たちは力を合わせて、山々を渡り歩きました。都城を奪い、天の牛を討ち取りました。杉の森に住むフンババを滅ぼしました。山の麓でライオンどもを殺しました。私が愛し、労苦を共にした我が友、私が愛し、労苦を共にしたエンキドゥ、彼に死の宿命が襲ったのです。昼も夜も、彼に向かって私は涙を流しました。彼を墓へ運びこませたくなかった。もしや我が友が私の嘆で生き返るのではないかと思いました。七日と七晩の間、彼の鼻の穴からウジ虫がこぼれ落ちるまで。私の友の言葉は私に重くのしかかり、私は遠い道のりを旅しました。エンキドゥの言葉が私に重くのしかかり、私は遠い道のりを旅しました。私はどうして沈黙を保てましょうか。私が愛した友は粘土になってしまった。私が愛したエンキドゥは粘土になってしまったのです。私も彼のように横たわるのでしょうか。私も永遠に起きあがらなくなるのでしょうか。」ギルガメシュはまたウルシャナビに言った。「さあ、ウルシャナビよ、ウトナピシュティムへの道はどちらですか。向かう手立てを私に示してください。もしその方がよいのであれば、私は大海原を渡ってもいい。もしそれがよくないのであれば、荒野をさまよい行きます。」ウルシャナビはギルガメシュに言った。「ギルガメシュよ、貴方の手は舟を止めた。貴方は石を壊し、小さい杉の木を切り出した。ギルガメシュよ、森に下り斧を使って五ニンダの舟のオールを切り出しなさい。皮を剥いで水かきを付けて、舟にそれを運びなさい。」ギルガメシュはこれを聞くと、斧を取り上げて、剣を抜いた。彼は森に下り、五ニンダのオールを切り出した。皮を剥ぎ、水かきをつけ、舟にそれを運んだ。ギルガメシュとウルシャナビは舟に乗って航海した。一か月と十五日の海路は三日で済んだ。ウルシャナビは死の水に達した。ウルシャナビはギルガメシュに言った。「ギルガメシュよ、遠ざかりなさい。オールを取りなさい。死の水に手を触れてはいけない。貴方の指を死の水で濡らさないように気を付けなさい。第二、第三、第四のオールを取りなさい。第五、第六、第七のオールを取りなさい。第八、第九、第十のオールを取りなさい。第十一、第十二のオールを取りなさい。」ギルガメシュは百二十本のオールを使い尽くした。ギルガメシュは自分の衣を脱ぎ、その腕で舟柱を高く掲げた。
 どういうわけか、ギルガメシュは舟師を縛り、舟だけ奪います。しかし進めなくなって戻り、今度は舟師に丁重にお願いします。舟師ウルシャナビは、酌婦シドゥリと同じ質問をし、同じ答えを得ます。そして櫂を120本造ります。「死の水」は一かきで櫂を駄目にしますが、舟底は駄目にしないようです。
 オリエント神話や旧約聖書にライオンが猛々しいものの象徴、或いは、英雄の引き立て役として登場しています。其れだけ頻繁に遭遇する機会があったのでしょう。東アジアでは虎でしょうが。なお、現在の野生下においてライオンとトラの生息地は主にアジアとアフリカに分断されており、例外としてインドのギール野生生物保護区が両種が共生する地域として存在するが、オリエント神話によく登場するライオンは洞穴生活をしていたものと思われ、ホラアナライオン(主に、トラとも相似性を指摘されるユーラシアホラアナライオン)と説く方もおられます。アジアのトラが流入しなかったのは、あまりに多くの緩衝地帯が横たわっていたからではないかと思います。

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最終更新日  2013年01月31日 09時05分40秒
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