「直覚霊知」317追録四プラトン9(秘学論理) プラトンは生命の、取り分け特別な「理性」のようなものを裡に抱く高度な精神は人間の誕生以前から「(霊)魂」が存在していることの証だと結論づけています。彼は「バイドン」において、ソクラテスに、霊魂が肉体を必要とせず先天的にそなわった知識があるということを語らせ展開させます。其の根拠となる先天的にそなわった知識とは、何等かの人間の外感覚的な感性を介さずとも、其のもの本体として直接「魂」の考察の対象となりうる数学及び論理学を例にあげ、其の考察は魂の回想によって齎されるものであり、故に魂は誕生の以前から存在していたのは当然だという意を述べるのです。ソクラテスの言「生命が死を生ずるのと同じように、死は生命を生ずる」は、霊魂の不滅と同時に再生のための新しい肉体への帰属を意味し、俗に言う「誰それの生まれ変わり」という説にも信憑性を与えます。此のことより、ソクラテスの言なのかプラトン的解釈は別にして、「何々・である」としたものの根本的「ある(イデア)」とと同様に、純粋で分解することは出来得ない。純粋なものには「始まりも終わりも変化もありえない(Also started the end also is not)、したがって魂は変わることなく永遠なものとしてある」のだと結論します。魂の不死は揺るぎのないことであり、したがって改めてその実在を論証する必要は豪もないという確信、魂が肉体から離れて独立の存在を保ち続けるという、ギリシャ的霊魂観を自明の前提として語っており、敢えて其の実在の証明を簡略化していますが、形而上学として或いは観念論として厳密に追求されていたならば、後々の「宗教解釈」も変化せざるを得なかったでしょう。